けいこ

「あなたの大切なひととのあいだに対話を」をコンセプトに、オープンダイアローグ的対話を学…

けいこ

「あなたの大切なひととのあいだに対話を」をコンセプトに、オープンダイアローグ的対話を学ぶ場を作っています。家族会、勉強会(共に対面)。家族のためのオープンダイアローグ研究会(オンライン)。自身も双極症がありながらの、統合失調症の当事者家族。気分屋でいきます☆

最近の記事

対話の場でわたしが置く言葉

わたしは、生まれたときから当事者家族である。 はじまりは、両親(ともに当事者)だった。診断、治療の有無を問わなければ、祖父母もそうだ。 そんな経緯もあって、支援職になったが、今度はわたしが当事者となり、我が子も当事者となり、再び当事者家族になった。 つまり、わたしはずっと、当事者かつ当事者家族なのだ。 これらの体験が重ねられての今である。 対話の場にわたしが置く言葉は、そういうわたしから生まれる。わたしだから紡ぐことのできる言葉なのだと思う。 自分の過去と今を捨て去

    • オープンダイアローグが教えてくれる「問題は外にある」

      うちの家族の困りごと。 「その言葉には裏の意味があるのではないか」「実は自分を責めているのではないか」と心配になってしまう。 「そうではないよ」と伝えても、伝わらない。 そのうちに「なぜそう思ってしまうのだろう」「そう思ってしまう自分が悪い」「そう思わせてしまう自分が悪い」「そう思うあなたは厄介なひと」「うまくできない自分はダメなひと」という気持ちがそれぞれに生まれてくる。 苛立ち、嫌悪、無力感が漂って、苦しくなる。 でも、ちょっと待って。 それって、あなたの中に

      • お絵描きと対話

        メンタルヘルスの界隈での「絵」とは、どんなものが思い浮かぶだろうか? 理論とデータに基づく描画検査 描画の分析的解釈 子ども、病気・障害を持つ人を対象としたアートセラピー クライアントと関係を作るための介在物としての描画 アールブリュト これらが、わたしの思うところの「メンタルヘルスにおける絵」のイメージである。 ところで、わたしの知人に、絵を描くことを生業にしている人がいる。 彼女はたまに「お絵描き講座」なるものを開いている。 対象は大人である。 画家やイラストレー

        • リフレクティングでの布石

          リフレクティングは、対話を広げるため、とされている。 話がいろいろな方向に広がっていけるために、言葉の布石を置いていく。 つらい困難な語りがされるとき、わたしは、ポジティブな方向、局面にのみ石を置いていきたくなる。 普段の会話で「話を聞いてもらって、元気が出た」「前向きになった」というのは、その効果かもしれない。 だが、それが、オープンダイアローグでされたらどうだろうか。 その人本来の語りのペースではなく、誘導になってしまわないだろうか? 自らの力とタイミングではな

        対話の場でわたしが置く言葉

          ミニダイアローグ

          オープンダイアローグの研修で、ミニダイアローグ体験が盛り込まれていることがある。 これまでにわたしが、参加者として経験したミニダイアローグは、15分(話し手5分 リフレクティング7分 話し手3分)が多い。やはり話し手にもリフレクティングメンバーにも物足りない感じはあるが、「ミニ体験だからな」と許容できる範囲に思う。なかには、9分(話し手3分、リフレクティング4分 話し手2分)という高速ダイアローグもあった。これはかなり気がせく感じだ。「とりあえず話しました」「とりあえず返し

          ミニダイアローグ

          ピアミーティング

          今日は、対面のピアの会でした。 当事者の方、当事者かつ当事者家族の方、当事者かつ支援者の方で、1時間半ほどトーキングサークルをしました。 わたしは一参加者。主催ではありません。 ゆったりと、大船に乗り、穏やかに揺れる波を感じる時間でした。 これほど安心安全を感じるのは、主催の方の準備、気配りがいかに細やかにされているか、ということだと思います。 守られた場を開いてくださること。 そこでわたしの話をじっくり丁寧に聞いてくださる方々がいること。 なんてありがたいことな

          ピアミーティング

          場をひらくということ

          今日は、対面のOD勉強会でした。 ありがたいことに、就労継続支援C型事業所(就労にこだわらず、コミュニティに根ざした地域活動を目指す)の施設をお借りすることができています。 前回は、斎藤環さんの『まんが やってみたくなるオープンダイアローグ』の解説部分を読み合いました。感想や意見を言い合いながら読むと、学びが広がり理解が深まります。何度も読んでいるのに、自分一人では得られなかった気づきも多くありました。ともに勉強する仲間がいるって素敵ですね。 今回は、初めての方が半数。

          場をひらくということ

          未来語りのダイアローグ

          家族のためのオープンダイアローグ研究会のスタッフミーティングをしました。4人体制になってのはじめてのミーティングです。 会の目的、目指すところをどうするのか。 ミッション、ビジョンを立てようと開いたミーティングでした。 そこで使ったのが、未来語りのダイアローグ。 部外者をファシリとして呼んでおらず、内輪で交代でファシリをするという形。なので「なんちゃって未来語り」ではあったのですが。 それでも、対話的に丁寧に言葉を受け取り、受け取られていく場は、大変心地よく。しかも

          未来語りのダイアローグ

          生きづらさの扱い

          先日、ある人が 「生きづらさを引きずって生きる」 と表現していた。 生きづらさという言葉は、メンタルヘルス界隈では認知度が高くなっていると思う。 そこでたびたび目にするのが、生きづらさの扱いである。 生きづらさは切り捨てることができないものだ。 克服というのもなかなか難しい。 小さくなることはあるだろうが、また大きくなることもありそうだ。 だったら、生きづらさと折り合いをつけて生きていくしかない。 折り合いのつけ方は人それぞれだろう。 だが、言葉で表現するとなると

          生きづらさの扱い

          WAM(福祉医療機構)の助成金申請に関するオンライン学習会

          zoomウェビナーで参加してきました。助成金なんてまだまだとんでもない!というか、そもそも助成金を申請するような活動を目指すのかどうかも不明瞭。 では、なぜ参加を申し込んだかというと、任意団体の組織づくりについて勉強したかったからです。 とても勉強になりました。 ミッション、ヴィジョン、バリューの用語は出てきませんでしたが、それに類することがどの団体からも語られていました。 事業の立て方としては、ミッションからトップダウンで降りていく形で考える方向と、プロトタイプ(試

          WAM(福祉医療機構)の助成金申請に関するオンライン学習会

          対話とOD

          最近いくつかの対話の場に参加してみている。どこも色がある。主催側の色なのか、ファシリテーターの色なのか、集まる人たちの色なのか。 感じるのは、一般的な対話の場とオープンダイアローグ(OD)的な対話の場の違いである。 一般的な対話の場とは、ODだけに限定されない広い意味での対話の場である。対等である、相手を尊重する、否定・批判・断定をしないなどのグランドルールのもとに行われるものだ。わたしが参加しているのは、対話の練習の場であり、対話を身につけて、日常生活の中にそれを取り入

          はじめまして

          けいこです。 「あなたの大切なひととのあいだに、対話を」をコンセプトに、活動を始めました。 家族だったり、恋人だったり、友人だったり、仕事の同僚だったり、趣味の仲間だったり。 とても大切なひとなのに、相手を大事にしたいという気持ちがあるのに、すれちがうときがあります。 「どうして分かってもらえないのだろう」 「なぜいつも気まずくなってしまうのか」 「こんなはずじゃなかったのに」 言葉と思いのすれ違いが積み重なって、相手との心地よい関係づくりを阻むように思います。

          はじめまして