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停電の夜に

有名な小説のタイトルではありません。でも…思いがけない停電の夜は、いつもは固く閉じられた心の蓋が開く…のは、万国人間共通してありそう。
一昨日の夜、横浜の一部で地震による停電がありました。バチッといきなりすべての電源が落ち、一瞬で闇と静寂。
スマホのライトで床を照らしながらそろりそろりと玄関へ。ドアを大きく開け、共有廊下の左右を眺める。ここは集合住宅の10階。左右それぞれにあるエレベーターホール付近は点灯していてるのがわかり、少しほっとする。
部屋の奥に行き、窓から外の景色を見下ろすと、あちこちに建つ団地やマンションだけは非常用電源で廊下は明るい…が、それ以外は暗闇信号の点滅もなし。
昔々電気がなかったようなはるか昔平安時代とか…こんなふうに、いやもっともっと夜は闇だったんだな…そりゃ魑魅魍魎の怪物やら怨霊やら信じていたのわかる。闇に包まれると、心がぎゅ~っと掴まれ縮こまっていく感じ。この不安…って、停電の原因が何しろ地震でもあるし。この暗闇で地震がきたら…と考えると怖すぎ。
幼い頃、嵐の夜に雷で停電ってことはあった。怖さはなく非日常感にちょっと興奮、わくわくしてた。でも今は違う。あの頃自分は幼児で周りに大人がいっぱいいたし。
今は一人で、この事態に対処しなくては…。暗闇で何も情報入らないのって怖い。おうちwifiやってるけれど、固定電話もwifiも電気ないと動かないし。
スマホでラジコを聞けたものの、バッテリー、なるべく使いたくない。何かの景品でもらいほったらかしだった電池式のラジオ、引っ張り出す。電池探して入れて…やったラジオが鳴った。アナログなラジオ、音が多少悪くてもあるだけでいい。
行動はすべてスマホのライト機能と勘だけが頼り…部屋の中は真っ暗だから。ヘッドライトと懐中電灯、壊れて破棄し買い直してなかったの、まずかったです。
停電は1時間半ぐらいで終わりました。…いかに、普段電気に頼った生活しているか、灯と情報があることで気持ちがどんなに安定するか、よくわかった夜でした。灯がつくとあの底なしのような闇は霧散し消えるけど…でも確かにあるもの。
翌日(つまり昨日)、ヘッドライトと電池式スマホ充電器を購入。スマホ命、モバイルバッテリーだけじゃ不安です。持ってたラジオ含め、すべて単3使用にした。

停電だけじゃなけど、地震のときの心構え、さとなお(佐藤尚之)さんのnote、いろいろ参考にしてます。役に立ちます。

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