見出し画像

わたしの金継ぎ日記

 うっかり割ってしまった大切な器を、捨てずに「金継ぎ」という技法で蘇らせる方法があることを知った私は、金継ぎ教室へ通い始めた。過去に壊れてしまったものをきれいに修復していきたいからかそんな想いの受講だった。

せっかく通うので日記として残していこうと思う。

1日目~3日目まで

くっつけたい割ってしまったお皿をたくさん持ち込んで、先生に習うことになった。かげたところはきれいにこすって表面を滑らかにする。漆が乗りやすいように、浸み込みやすいように。ヒビのあるものは、わざと少し開いてその傷口に漆を湿していく。

その作業は、まるでやり直したい自分の過去を蘇らせるかのようだ。そんな気持ちがあるからだろうか、大切にしていた食器を美しく修復する金継ぎがとても気になっていた。

漆の接着にはコメや植物など食べられるものを使う。食器だからだろうか。確かに接着ボンドでくっつけられた食器を使いたいとは思えない。

トクサというストローのような表面に筋の入ったほぼ茎のような植物や枯れ葉などを水に濡らして使用する。トクサに関しては、驚くことを教えてもらった

トクサは歯磨き草ともいうらしい。砥石になる草、砥ぐ草からトクサ(砥草)常緑のシダ植物。

植物学者牧野富太郎を描いた朝ドラ「らんまん」の中で
トクサには多くのシリカの結晶があり、物を磨くのに使われる・・・というのが出てきて、シリカ?となったら、教室のグループチャットでシリカはケイ素で、石英(クリスタルやパワーストーンなどで取り上げられる石)の小さい小さい結晶があるのでは?と教えてもらう。
表面の筋のようなギザギザで磨くのかと思ったら、成分も関係があったようだった。

そのトクサを使用して磨いて黙々と削り、接着していく。
集中してそのことだけを考えるのでとてもリフレッシュされるような気がした。

また韓国ドラマの話などが出て、良いドラマを教えてもらった。

ありがとう
2023.  6.1

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?