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1 学校、教室のイメージ

検索してみると

学校も、教室も知っているから、わざわざ検索することはないでしょう。
あえて、検索してみました。
検索して「画像」をみると、そのもののイメージが見えてくる(と私は思っています)。

すると、
学校・・・同じ向きで並ぶ机、前には黒板、人が座っている場合は同じ方向を向いている、中高生らしき人は同じ制服を着ている(私は個人的には制服は好きでした)

教室・・・同じ向きで並ぶ机、前には黒板
でした。

なぜ、こんなことに気づいたかというと「0 」で紹介したように私の所属校は研究指定校だったので、おしまいには「研究発表」がありました。
そこで、やってきたことをスライドにまとめたのです。
文字ばかりじゃつまらないから、イラストやイメージ写真を探していたら…

伝えたいイメージがない!

ってことに気づきました。

見つかるのは、検索画像のような同じ方向を向いた約200年前から続くスタイルばかり。
日本の学校のイメージってこれよね、と再認識しました。
それ以来、テレビを見ると、
バラエティ番組でも、ドラマでも、情報番組でも、そういうことがひっかかって、何度も何度も、日本の学校のイメージが「一律」「変わらない」のを、ちょっとがっかりしながら目の当たりにするようになりました。

イメージは大事

「子どもが主役になる授業」
を考えて、作ろうとしたときに、結構外からのイメージと違うことがカベになります。

教師って、すごく「気にする」生き物のようで、
保護者や地域から、どのように見られているのか、評価されているのかを気にするのです。

あと、
教師って、すごく「不安」な生き物のようなので、
未知のもの、イメージと違っていたりイメージできないものには踏み出せない傾向にあります。

その「気にする」「不安」な教師が話し合うと
「子どもが主役になる学校」が実現するには、保護者・地域にちゃんと説明しなくちゃねという話になるのです。(私はなりました)

ついでに、
保護者の中にも、当然同じようなイメージがあるので、小学校入学する際には、我が子がちゃんと座っていられるか、みんなに遅れをとらないか、という考えになるみたいです。

また、イメージと違う風景が、我が子の学校、教室に広がっていると、驚かれることが多い。(これは最近の話)
特に、おじいちゃんおばあちゃんが見に来てくださると「いまの学校は、変わったのね」という感想をもらいます。でも、その感想の続きには「子ども達がいきいきしていて楽しそう」とか「私もこんな授業だったらよかったのに」という言葉が多く、子どもがどう感じているのかという大切なことに目を向けてくださっていることにありがたいなーと思います。
もし、お世辞だとしても、私は感謝したいと思います。

なにが大切なのか

保護者・地域、世間、一般の理解を促して、イメージが新しくなってから、変わるのでしょうか?
説明会を開いてから、動き出すのでしょうか?

私は、
「説明しながら変えていこう」
ということにしました。

話し合いの中での、教師たちの思いは理解はできるので、
「そう(考えるの)ですね」
とまとめましたが、その話し合いの結果に自分が合わせる必要はないと判断して、

「説明しながら変えていこう」
にしました。

ただし、

ガラガラ、ガラガラガラ
ドッカーン
バリッバリッ

と急に変えるのでなく、
少しずつ、
でも変わったことが分かりやすいように、
を意識しました。

何からはじめるか

前回の岩瀬直樹さんへの質問
「何から始めたのですか」

答え
「座席です」

公立小学校の教員だった岩瀬先生は、教室に畳をおいたコーナーをつくっていました。
それはちょっとハードルがあったので、もっと手軽に始められることを伺うと、
いわゆる従来の普通である「同じ方向を向いた座席の型を変えた」という答えでした。

その理由は、子どもから見て分かりやすく、
学級の出来事に、自分が関わり変わっている実感がもちやすいことが大切なのだそうで、
座席は子どもの関心も高く、変わったことが目に見えて分かるものということでした。

(岩瀬先生の実践に「教室リフォームプロジェクト」というものがあり、それは座席以外のいろいろをリフォームされています。)

その時のお話も、
いかに子どもが、自分が社会に関わることで変わる(変える)ことができるという、意識や可能性をもてるか
という内容で、その一歩目が座席ということだと理解しました。

はじめに書いた「学校」「教室」の検索結果のイメージが、
まずは疑問に思い、変わっていくことが、「子どもを主役にした授業づくり」のゴールイメージになっています。

おまけ

検索ついでに、
「学校 外国」で検索すると、様々なスタイルの教室があらわれました。
そこで目についたのが、オランダの教室でした。
ついでのついでに、日本が38か国中37位という、子どもの幸福度調査を改めて見たら、オランダが1位でした。

まとめ

日本の「学校」「教室」のイメージは、まさに一律であるように感じる。
現場では、そのイメージによって変われない現実がある。
私は、見える分かりやすいところから、イメージとは違うことをやってみようと思っている。