フィードバックの実践練習でクタクタになった
現在受講中の言語コーチ・プロフェッショナル講座。体験記の第4回です。
後半のヤマはコーチを育てるスキルを身につけること。特にコーチに対してフィードバックを出す練習では、メンバー全員が Coach(コーチする役)・Coachee(コーチされる役)・Feedbacker(コーチにフィードバックする役)を入れ替わり立ち替わりやるという特殊な経験をしました。
こうしたトレーニングは脳に大きな負荷がかかります。練習の前にレイチェルが「心の準備はどう?頑張れる?」と確認すると、クラスは数秒「しーん…(苦笑)」となり、笑いが起きました。そりゃ正直なところ、気は進みませんよ。でもまぁ、やるしかないです。
コーチング・セッションに続いてフィードバック・セッション、そこにレイチェルと仲間たちからフィードバックを受けたら、役を変えて次のコーチング・セッションへ。これをぐるぐる繰り返します。私は Coachee → Feedbacker → Coach の順で担当しました。怒涛の練習の感想はこんな感じでした。
仮に目や耳がたくさんあっても、脳が1個しかないから意味ないんですけどね。笑
コーチと受講生の両方の発話と反応をとらえてメモを取る。メモと記憶をもとに、コーチの反応を見ながらフィードバックを組み立てる。コーチのやる気につながるよう、言葉を選ぶ。コーチにフィードバックするには、大量の情報をインプットし、高速で処理して即座にアウトプットすることが必要です。ある程度は覚悟していましたが、実際にやってみると、めちゃめちゃ忙しい脳作業でした。
「これを私はいつもやってるのよ。わかったでしょ」とレイチェルは笑っていましたが、いや、コーチを育てるって大変です。
私は真夏でも汗をかかない体質なのですが、3つの役が終わったらじんわり汗ばんでいました。クラス終盤のレクチャー部分では緊張がとけたせいか、全員ぐったりしていたように思います。
後日、復習を兼ねて自分や仲間のパフォーマンスを振り返ってみると、コーチング・セッションの聞き方が以前と明らかに違っていることに気づきました。序盤の滑り出し、対話がグッと深まったとき、受講生の気持ちが動いたときなど、その瞬間瞬間にコーチが何をしているかに注意が向くようになってきたと感じます。
これは、会話分析において「質問-答え」のような隣接ペアから、ひと続きのシークエンスへ視点が移ったときの感覚に似ています。また、授業の準備中などに「おぉ、そういうことだったのか!」と理解が深まり、教えることが自らの学びになった経験にも重なります。さらに、自分のコーチングに対してフィードバックすれば、メタ認知が鍛えられそうです。
これまでの知識や経験と、新しく学んだこと。点と点がつながります。ニューロンがバシバシ発火しております。
セッションの質を上げる方法はわかりました。あとは練習あるのみ。いつかこの記事を読んで、「おぉ、最初は私もこんなに汗かいて、クタクタになってたんだ」と感じられたら最高です。
Photo by tripleMdesignz on Unsplash
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