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ぼくの「りんかく」12 - すっかり九州の魅力にハマったらしい

2023年5月21日(日)に行われた文学フリマに出品する「りんかく」という写真ZINEについて、作者サイドからあれこれ裏話をするnoteです。
「だれかに写真を撮ってもらうと、自分から見えない『輪郭』が見えて立体的になる気がする」。この本は多拠点生活の「りんかく」を集めた立体記録。

39-40 古き良きと新しさに感じるもの

この写真集も残すところ後少し。
そんな気持ちが出てしまったのか、このページまで、シンメトリーチックに安定した構図の写真が連続していました。自分では気づかなかったのですが、この本を手に取ってくれた人に指摘されて気づいてびっくりしました。

1枚目は福岡県の田川にある、商店街で撮影しました。
過去盛り上がりを見せたであろう面影を残す広大なシャッター街。そのいくつかが開いており、中には最近できたと思われる今風なお店もありました。その中でも僕が惹かれたのは、「ずっとこの場所にあったんだろうな」と感じさせてくれるお店。この熱帯魚屋さんはそんなお店の中でも密度感がすごく、ある種の生命力を感じるというか、とても印象的でした。

2枚目はフェリーの船上から撮影したものです。約1日かけて北九州〜神奈川県横須賀をつなぐこのフェリー、船内でできることも限られていてゆったりした時間が流れます。
就航してまだ数年というこの路線、船内は綺麗だしクレジットカードは使えるし、レストランは美味しいし、風呂にはサウナがついてるし!そしてさらに外へ目を向ければ広い海。この数ヶ月で本僕はフェリーに乗ることがすっかり好きになってしまいました。

41-42 自然の力

ここから再び九州に戻ります。

1枚目はミツマタの群生地へ行った時の写真です。
ミツマタってこの時まで全く知らなかったのですが、枝が3つに別れた先に小さな花を咲かせるんですね。だからミツマタ。全国に群生地は点在しているようですが、その一つが玖珠という場所にありました。

まだ5分咲き、といった感じではありましたが、静かな山奥でゆったり咲くミツマタを見れたこと、とても感動したのを覚えています。

2枚目は湯布院。
なんでもない道の端にあった何かの機械と、咲き誇る菜の花。夕暮れ時のこういう風景は大好きです、なんでもない場所が特別に見えるから。冬の間、湯布院の山々は赤茶けている上に、場所によっては燃やされちゃいますが、春が来ると一斉に新芽が出て青々とするそうです。その風景も見てみたいなぁ。

まとめ

田川という場所は、僕にとってノスタルジックな魅力が集まる場所でした。様々な変遷を感じられるというのに魅力を感じるのかもしれません。また盛り上がってほしい気持ちもあるけれど、この醸成された落ち着きのある雰囲気は残っていってほしいなぁ。

そして海と山、両方好き。
今回写真を見ていてそう思いました。海も山も大きいけれど、見る場所や状況が変わると全く違う表情を見せてくれるのがすごいです。

僕はこの時まで北九州には行ったことがなくて、この旅で九州の魅力にハマってしまいました。関東にはない懐かしい空気感、東北とは違う少し南国を感じる風、美味しい食べ物。日本という国は行く場所によって全く違う表情を見せてくれます。

さてこちらの冊子、現在はADDressユーザー限定になってしまうのですが鶴巻温泉A邸で閲覧・購入ができます。(家守さんのご好意でおいていただけることになりました!)
滞在される機会のある方、よろしければキッチンにある物販棚をチェックしてみてくださいね。

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