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模様替え失敗についてのゆる反省会

サムネ画像は前回の記事「ブックカフェスペースと隣接する作家の部屋」として紹介した部屋の一角です。

いつもの読書で満足したら、後ろにある部屋をこっそり覗いちゃおう。
そこは作家のプライベートな書斎で、「作りかけの作品」、「資料」、「メモ」、「落書き」などなどが机上に置きっぱなし。
作家は何故かいつも出掛けているから、好き勝手に机の上も、部屋の中も物色してしまって大丈夫☆

こういう部屋を作ったら面白いんじゃないか?と思いました。

RPGとかだと部屋の中、引き出し、本棚、勝手に漁りますよね?

それを現実でできるブックカフェって良いと思う、というのが、前回の記事でお話した「ひとりブックカフェ構想」の一部です。

その部分の説明を補強するため、何か適当なモデルの部屋を作ってみようと思い立ち、模様替えをしてみました。

それがめちゃくちゃ失敗したんですね。模様替えして、何だか、うまく説明できない「ダサいオーラ」があふれ出てしまって、僕はすぐさま模様替えした部屋をもとに戻したのでした。

サムネ画像の部屋が、以下のようになりました。

説明できないダサさがある。そう思いませんか。いやもしかしたら、僕以外の人は説明できるダサさなのかもしれません。

もしくは、僕がこの場にいたからこそ感じられるダサさがあったけれど、ぱっと見写真を見た、つまりこの部屋になんの思い入れもない方からすると、「ダサいという程のものでもない」のかもしれない。

ダサいというのが主観的すぎるなら、つまらないとか、なんてことはない、とか、そういう感じが精々だろう。

しかし、本当に主観100%では、すごくダサく感じたんですよね。

その理由を、ダサい理由を何とか言葉に出来ないか、ということで、全編主観の話にはなりますが、言語化作業をしていこうと思います。


模様替えを始める前から「負け」ていた


考えてみれば、模様替えを始める前からこの勝負は負けでした。

闘う前に結果は決まっている。

漫画などでよく見る気がするやつです。

そういうのは大抵、「準備不足」とか「意識の低さ」などが敗因として挙げられるのが普通だと思いますが、僕もこの模様替えに対して、意識が低かった。

模様替えの動機は以下のようなものです。

これから、いろんな人(人格)が使ってる風の部屋を作るのだから、果敢にどんどん部屋の模様替えをしなければ、と思ったのです。

模様替えがしたかったのではなく、便宜のため、ちょちょっと内容を変えて、要領よく見せられるものを作ろうと思った。カロリーを抑えようとした。これが敗因ではないか、と現段階では思います。

そりゃスカスカにもなる。いや、僕は自分の精神のちょちょっと、パパッとやっておこう、を知っているからこそ、その投影たる部屋が「ダサく」見えたのかもしれませんが。


誰かが使っていそうな部屋ってどうやって作るの?

自画自賛で恐縮ですが、以下の写真、模様替え前の部屋はけっこうカッコいいと思うのです。

ただし属人性というようなものはない。誰かが本当に使っている、という時間がはぎ取られているような写真です。でも、これは「シンプル」であって、「スカスカ」ではないなあ、と思う。

理想はここからガラリと雰囲気を変えて、尚且つカッコいい部屋を(パパッと)作ることでした。海外のティーンエイジャーが使っていそうな部屋を作りたかった。

動機の低さは先ほど書きましたが、内容について、とりあえず今回は説明のためのモデルの部屋だから、ということで

「『ひとりブックカフェ構想』を練っている人」の部屋

を作ってみようと思いました。

なんかこれもパッとしないものがありますね。素直に画家や写真家などの部屋にすればよかったかもしれませんが、その準備には時間がかかる、と思い尻込みしたのでした。

しかし僕の中にイメージはできていました。

  • 創造、美術、ものづくり、に関心のある学生

  • 仕事づくり・クリエイティブと言った言葉には目がない

  • ポップな色合いがすき

というようなざっくりしたキャラクターを想像しながら、配置するものを見繕ってみたのです。何せこれは間違いなく僕の一面ですから、作るのは簡単だろうと思いました。

結果、先ほどもお見せした、以下のような部屋になりました。


なんか、元の部屋とはまた別の意味で誰かが使ってる感がない。

スカスカした印象。モノはあっても時間が積み上がっていない。それは模様替え前でも一緒ですが、元は意識的にそうしていました。

今回は「使っている部屋」を作ろうと思ったのに、全然そうはならなかった。

どうしてなんでしょう。映画のセットとか作っているチームなどは、ここのところに明確な、明文化された何かをお持ちなのでしょうか。


デザイン面で言えば、一応、椅子、ライト、向こうの壁に立てかけてある本、白い本棚に並んでいる本などの配色で、ポップな感じにしようと計算していることは伝わると思います。

