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英単語を覚えるコツ

皆さんは英単語を覚えるのが得意でしょうか、それとも苦手でしょうか。私は学生時代から得意でした。しかし、私は英単語を覚えるのが苦手だという人たちに沢山会ってきました。この記事では、私が思う英単語を覚えるコツを皆さんにシェアしていきます。皆さんが英単語を覚える上で、少しでもヒントになれば幸いです。

ラーニングピラミッドを知る

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こちらのラーニングピラミッドは、1960年代初頭にアメリカの国立訓練研究所(National Training Laboratories Institute)で発表された、学習内容の定着率に関するデータです。そのパーセンテージの正確な根拠となるデータはないと言われていますが、あらゆる学習をする上で非常に参考になると考えています。

注目すべきは、上段の定着率が低い3項目は受動的な学習なのに対し、下段の定着率が高い4項目は能動的な学習であることです。また「自ら体験する」よりも「他の人に教える」方が定着率が高いというのも、興味深いデータです。英単語を覚える上でも、この事を意識すると効果的に学ぶ事が出来ます。

五感を沢山使う

ラーニングピラミッドでお伝えした通り、受動的な学習よりも能動的な学習の方が内容の定着率が高いと言われています。しかし、ある程度の記憶の定着が無ければ「デモンストレーション」や「他の人に教える」事は出来ません。さらに、能動的な学習は一人で行う事が困難です。

それでは、一人で学習をする際には、どの様な事を意識すると良いでしょうか。それは五感を沢山使う事です。五感を沢山使う程、記憶の定着率が高まると言われています。

例えば、英単語を見て覚えようとすると「視覚」しか使いません。それに加えて、音声で発音を聴くと「聴覚」も使います。さらに単語を書き写すと、手を動かすので「触覚」も刺激されます。これに「味覚」や「嗅覚」が加わると、さらに定着率は高まります。ラーニングピラミッドで「自ら体験する」の定着率が高いのは、これが関係している為だと思います。

英単語は忘れて良い

英単語を覚えるのが苦手な人たちから、「どうしたら英単語を忘れないようになりますか?」と聞かれる事があります。この質問に対する私の回答は、英単語は忘れて良いです。

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こちらはエビングハウスの忘却曲線という、新たな事を学んだ際の時間の経過と記憶の定着率を表したデータです。このデータの通り、人間の脳は時間の経過とともに学んだ事を忘れていきます。これは人間にとって自然な事であり、英単語を覚える際にだけ変える事は出来ません。

反復する

では、どうすれば記憶の定着率を上げられるでしょうか。それは、反復する事です。

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こちらは先程のデータと比較して、復習を行った際の時間の経過と記憶の定着率を表したデータです。注目すべきなのは、復習の回数が増えるにつれて定着率が上がっている点です。

私はこれを学生時代の英単語テストに役立てていました。英単語テストは週に一度ありましたが、テストの当日までに数回の復習を終わらせるようにしていました。すると、単語テストが終わった頃には中長期的な記憶になっていました。直前に覚えてもテストで点数を取る事は出来ますが、一週間後にはほとんど忘れてしまいます。それを毎週繰り返しても、学んだ単語のほとんどは定着しないでしょう。それでは、せっかく学んだ時間がもったいないと感じます。

この復習方法は「覚える→忘れる」を繰り返す事が重要で、忘れる前に復習をしても効果が薄いと言われています。その意味でも英単語は忘れて良いと思います。むしろ、中長期的な記憶にする為には、忘れる事も重要だと思います。

覚えやすい英単語と覚えにくい英単語

皆さんは、覚えやすい英単語と覚えにくい英単語がありませんか。私はあります。その理由は、記憶は何かと関連付いた時に定着率が上がる為です。例えば「この英単語の意味は知らなかったけれども、好きな曲で使われていた」や「この英単語はスペイン語と少し発音が違うだけだ」などです。この様にその人の記憶と関連性がある程、新たに学んだ事は覚えやすくなります。

さらに「この英単語は既に知っている英単語の名詞形だから、語尾が違うだけだ」や「副詞形にするには、他の単語と同じようにlyを付ければ良い」など、英単語は覚えれば覚える程、新たな英単語が覚えやすくなります

後回しにするテクニック

お伝えした通り、人によって既存の記憶との関連性が薄く中々覚えられない英単語は存在します。単語帳のレベルや順番は学ぶ上での目安としては便利ですが、その順番が全員に適しているわけではありません。エビングハウスの忘却曲線を利用した復習方法を使っても覚えられない場合は、後回しにして良いと思います。

現時点では中々覚えられなくても、次に出合った時には関連した記憶があり、いとも簡単に覚えられてしまうかもしれません。簡単に覚えられる英単語で語彙力を増やしていけば、簡単に覚えられる英単語がさらに増えるという事です。無理に脳の仕組みに抗って苦労するより、その時々の自分に合った英単語を着実に覚えていきましょう。

英単語を深く知る

人間にとって、ただのアルファベット文字や音の羅列を覚える事は非常に困難です。英単語を覚えるのが苦手な人の中には、これを覚えようとしている人たちが多くいると思います。一方で私は英語を学習するのが好きだったので、新しい英単語を学ぶ時は、言葉の由来や成り立ちに興味を持っていました。その結果、一つ一つの英単語の印象が深く残り、覚えやすくなったのだと思います。

記憶の整理整頓

人間の脳は、一度覚えた事は完全に忘れるわけではなく、その記憶を引き出せないだけという話を聞いた事があります。では、なぜ引き出せないのでしょうか。私はきちんと整理整頓がされていないからだと考えています。実際の物を探す時も、似た種類の物は同じ引き出しに入れたりしているから、すぐに見つけられます。無造作に物を散らかしていたら、見つからないだけでなく、持っているすら忘れてしまう事があるでしょう。

人間が暮らしの中で取り入れる情報は、自分たちの持ち物とは比べものにならないぐらい膨大なはずです。私は実際の物以上に記憶は整理整頓が必要だと考えています。

自分に合った方法

この記事では、英単語を覚えるコツを紹介しました。ただ、これらはあくまで私個人に合った方法であり、最善の方法は人によって違います。今回紹介した方法を試しみて、皆さんに合うものがあれば取り入れて頂ければと思います。

最後まで読んで頂き、ありがとうございます。これからも良いコンテンツが提供できるように、頑張ります! サポートして頂けたら、自分へのご褒美にコンビニでアイスでも買おうと思います^^