見出し画像

Beautiful morning, Beautiful bakary.

その日はどうしても朝の散歩をしたかった。
出勤時間まで残された猶予はあと25分。
パン屋の事務所まで、直線で行っても10分はかかる。

さあ、行くかいかまいか。。
行くという選択肢しかなかった。
10分でも5分でも、自分だけの美しい時間が欲しかった。

理性を放棄して、海へと向かう。
最悪遅刻してもいいや。歩道橋を渡りながら珍しいことを思った。

少しだけショートカットしてみる。
いつもと違う道を行くのもいいかもしれない。

目の前に茂る緑に目が癒された。

深呼吸をする。

今日はいい一日だ。



パン屋にやってきた外国人と少しだけ話す。
"This is the most Beautuful bakary I've ever seen."

自分のことを褒められたかのように嬉しくなる。

休憩の時間になって店を出ると、もう一度その女性と出逢った。
あまりにもパンがおいしかったからもう一度うちのパンを買いに戻って来たらしい。

"The cream cheese filling one, that was so beautiful. I needed try some more."

その言葉になんだか久しぶりにちゃんとうちのパンを食べたくなって、私も並ぶことにした。

焼きたてのパンをほおばる。
口の中いっぱいに広がるしあわせのフュージョンに改めて感動する。

ああ、私ってこんな素晴らしいものを人に届けてるんだなあ。

パン屋っていいよね。

パン屋で働く理由はただそれだけ。

さあ、今日はいい一日だ。


今日も明日もどこかの誰かに少しでも幸せを届けられますよう。

❥❥❥❥


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?