金継ぎ教室6日目
ムクの木の葉っぱで
前回までのメモと覚えている限りでは、
キズを磨く→コクソを塗る(浸み込ます?)→錆を入れる→呂色漆を塗る
ここまでを行ってきた。
なかなか梅雨明けしない九州北部。
梅雨末期の大雨が何度もやってくる感じがしている。
実は、金継ぎの作業には自然がものすごく影響している。
砥ぐものもペーパーヤスリなどは使わず、自然の植物を使う。
そして今回湿度が高いためにきれいに塗った呂色漆がシワになっていた。
塗った漆を結局またこすって次の塗りのための作業をするからシワはこすってなくせばいいのだが、力を入れ過ぎるとこんどはその下の錆が見えてきてしまうのでそうならないような加減が難しい。
こすって傷をつけるのは、あくまでも次の作業の喰いつきをよくするため。
つるつるのところには何を塗ってもくっつかないし剝がれやすい。
それは人生に於いてももそうだろうか?
色んなことの上にこそいいものがいい形で乗って行くのだろうか?そう思いたい。そんなことが頭をよぎる。
前回塗った呂色の部分をムクの木の葉っぱを水に濡らしてこする。
シワを消さないといけないので力が入って葉っぱは敗れてボロボロに。
私のシワも消せるといいなぁと思いながらせっせとこする。
そもそも、額のシワに関しては本当に愛せないでいる。昔からシワがよりやすかったものの、子どもが出来て何故か離婚沙汰が発生したころに悩んで深くなったとの痛恨の極みの産物であるとの思いがあるからだ。
シワなどは長年連れ添ってこそ愛おしく思われるわけで、どんなに考え直してもいつまで経っても心の傷が表れているようで気にする度にがっかりする。
遠く小さい時のキズが気にならなくなるように良いものを重ねていきたい。漆を塗るわけには行かないが…。
湿度によってできた傷をうまい具合にこすり取りシワを消して、その上にガラス漆を筆で乗せてまたきれいにした。綺麗に仕上げよう。
いよいよ仕上げに何を使うのかの提案があった。金、銀、スズ、漆。漆は色が付けられるとのことだった。色もグラデーションにすることもできるそうで、簡単に『金継ぎ』といっても色んなバリエーションがあって深いなぁと思った。
そろそろゴールが見えて来たのかな。また次回が楽しみ。
ありがとうございます
2023.7.20
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