しかしそれらがまったく機能していない。と僕は感じる。

なんでなのかなあ。単純に本が足りないのかなあ。

本棚にあまり本は入っていなくてもお洒落で、持ち主の人となりや生活を想像されることってよくあると思います。

昨今はyoutubeやInstagramなどで他人様の本棚が見られたりしますから、そういうシンプルながら生きている本棚、というものの存在は知っています。

しかしそれが再現できない。

属人性は乏しいかもしれませんが、誰が使っても良さそうな一角になっている。

壁に何か貼ったりはできるかもしれませんがそれも余白としてあっても良いでしょう。

↑↑しつこくて恐縮ですがこういうアングルでもある程度良い写真に見えます、よね?

ついでに反対側の景色もシンプルでなかなか良いと思いますます。右下に写っているのは謄写版(ガリ版)です。

こっちはモノが少なくシンプルだな、と感じるのに、模様替え後の部屋がシンプルに感じないのは何故なんでしょう。

シンプルというよりスカスカ、という印象。


スカスカとシンプルの間を埋めるもの


何度も同じ画像を出してすみません

スカスカとシンプルの違いって何なんでしょう。

もうほんと、バシッとした答えがほしい。このままでは次の模様替えに着手できない。

あ、待って。そもそも「スカスカ」と「シンプル」って、言葉の性質がまるで違うのではないか?そもそも言葉の意味に隔たりがあって、同列に語るものではないのではないか?

スカスカの歯、スカスカのお客さん、スカスカの本棚。

シンプルな歯、シンプルなお客さん、シンプルな本棚。

こうして同じ素材の言葉で比べれば何となく分かりますね。

「スカスカ」はキャパに対する物量の客観的な印象で、「シンプル」は統一性や機能性に対する印象です。

言葉が違う。印象が先走って、スカスカはシンプルに昇華できるものだと思っていたけど、これらは地続きの言葉じゃなかった。

スカスカよりもシンプルを損ねていたのが問題だった

唐突に分かったかもしれません。

単純な話、壁の質感や色と、「ポップ」というテーマが単純に合わないのかなと思いました。

そこでAIで雑に壁を白くしてみましたが、あまり印象は変わりません。

木の部分がダメかもしれない。もう少し深い色であれば良いかもしれない。

机の古さも白くのっぺりした壁と合わせるには度し難い。アイアン調のデスクや、白いデスクであれば良いのかもしれない。

なんか気を遣われたのか、凹んだ一角、縦長ライトの横のところに謎のオブジェ?が生成されました。プロンプトには「壁を白く」としか入力していないのに、AIにお節介を焼かれるほど物足りなかったのでしょうか。


植物? 石?

しかし白い壁に合わせてなのか硬質な、黒っぽいオブジェを生成してくれています。答えはここにあったんか?


急遽、雑な処理ではありますが、木材の部分を黒っぽい、クルミ材っぽい色合いに変えてみました。んー、マシかもしれませんがあまり変わらないですね。

インスタントに統一感を出すのはなかなか難しい作業です。


部屋のベースは損ねずにソフト面を充実させる

今回の模様替えで、部屋の印象をガラリと変えるというのは、あまり目指さない方が良いなと思いました。

そもそもガラリと印象を変えようとすると「シンプル」な空間を損ねかねない。

やるなら壁、机などの大きなもの、床などまで変える覚悟でなければならない。それはもう別の部屋でやった方が良い。そう思いました。

この部屋はあくまでベースを保ったまま、ソフト面で人格を表現しようと強く意識しました。

ソフト面というのは「何を書いている人か?」「何を読んでいる人か?」「何を作っている人か?」というところです。

コンテンツで以て部屋を埋め尽くすのです。しかし、小さい部屋とは言えコンテンツで埋め尽くすというのはなかなか大変な気がします。

映画のセットみたいに隅々まで気を遣って、「作家の部屋」作りを楽しもうと思います。




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