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11 対話の力

わたしの学校では、はじめに「国語の話す聞く領域」での授業研究をしていました。
※ちなみに、3年間の指定校の間①国語(話す聞く)②国語(全部)③全教科と広げていきました。

「国語の話す聞く領域」というと教科書では、お話や言葉、漢字の学習の間に挟まっているアレです。当時は国語に4つの領域があることすらよく分かってなかったなーと振り返ってしまいますが、研究を進めることで理解も深まり、楽しくなりました。

話を「聞く、話す」
と簡単に言っても、細かく分けるとステップがあります。

話(言葉)が始まる前に、
1「相手を受けとめる」
が必要です。これが意外とできない。
子どもは、感覚の生き物なので、ちょっとした違和感や難しいと感じると聞こうとしなくなります。相手に興味をむけ、リスペクトして受けとめるということがとっても大切です。

話が始まると、
2「話を理解する」
なにを言っているのかわかることが大切です。

わからなかったら、質問になります。それが、
3「反応・言葉を返す」
になります。
質問がなくても、「たしかにー」「なるほどー」「へえー」と反応が大事です。

それから、ちゃんと相手を受けとめて、自分のことと照らし合わせながら
4「自分だったらと考える」
ステップもあって、そのあとに質問したり、自分のことを話したりします。

そして、1〜4を順番いろいろで繰り返します。

そんなことを分析しながら、6年間でどんな内容・方法で指導していくのかを学びました。

この話を聞く・話すがどう「子どもが主役になる授業」につながるのか…
その理解が研究の要でした。

研究授業、協議会を通して検証していくのですが、授業自体が全く子ども主体でないこともあったし、スキルの習得ととらえる先生も多くしました。
大事なのは、話す内容に対してどれだけ自分事になるかです。そういう考えに教師が転換することが大切。
教師=指導するものと思うと、子どもが
「何を」「どうやって」
対話するのかをコントロールしたくなります。
でも、
話し合いで、あーしろこーしろって言われたら子どもは話したくなくなる。そんなの対話じゃないわけです。
だから、話している聞いている子どもを見るとその授業が「子どもを主役にしているか?」が分かります。

わたしの学校では、
話題設定を工夫したり、グループの人数、拠り所となる言葉を子どもとつくること…など、いろいろな手だてを考えました。
その一つのまとめとして、短い時間でできる「トーク集」として冊子の作成もしました。

指導することの系統性や、指導内容の理解、それをどう子どもに伝えるのかなど、いろいろ試行錯誤して、わたしをはじめたくさんの教師が対話の大切さにたどり着きました。
いまでは、「○○トーク」という時間をモジュールで月に1回設定して継続的にあえて話し合うことを行っています。正直、少し下火になってきているけど。継続は力です!

さぁ、みなさんの教室で、子どもたちは対話していますか?
それが、普段のおしゃべりよりも、真剣に熱く話していたら、それは素敵な「子どもが主役になっている」姿だと思います。

わたしは、真剣なおしゃべりを気楽にできる教室を目指しています。

今回も最後まで読んでいただき、ありがとうございます!