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26歳、プラダを着た悪魔から仕事観を考える【ネタバレ注意】

こんにちは、Kedichanです。今回は私の大好きな映画『プラダを着た悪魔』から見える仕事観を考えていきます♪ストーリー全体を書いていますので大規模なネタバレがあります。映画の内容を知りたくない方は読むのはご遠慮ください。

①ストーリー

ジャーナリスト志望のアンドレア(アン・ハサウェイ)はひょんなことからファッション雑誌❝ランウェイ❞の鬼編集長ミランダ(メリル・ストリープ)のアシスタントになる。アンドレアはミランダに認めてもらうために朝から晩までプライベート返上で働き、興味のなかったファッションにも挑戦するようになる。

アンドレアの同僚アシスタント、エミリー(エミリー・ブラント)はランウェイで働くことを夢見た女の子たちの一人であり、パリのファッションウィークにミランダに同行することを目標としている。しかしその夢は叶わず、ミランダは新人のアンドレアを同行者に選ぶのだった。

アンドレアは次第にミランダに認められていくが、ボーイフレンドのネイト(エイドリアン・グレニアー)とすれ違い二人の関係は、彼女がパリに行くことを機にうまくいかなくなる。

ナイジェル(スタンリー・トゥッチ)はランウェイのファッションディレクターとして働いていて、ミランダの推薦で若手デザイナーの共同経営者となる予定だったのですが、急遽彼女の手によってその話は無かったことになります。

アンドレアはミランダがナイジェルにしたことに憤りを感じると供に自分はミランダのようには生きたくないと悟ります。アンドレアはランウェイを去り、自分が求めていたジャーナリストの道へ再度進むことにするのでした。

②それぞれの仕事観

*アンドレア

アンドレアの仕事観は映画の中で少しずつ変化していっていると思います。ランウェイで働き始めた頃はがむしゃらに仕事をこなしますが、ランウェイに馴染もうともしていませんでした。アンドレアがランウェイで働く目的は、ジャーナリストになるという夢を叶えるためで、仕事自体は自分がやりたいことではありません。仕事は仕事、プライベートはプライベートと割り切っていました。

しかしその考えはランウェイで働く内に変化していき、いつのまにかランウェイで働きたいと思う女の子達と同じように、その仕事をなんとかキープすることに焦点が当たっていきます。それに気が付くのが、ミランダがパリの車中でアンドレアに言った、「みんな私たちに憧れている。」というシーン。ミランダがアンドレアを昔の自分に似ていると言ったところで、ようやくアンドレアは客観的に今の自分を見つめなおすことができたのでした。

ランウェイを辞めて、アンドレアは前の昔の自分の服装や価値観、恋人のネイト、そしてこうありたいと思う夢を取り戻すのです。アンドレアのように仕事によって自分自身を変えられてしまったことに気づかないということはよくあると思います。自分が何を目指していたのか、どんな人生を生きたかったのか、忙しい毎日で忘れてしまいます。

*ミランダ

ミランダにとって仕事=ミランダの全てであり、ランウェイの編集長の座が危ぶまれた時はナイジェルを裏切るなどあらゆる手を使いそれを阻止します。そんなミランダのプライベートはうまくいっておらず、現在の夫とは離婚が決まり、また子供たちに哀しい思いをさせてしまうと嘆いています。

しかしミランダはそんな生き方をみんなが羨んでいるとアンドレアに言います。ミランダがその仕事に注いできた時間や労力、思いがどれほど大きいかが分かりますよね。結局アンドレアはランウェイでの仕事は自分の価値観とは違うことに気づき去るわけですが、ミランダの仕事観はミランダのポジションにいるからこそ見えるものとも言えるかもしれません。

*エミリー

パリで行われるファッションウィークに同行することを目標としているエミリー。結果的に目標は叶いませんでしたが、物語終盤ではアンドレアの後任のアシスタントを迎え、引き続きランウェイで働く姿が描かれます。目標が果たされなくても、ミランダに認められなくてもランウェイに留まるエミリーはまさにランウェイで働くことを夢見る女の子達の象徴です。

途中風邪をひきながらも仕事をする場面があるのですが、そのシーンでエミリーは自分自身に「私は仕事が好き」と何度も囁きます。働く上で苦しいことがあるのはエミリーも分かっていて、それでも憧れの仕事を手にしていることそのものが彼女の働く理由になっているのかもしれません。

*ナイジェル

ミランダに裏切られたナイジェルのその後は映画では描かれていません。アンドレアから、ミランダは何か別のことで償ってくれると思うかと聞かれた際にナイジェルは、分からないけどそう願うしかないと答えます。このことからナイジェルはその後もミランダの下で働き続けることが予想されます。このような仕打ちを受けてもランウェイでの仕事は辞められないのでしょう。

ナイジェルの仕事観はエミリーと似ていて、ランウェイで働くこと自体が彼にとって大きな意味を持っている気がします。例え人間関係に難があっても、自分の憧れ場所で仕事をすることが彼にとっての幸せなのかもしれません。そしてプライベートが壊れていってもそれは仕事がうまくいっている証拠だと割り切っているところに彼の仕事への比重が重いことが感じられます。

*ネイト

アンドレアの恋人のネイトは小さなレストランで料理人の見習いをしています。華やかではないけれど小さなことからコツコツと進めるネイトの姿は私の一番理想の形かもしれません。何より、ネイトは料理の話をする際はいつも笑顔で、ありのままの自分を楽しんでいるのが印象的です。

③自分の仕事観

仕事について一番思うことは、自分の価値観と共通する職場、仕事内容をすることです。いくら憧れの仕事が手に入ったとしても、その組織の考えることに納得できなければ自分のやりたいこともできませんし、気が滅入ります。自分の気持ちは仕事をする上で重要な部分なのかもしれません。

私もアンドレアと同じく、ミランダのようには生きられません。人との関わりを重要視する性格もありますし、仕事からでは得られない幸せもあることを知っているからです。でもミランダの生き方もかっこいいと思います。その他の登場人物のように生きるのも悪くないです。ただ自分の生き方を他人に合わせてしまわないように、自分の道を見失わないようにしたいと感じます。


いかがでしたでしょうか?ストーリー全体をお話したのでネタバレはすごかったと思います(笑)まだ見ていない方はぜひ見てほしい映画ですし、一度見たことがあるという方もぜひ何度も見直して色々考察してみてほしいです♪


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