ペットが与えるメンタルヘルス効果

ニューヨークの郊外に住んでいる私達は、週末になると1週間分の食料を買います。ちょっとしたは買い物は駅前で出来ますが、Covid-19の感染リスクを下げる為、最近は週1回が私達のリズム。そんな中、通り道に一際長い行列を作っている店舗を見つけました。

よくよく見てみると "Puppies and Kittens - 子犬と子猫たち" 
 ペットショップです！

先日読んだ雑誌に人間と動物の相互作用がメンタルヘルスを改善するという特集がありました。

Covid-19の影響でのロックダウン生活や今後の不安。
メンタルヘルスを健康に保つのは、全ての人々に共通する課題となります。

↓　TIME の Special Edition 特別版 "Mental Health メンタルヘルス" 

少し前のデータになりますが、2015年のHarris poll社の市場調査によると、

ペットを飼っている95%の飼い主が、
「ペットを家族の一員」と考えているという結果が出ました。

そしてペットを飼っている人々は、血圧、心拍共に安定し、心臓病にもなりにくいことが分かりました。現在の伝統医療と併用してペットセラピーを利用することで、大きなメンタルヘルスの改善が見られるケースが出てきています。

以下、私がとても興味深く読んだ動物達をご紹介します！

1. Rabbits うさぎ

ストレスの溜まった大人グループを集めて実験がありました。対象者にうさぎ、亀、おもちゃを触ってもらう。プラスチックで出来たおもちゃ、硬い甲羅をもつ亀では特に気持ちの変化がなかったそうです。しかしフワフワしたうさぎを触ったところ、不安や心配な気持ちが落ち着いたとの結果が出ました。

2. Crickets コオロギ

動物として見た目が可愛くなくても、こんなおもしろい結果も出ています。2016年に出版されたthe journal Gerontology 誌によると5匹のコオロギの虫かごを与えられたお年寄りグループ。8週間後、与えられなかったグループと比べるとうつ病の症状が軽減されたと結果が出ました。「生き物を育てる」という行為が、グループの結果に差を出した様です。

3. Horses　馬

動物セラピーで一番研究が進んでいるのは、馬。1860年代からヨーロッパで始まりました。馬の毛をなでたり、一緒に馬と歩くことにより、重度の精神病であるPost-traumatic stress disorder(PTSD) 心的外傷ストレス障害を持つ幼い子供達、また思春期の子供達にも症状の軽減が見られました。

4. Fish　魚

Alzheimer's disease (アルツハイマー) の患者さん達が集う施設。水槽に鮮やかな魚を入れて飾ったところ、患者さん達の食欲が増加したそうです。栄養補給を行うことにより、不安な気持ちが軽減され、無気力状態の症状が改善されました。

5. Dogs　犬

The Tufts Institute for Human Animal Interaction (人間と動物の相互関係を研究するタフツ研究所) の Lisa Freemanディレクターによると、読み書きを苦労している子供達に、調教師と訓練を受けた犬に読み聞かせをさせることで、子供達の不安な気持ちを軽減させるとのこと。学ぶ姿勢と読み書きの技術も向上したそうです。

6. Guinea Pigs モルモット

インディアナ州のパデュー大学 Maggie O'Haire教授によると、動物は子供達の社交性を引き出すことが出来る。彼女の研究では、自閉症を持つ生徒達の教室にモルモットを持ち込みました。その結果、生徒達が他の生徒との関わりを持ち、笑顔と笑いに溢れたとのこと。またストレスの軽減も見られました。

いつも私たちに愛と癒しを与えてくれる動物達に、ありがとう。

あいにく私のビルはペット禁止なのですが、いつか動物達と生活を送りたいと小さな夢を抱いています。今日の最後は夕日と鳥に癒されたこの一枚。

↓　マンハッタンのWest sideから撮影したHudson River(ハドソン川)