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166 日本の消費者物価 まだデフレ

2月 消費者物価指数 前年同月比3.1%上昇 上昇率は鈍化 | NHK 
消費者物価指数3.1%上昇、2月 電気代抑制で13カ月ぶり鈍化 - 日経新聞

2月の
生鮮食品を除く消費者物価指数は、前年同月比で3.1%上昇。
食料及びエネルギーを除く消費者物価指数は、前年同月比で2.1%上昇。
解説は、NHK、日経の記事を参照。

いずれにしろ、物価の前年比上昇率は高い。くどいようだが、背景は、
(1)コロナ禍で世界的に工場閉鎖など(ロックダウン)が起き、物流・サプライチェーンが滞ったこと。
(2)ウクライナ紛争でエネルギー価格、農産物(特穀物)価格が高騰したこと。
(3)米国のコロナ禍対策で財政拡大⇒米消費急膨張⇒米インフレ⇒米金利上昇⇒ドル高/円安⇒(2)と相まって輸入物価高騰⇒日本の物価上昇
(4)前年がコロナ禍で消費減退⇒物価低下という、前年の物価が低くなっていた。それとの比較では、前年比物価上昇率は押し上げられる。

既に、エネルギー価格の下落、円高へ反転していることから、これからは物価上昇率は低下していく見込み。

日本の物価は上昇した(下図太線)。但し、上昇したのは専らエネルギー(電気代、ガス代など)と加工食品(輸入農産物)である。
これらを除くと、依然物価は上がっていない。(下図赤線)
日本がデフレ脱出したと言えるのは、食料・エネルギーを除く物価指数が上昇トレンドに入ることである。
日本の国内で生産されたもの、提供されるサービスの価格が上昇しなければデフレ脱却とは言えない。
電気代・ガス代(要は輸入原油・天然ガス)、輸入小麦などの価格が上昇するだけでは、悪い物価上昇である。

グラフの単位を間違えた。グラフは2020年を100とする物価指数である。


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