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神谷 尚志 - 市場エコノミスト - 元外株ファンドマネージャー、チーフストラテジスト…

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神谷 尚志 - 市場エコノミスト - 元外株ファンドマネージャー、チーフストラテジストなど - 東京大学農学部農業経済学科卒。生命保険会社・資産運用会社で公的年金・企業年金・投資信託運用に携わるなど40年近く証券・金融市場と関わってきた。

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最近の記事

486 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2024年5月7日時点

ユーロロングポジションが急速に縮小している。 前回記事 2024年4月29日 メモ CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2024年4月23日時点 2024年4月21日 466 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2024年4月17日 463 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2024年4月9日時点 では、為替先物における投機筋の円、ユーロ、豪ドルのポジションを見てみよう。また、投機筋のポジションと日米金利差の関係も見てみる。

    • 485 日本の国際収支(4) 再投資収益

      日経新聞の記事はすべて収支(ネット)なので、わかりにくい。 (1)日本企業の対外直接投資からくる収益(受取) (2)海外企業の対日直接投資による収益(支払) (3) 以上の収支=ネット=(1)-(2) に分けてみる。 (1)日本企業の対外直接投資からくる収益 (2)海外企業の対日直接投資による収益(支払) (3) 以上の収支=ネット=(1)-(2) 気を付けることがある。 再投資収益なのだが、財務省(国際局為替市場課国際収支第1係)は、日本企業の海外子会社の決算書を取

      • メモ 今回はXでも公開

        ドル円とキャリートレード 投機筋の円/ドル先物のポジションと日米金利差 ドル/円相場と投機筋の円/ドル先物のポジション

        • 484 日本の国際収支(3) 全体感

          ここまで書いてきてなんだが、国際収支の全体感を見ておく。 これが頭に入っていないと、何が何だかわからないからだ。 国際収支の難しいところだ。 (1)各項目にはさらにその内訳がある。輸出なら、品目別の表がある。証券投資なら、株、債券などの内訳がある。ここには示ししきれないので省略。なお、表はすべて収支であるが、勿論、収入・支出別の表もある。証券投資なら、対外証券投資(投信による外株投資など)と対内証券投資(海外投資家の日本株買いなど)のデータがある。 (2)基本的には、符号は

        486 CFTC 為替先物の投機筋のポジション 2024年5月7日時点

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        記事

          483 日本の国際収支(2)

          (2)国際収支(最近) 単月では経常赤字になったことはあるが、12か月合計ではない。 経常収支が重要なのは、経常赤字になると、赤字分を海外から借りなければならないからである。そうなると、今の日本のような低金利では貸してもらえないだろう。いろいろ厄介なことになる。 これはフローの「貯蓄・投資バランス」論になる。別の機会に取り上げよう。日本は経常赤字になりそうにないので、大事な話ではない。 (3)経常黒字なのに通貨は弱い 経常黒字ということは、国内に資金(外貨)が余るということ

          483 日本の国際収支(2)

          482 日本の国際収支(1)

          日本の国際収支について、とりとめもなく書いてみる。 そもそも、国際収支を何の目的で見るのかがわからない。どうなっていれば、どういいのか、どう悪いのか、がわからない。 とにかく、 (1)長期の国際収支 1960年代前半(昭和37年くらい、東京オリンピックは1964年=昭和39年)までは貿易収支は赤字と黒字を行ったり来たり。その後、2010年までは貿易黒字。自動車と電気機器(家電など)が貢献した。 1999年までは所得収支は赤字。国内に資本が足りず、海外からの投資(国債購入)

          482 日本の国際収支(1)

          メモ (続)金利差と反対方向に円安

          足元で、米国金利は低下しているが、日本金利は横ばい。結果、米日金利差は縮小。本来は円高に向かってよさそうだが、介入後の調整の後は、再びドル高に向かっている。 一つには、最近円のショートポジションを取った人が介入でロスを喰らったが、ファンダメンタルズ(日本に利上げはない、引き続き米日金利差は大きく、オカネは日本から米国に流れる)に変化はないと、リベンジ円売り(/ドル買い)ポジションを再度取り出したこと。 他通貨は、米国金利と同様の動きをしており、「米金利が低下したのでドル安に

