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IPS 16ビットポケットHD が届いたので色々試してみる


思い出の品との別れ

自分にとって思い出深い品であるSega Nomad(携帯式の海外版メガドライブ)の液晶画面がいつの間にかオシャカになっていた。

画面部分をIPS液晶に交換して修理してくれる場所があると聞き、秋葉原の某所を訪問するも修理はもう受け付けていないとのこと。
屋外やごろ寝の体制でメガドライブのゲームがもう遊べなくなるのか……と、途方にくれていたところ、耳寄りなブツの情報が耳に飛び込んできた。
それが、コロンバスサークルのIPS 16ビットポケットHD、つまり SFC用互換機だ。
携帯できるSFCであることはもちろん、同メーカーから発売の拡張コンバーターを利用することでメガドライブ(&ジェネシス)のソフトも遊べるとのことだったので、コンバーターと併せて購入してみた。

携帯型のSFC互換機として

IPS液晶の画面は鮮明で明るく、ドットのジャギも目立たず見やすい。
さすがにフィルター処理等を行ったレトロフリークには画質で劣るものの、この互換機にはレトロフリークにはない強みがある、
それが操作遅延の少なさ
レトロフリークを購入後、同機をほとんど触らなくなってしまった最大の理由がこの操作遅延。気にならないという人もいるようだが、自分は遅延のせいでアクション系のゲームを実機と同じ感覚で遊べないことに不満に感じていた。
しかし、この互換機ではほぼそれを感じることはない(付属の無線コントローラーを使用した場合は若干感じられるかも)。
ジャンルを問わず、過去の名作を当時と同じ感覚で外に持ち出したり、寝そべった姿勢で楽しめるのだ。
こうした互換機は特殊なチップを積んだソフトは動かないケースが多いが、自分の手元にあった以下のSFCのソフトは特に問題なく遊ぶことが(少なくともゲーム序盤は)できた。

任天堂製なので評判は良いが、どれも腰を据えて遊べていない。

また、スーパーゲームボーイがあれば、ゲームボーイ(およびゲームボーイカラー対応)のソフトもプレイ可能。
ゲームボーイも液晶画面を備えた携帯機である以上、ハードとしての耐用年数はそう長くないので、これから先も手持ちのGBソフトを遊ぶ手段が必要な人にもこの互換機はオススメできる。
スーパーゲームボーイ自体の中古相場も少なくともこの記事の執筆時点では1,000円程度とまだお値ごろだ。

結構な重量感となるが、手に持つ分にはまだ余裕だ。

Sega Nomadの後任として

本題はここから。
本機にMD用拡張コンバーターを噛ませてメガドライブのソフトを起動してみたところ、手元のソフトは一通り遊ぶことができた。
SFCと同様に画面は鮮明で明るく、コンバーターという機器を介していても操作遅延は感じられなかった。メガドライブではアクション系のゲームのプレイが主となるため、これは非常にありがたい。

初代シャイニング・フォース。細かな文字の視認性にも問題なし。

国産のメガドラソフトを遊べることが確認できたので、お次はジェネシス。こちらもコンバータの側面にあるリージョンスイッチを切り替えるだけでプレイ可能。

Castlevania BLOODLINES。言わずとしれた名作、バンパイアキラーの海外版。

難点・不満点など

本機の不満点としてまず挙げられるのが露骨なプラスチック感丸出しのチープな外観だが、ハードとしての内面(スペック)が外観のヘボさを補ってあまりあるのでそこはヨシ(スタート、セレクトボタンの押しづらさは如何ともしがたいが)。
他にスピーカーが背面にあることでサウンドがこもり気味に聞こえることが気になるが、これはモニターに接続するか、本体のジャックにイヤホンを接続することで解決するので難点というほどでもないだろう。
値段は市場での実売が2万円ほど(オープン価格)と、決して安くはないが、自分はもともとNomadの修理にはこれぐらいかけても良いと割り切っていたので、結果的に出費に見合った良い買い物ができ満足。

なお、くだんのNomadだが、幸いゲームハードとしての機能が生きているため、今後は別室のモニターにケーブルで繋いでメガジェットのように運用することで第二の人生を過ごしてもらうこととする。
これまでどうもありがとう。

据え置きハードとしてはまだまだ現役。

漂泊の民(Nomad)に終の棲家を。







以下、与太話

ちなみに、他の互換機などと同様に本機も別売りのオプションの機器を活用して以下のような無茶も可能である。

ゲームはセガ・マークIII・マスターシステム版 ダブルドラゴン。
こっちが殴ってる最中にもやたらと反撃され、ストレスが溜まるのでイマイチ。

互換機にMD用拡張コンバーターを刺し、その上にレトロフリーク用ギアコンバーターを噛ませ、縦長のセガ・マークIII・マスターシステム版のカートリッジを差し込んだ結果がこれである。写真のダブルドラゴンは普通に遊べたが、ゲームによっては操作をまったく受け付けなかったりとまともに遊べないタイトルもあった。またFM音源を正確に再現できない模様。

余談ながら、マークⅢ版のファンタシースターも起動&プレイを確認できたが、長年残っていたセーブデータが吹っ飛んでしまった。
レトロフリークを持っている人はバッテリーバックアップ系のタイトルを本機で起動させる前にレトロフリーク側にセーブデータを避難させておいたほうがいいかもしれない。

写真はチャンピオンアイスホッケー

セガマイカード編。上記のタイトルでは音は出たものの画面は真っ暗のままでプレイできず。マイカードは手元に数が少ないため、検証材料が不十分。


ファンタシースターアドベンチャー。ファンタシースターが好きな人ほど
がっかり必至なテキストアドベンチャーだが、中古相場が意外と高くて驚いた。

ゲームギア編。色味がおかしい状態でタイトルが表示され、操作を受け付けず。もしかしたら、まともに遊べるタイトルもあるのかもしれない。
ともあれ、公式にサポートされていないコンバーター類を使用したゲームのプレイはオマケ程度に割り切るべきだろう。

本機とは長年の相棒の後継機として末永く付き合っていきたい。
また色々と試してみて、書きたいことがあれば追記する予定。

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