商品画像のサムネイルを考える Vol.3 色調補正のやりすぎ注意
色調補正。
デザインをする上で必要になってくる作業です。
プロのカメラマンの方にお願いした場合は大幅な修正は必要ないことも多いですが、素人撮影(一眼を使っていないものなどもよくある)だと、必ずと言っていいほど色の補正が必要になります。
カメラマンさんに撮っていただいたものでも、イメージに近づけるために行うことも勿論あります。
今回は商品画像という面で見た色調補正のお話です。
色調補正はどうして必要?
使う場面によってその理由は変わってきますが、商品画像ということを考えるのであれば
元の商品の色合いに極限近づける
というのが一番の理由になると思います。
印刷物ならともかく、ネット画像は閲覧者側のOSやモニタ・端末の種類などいろいろな状況によって色味が全く同じにはならないため、すべての環境で実際の商品と全く同じ色合いに見せることはできませんが、撮影時の明るさや撮った機材など本来の商品の色合いとは程遠くなることもあります。
その際に必ず必要になるのが色調補正です。
画像の鮮明さ、綺麗さは売り上げに関わる要素の1つですので、ここはできるだけ頑張りたいところ。
やり方については今は調べると良いサイト様がたくさんあるため、ここでは使用方法は省かせていただきますが、今はPhotoshopの機能でも昔よりは簡単に補正を行うことができるため、使用されている方も増えていると思います。
ですが簡単になったため、注意点も出てきたような気がしています。
PhotoShopに任せっきりで大丈夫?
PhotoShopはすごい進化をしています。
自動である程度の切り抜きはぽちっとするだけで行えるようになりました。
色調補正も自動でかなり良い感じにしてくれます。
ですが、どちらの機能もそれだけで終了となるには不完全なところも多く、まだまだ人の手で細かい補正は必要な場面が多いです。
(単調な画像ならお任せできるかもしれません)
そのうち複雑な画像も簡単に切り抜くことができ、色合いも完璧に仕上げてくれる日も遠くはないかもしれませんが。
最後は人間の目で確認をし、細かな調整をするという作業は、しばらくは必要になってくるかと思います。
実際にやってみる
今回はこちらの画像を商品画像のサムネイルに使うと考えて切り抜きなどをしてみます。
今回もぱくたそ様からお借りしました。
いつもありがとうございます。
こちらの画像を切り抜いて加工をするわけですが、今回は手元に現物が無いのでこんな感じの商品~という私の脳内設定で行います。
まずは普通に切り抜きとサイズ変更。
こんな感じです。
それを補正して
こんな感じになりました。
くすみなどが軽減されているのがおわかりいただけるでしょうか。
すごい大きな変化はなくても、少しの調整で売り上げが変わったりするのが恐ろしいことであり、人間はやっぱり値段だけを見ているんじゃないんだなと思わせられた経験があります。
やりすぎた色調補正は良くない
なんでもやりすぎは良くないというのは画像の処理も同じです。
以前、実際にあったことなのですがその時の画像を使うわけにはいかないので、今回のハートの画像でご紹介します。
ちょっとやりすぎちゃった色になったものはこちら
違いがわからない方もおられるかもしれません。
赤いハートを見ていただくとわかるのですが色が濃いのです。
大したことじゃないと思うかもしれませんが、こういうことでクレームが来たりします。色合いがあまりにも違うじゃないか!と。
商品画像を実際の物になるべく近づけるのは、売上だけではなくできるだけクレームを回避するという側面もあるのです。
実際にはどれだけ近づけても、前述したモニタなどの環境の違いがあるため、何をやってもクレームを入れてくる人はいるのですが、そうではない普通のお客様でもあまりに色合いが違ったらがっかりすることも少なくないようです。
実際にこのような調整をしすぎた画像でクレームが来たという件を何件か聞きましたし、ご依頼を受けて修正を行ったこともあります。
ネットショップではお客様が実物を見れないぶん、画像には気を配って損はないのです。
今回はECサイトのサムネイルの話でしたが、画像の調整はそれ以外のところでもたくさん必要になる技術です。
画像加工・調整は私もまだまだ勉強しなきゃいけないところも多く、やればやるほど深いものですが、画像をいじるのはとても楽しい作業でもあるので、興味を持った方はぜひ行ってみてください。
インスタなどでも細かい画像補正はできますので、デザイナー以外の方も決まったフィルタだけじゃなく、細かい補正も行うと楽しいのでおすすめです。
私はこんな記事を書きつつも、つい仕事以外…というかインスタだとその辺をさぼりがちなので心改めていきたいなと思います…。
読んでいただきありがとうございました!
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