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287 FX必須情報#024 為替相場と金利差 米欧日の金融政策の違いと中国

(1)為替相場は、「時々ファンダメンタルズを反映する形で仕切り直ししては金利差と連動」というパターンになることが多い。なので、中長期的にはファンダメンタルズが重要になるし、短期的(あるいはファンダメンタルズに大きな変化がない場合)には金利差が為替相場にとって重要だ。

(3)今の為替相場を考えるポイントは、
(A)米欧日の金融政策の違い
米:景気後退に陥る可能性は低い。徹底的にインフレ抑制するまで金融引き締め策をとる。
欧:景気減速。サービス業も悪化。不況に陥るリスク高まっている。ECBは景気にも配慮する必要がある。
日:物価目標の対象を欧米と違って「生鮮食品を除く消費者物価指数」としているところが微妙。物価を押し上げているのは専ら(生鮮食品を除く)食料である。植田総裁は、基調的なインフレ率(消費者物価の加重中央値、7月は1.57%)を持ち出して、まだ2%に達していないと言っている。要は、利上げするつもりは全くないということだ。

FRB・パウエル議長「さらなる利上げの用意も」 - 日本経済新聞
ECB総裁、インフレ抑制「中銀はまだ勝利せず」 - 日本経済新聞
ジャクソンホール会議、植田和男・日銀総裁も討論会に参加 - 日本経済新聞

(B)軟調な中国経済
財政と不動産市場に深刻な問題を抱えている。問題はそれだけではない。
外貨建ての国債はなく(たぶん)、政府が景気を支えることは可能だが、もはや高成長は無理。

以上から、ドル堅調以外のシナリオは立てようがない。
但し、下のグラフに見るように、そのドル/円においてはドル高のスピードは限定的だろう。

以下、ドル/円、ユーロ/ドル、豪ドル/ドルとそれぞれの金利差との相関グラフを掲載する。

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