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別れのとき

気付けばすっかり季節も変わり、ニューヨークも秋の涼しい風を感じる様になりました。ニューヨークの公立学校開始の遅れ、大統領選間近に控え、なかなか落ち着かない日々ですが、それでも毎日健康で過ごせることに感謝しかありません。

先週、私の親友の一人がこの世を去りました。

日本では連絡先を交換したくらいで、実際彼女と話すようになったのはニューヨークに来てからでした。偶然にも私が渡米後、彼女もニューヨークに引っ越すことになり親しくなりました。お互いそれぞれに目標があり、新しい土地での生活を助け合いながら、励まし合いながら過ごしてきた大切な友達でした。ここ1年程ずっと闘病生活を続けていましたが、治療中もとても元気で回復の兆しが見えていた中での容態の急変でした。

日本の旦那様から連絡をいただき、ただただ信じられない気持ちと残された小さい子供達のことも思うと、涙が止まりませんでした。今までたくさんの別れを経験してきましたが、こればかりは慣れるものではありません。一つ一つの別れは、時に重く、悲しく、心が引き裂かれる様な辛い思いを経験することもあります。

↑ Croton Gorge Parkの湖 / 湖の水面(トップ写真)

Life is so fragile sometimes...
人生は時に、とても儚いものです。

身近な方を亡くされた方はご存じかと思いますが、人がこの世を去っていく瞬間はとても儚いものです。ロウソクの火をふっと吹き消したかの様に、その瞬間に「命」がこの世を去っていきます。自宅には遺品が残り、本人だけが姿を消す。本当に不思議な空間と時間がしばらく流れていきます。

先週は仕事以外は静かに一人の時間を過ごし、ご家族の皆様に送る写真や彼女からもらった誕生日カードなどを眺めていました。少し気持ちが落ち着いてから共通の友人やご家族に連絡をして、思い出をシェアしながら一緒に泣いて、時には笑って過ごしました。

もう一度会いたかったね。

友達と話しながら、度々出る言葉。
私は彼女が日本に帰国をし、この2年程会っていなかったので、なかなか現実として受け入れることが出来ませんでした。でも共通の友人が葬儀の様子を丁寧に教えてくれたり、ご家族と毎日連絡を取り合って、段々と現実が心に刻まれた感じの1週間でした。そして別れはいつも私達にたくさんのことを教えてくれます。

私たちはこの瞬間に「生かされている」こと。
その瞬間に「感謝」の気持ちを「感じる」ことを忘れてはいけません。

宗教的なことを語るつもりは全くありません。ただ彼女の様に若くしてこの世を去っていくこと。またニュースで不幸なことに命が奪われる報道を見ると思うんです。


そして同時に別れは、

私たちに前を向いて歩いていく「強さ」と、
明日が人生「最後の一日」かもしれないと「勇敢さ」を与えてくれます。


あなたは今、この瞬間に感謝していますか。

あなたは今、人生を精一杯生きていますか。

あなたは大切な人たちに、愛を伝えていますか。

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