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幸せとは複雑で、時に絶望的。

 
 
我が家にはちいさな男の子が二人いる。
5歳の長男と、1歳の次男。その男の子二人と、私は毎日格闘している。

子育てというのは非常に難しい。
こんな、一言で済ませられないほどに複雑だ。
 

私たち人間には、性格・運動能力の発達・言語の発達・身体的発達・こだわり・食事方法・排泄の発達・健康・認知力…挙げるとキリがないがすべてにおいて個人差というものが存在する。

大人になると大半は自分自身を理解した上で自身に合うアクションを起こしたり、または回避したりする。子どもはそういう訳にはいかない。大人が手伝ったり導いたりしないといけない。また大人が介入しないと生命の維持すら難しいのだ。

 
私は毎日無事に子二人を生かすことは絶対として、二人が心身ともに健やかに成長するために全神経、全力を注ぐのだ。

これは傍から見ればとても幸せなことで、私自身たしかに幸せを感じている。しかし時にそれがストレスにもなる。そして「幸せを感じないといけないはずなのにストレスを感じてしまっている自分」に絶望するのだ。
 
 

これまでは、長男も癇癪を起こすことが多かったり言葉の理解も発語もまだ拙い部分があった。その時は毎日のように絶望していた。

しかし今年進級してから、会話の質が随分と変わった。私の話も理解できることが増えたし、しっかり頭で考えて正しい言葉を選び発することが出来るようになってきた。

そこから絶望を感じることが少なくなった。
 
 

 
子育てにおいて、言葉はとても重要なのだ。
 
 
0歳の時には喃語だけで会話は出来ないので、誰かと会話したくて仕方がなかった。社会から取り残された気がしていた。
1歳の時にはまだまだ言葉が互いに通じないことで悶々とした。また歩き出し行動範囲が広がったことで、より神経を尖らせていた。
2歳の時にはイヤイヤ期でずっと癇癪を起こす上に、うまく会話も噛み合わないままに毎日が過ぎていくことに不安すら覚えた。
3歳の時には言葉がしっかりしてきて言える単語も増えて可愛かったが、うまく伝えられずに癇癪を起こすことも多かった。そういうときには大抵こちらの言葉は通じない。
4歳の時には言葉の敏感期なのか、ずーっと話をしていた。話が出来ないこともストレスだが、ずっと話をされて返事をしないといけないというのも厳しいものがあった。

そして5歳になった現在。
まだ感情をぶつけてくる事も多いが、自分の気持ちをなんとか言葉で表現しようと努力している姿はじーんとくるものがある。こちらの言葉もしっかり聞いて理解をしようとしている。
わからない、難しい言葉があると「〇〇ってなに?」と聴いてくるが、教えるとなるほどと頷くし自分で調べて理解しようともする。

ちなみに、5歳の誕生日にはドラえもんのはじめての国語辞典というものをプレゼントした。割と気に入って使ってくれている。言葉をより楽しむものとしてオススメである。
 
 
 ▼ドラえもん はじめての国語辞典(小学館)


 
 
会話や感情の説明など言葉のやり取りがスムーズになると、一気に心が楽になる。これは親も子も同じだ。

長男もこれまでより過ごしやすそうにしているように感じる。私と同等に会話をすることもあるのだが、とても楽しそうにしている。
 
 

まだ次男は1歳とちいさく、言葉も殆どが「どぅっどぅっ」とエンジン音のようなものだが、以前のようなストレスは感じていない。

これは二人目という慣れもあるとは思うのだが、私自身の環境も以前とは違う。

まず長男という話し相手が存在することだ。

次に、ひとりで抱え込むことが極端に無くなったということだ。夫の協力もあるが、何より長男が幼稚園に入園したことにより私も社会と触れる機会ができた。それだけで、いざとなれば誰かに頼れるんだと心強くなった。
さらに、長男の発達相談にのってくださった担当の保健師さんや相談員さんもいる。
 
現在地元ではない土地で暮らしている。
長男1歳の頃は自分ひとり(夫は含まず)だったのが、現在は何人も頼れる人が出来た。これは私の心の安定として非常に大きい。自分の気持ちを言葉で伝えられる相手が1人でも多くいるだけで、持ちこたえる事ができるのだ。

 

 
先にも書いたように、子育てにおいて言葉はとても重要なのである。

妊娠、出産の段階ではそこまで気づけなかった。育児を何年と経験してやっと自分の心が安定する方法を手に入れたのだ。実際私は手に入れるまで5年かかった。

 
しかしこの心が安定する方法にも個人差が生じる。やはり、子育ては複雑である。

絶望する時もあるが、絶望の殻を割ればそこには幸せがある。それを信じて今日も私は格闘するのだ、ちいさな我が子二人と。
 
 
 

ただ、体力的にはしんどい歳である。

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