          メモ (続)金利差と反対方向に円安

          メモ 金利差と反対方向に円安

          日本時間2024年5月8日午前0時頃、ミネアポリス連銀のニール・カシュカリ総裁は、Fedはディスインフレの明確な証拠が出るまで長期的に静観するとの見通しを示し、インフレが加速すれば利上げの可能性も否定しなかった。 これを受けて、金利はわずかに上昇へ、ドルは強含んだ。円もこの動きに巻き込まれ円安に。 市場は今年の利下げを織り込んでおり、直近の米雇用統計が予想を下回ったことや、他のFRB高官からハト派的なシグナルが出されたことで、その期待は確固たるものとなっている。 アメリカ・

          メモ 金利差と反対方向に円安

          481 ドル円の方向

          為替介入(4月29日、5月2日)、米国雇用統計がやや弱めだったことを受け、ドル円が反落した。 ここからの相場展開はどうなるのだろう?

          481 ドル円の方向

          480 米雇用統計(6/6)

          前回からの続き 順不同で雇用関連のデータを並べていく

          480 米雇用統計(6/6)

          479 米雇用統計(5)

          雇用統計では時給が最も重要と言ってきたが、インフレにはコストプッシュとディマンドプルがある。 時給の抑制は、コストを下げることと、賃金の伸び低下が消費(ディマンド)の伸びを抑制し、物価上昇抑制につながる。 一方で、雇用の減速は消費(ディマンド)の減速につながるので、雇用状況も重要である。但し、今は雇用者数のデータが信用ならないという問題がある。 それでも、種々の方面から雇用状況を見ることで、雰囲気は把握しておきたい。 ここからは順不同で並べていく。 ■雇用全体に先行すると考

          479 米雇用統計(5)

          478 米雇用統計(4)

          物価や時給の上昇率は前年同月比で見るのが普通だが、足元の状況を重視すると、前月比がより重要だろう。まず、足元の状況があってそれが12カ月連鎖していって前年比になるからだ。 しかし、前月比はふらつき(ブレ)が大きく、判断には必ずしも適当ではない。パウエル議長は3か月前比、6カ月前比を見ていると言っていた。 で、時給の3か月前比上昇率(年率)は、ほぼ、過去の平均並みに低下してきた。この状態が維持されれば、賃金上昇率は低下し、物価上昇率も抑制されるだろう。 今回の雇用統計の発表で

          478 米雇用統計(4)

          477 米雇用統計(3)

          賃金上昇率と物価の関係を見ると、 (1)2018年くらいから賃金上昇率は高まっていたが、物価の上昇は見られない。パウエル議長が何度も言うように、賃金上昇率の上昇が物価高を招いたのではない。逆に、97年のように、賃金上昇率は高まっているのに、物価上昇率は低下したこともある。しかし、今は賃金上昇率が高すぎて、これを抑制しないとインフレの芽は消えないと考えられている。 そして、賃金上昇率を低下させるには、失業率を上昇させるのが王道だろう。 失業率が上昇すると、物価は低下するだろ

          477 米雇用統計(3)

          476 米雇用統計(2)

          FRBの金融政策の目標は雇用の最大化と物価安定だ。80年代以降ディスインフレが続いてきたので、目標は専ら(景気が過熱しない程度の)雇用の最大化であった。従って、投資家はそういう観点で雇用統計を見ていた。 しかし、今は違う。FRBの目標は2%物価に集中している。そのために、雇用市場が軟化し、賃金上昇率が低下し、物価上昇率を抑制するというシナリオが期待されている。なので、今は、そういう観点で雇用統計を見ることになる。 ただし、雇用市場の軟化は賃金上昇率を低下させるために必要と考え

          476 米雇用統計(2)

          475 米雇用統計(1)

          何度も書いてきたように;-米国雇用統計及び季節調整は信用できない。そのなかで、比較的信用できるのは、①非季節調整新規失業保険申請件数、②非季節調整賃金上昇率。 非季節調整とは季節調整前の原数値ということだ。 季節調整は信用できないが、さりとて原数値では状況を把握できないので、信用できないとわかったうえで、利用せざるを得ない。 (1)最初に、米国景気だが、今のところ、新規失業保険申請件数から、2%成長が続いていると判断できる。 上記したように、毎回発表されるデータを原数値を

          475 米雇用統計(1)

          474 今後の展開

          前回 2024年4月21日 465 今後の展開 米雇用統計を受けて米シナリオに変化があった。米国雇用市場がやや軟化し、賃金上昇率が目に見えて低下した。これを受けてソフトランディングの可能性が高まり、金利低下、ドル下落、株価上昇が起きた。

          474 今後の展開