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とりあえず、英語で話してみる

KECのプログラムでまっさきにするのは、”話す”。英語で会話をして、それを録音します。この会話を教材として、自立した学習者になるためのトレーニングがはじまります。

学校などでの経験から、英語学習の順序として「最初は読んだり聞いたり。次に単語や文法を覚えて、しっかり準備ができたら、話す」というのに慣れている人が多いようです。特に独学の場合は、“しっかり準備”の期間が長くなりがち。「まだ足りない」と入念に準備を重ねるうちに、“話す”のハードルが高くなり、「準備はしたけど、”話す”に進まず、“読んだり聞いたり”に逆戻り」を繰り返してしまう…なんてこともあります。

「読む・聞く」と「書く・話す」は、input と output、あるいは receptive skills と productive skills のように区別されます。言語を習得するためには、どちらも同じくらい大切なものです。前者と後者をバランスよく身につけると、両者の間に良い循環がうまれ、上達が加速します。


STEP 3 会話する

このステップでもっとも大切なことは「誰と、どんな会話をするか」です。体験セッションで明確にしたゴールを踏まえ、受講生自身が「いまの自分が、いちばん英語を上達させたいと思う会話相手・場面」を考えて選びます。たとえば、パーティーで初めて会った人と雑談する、職場で上司に報告する、部下に評価を伝える、などです。

もし、まさにその相手・場面で会話を録音することが可能なら、それで決まりです。そうでなければ、できるだけ近い条件で相手・場面を用意します。

会話はなるべくいつもどおり、自然にします。時間は15分前後。終わったら感想を書き留めておきます。この感想は後々、課題の中で振り返ったときにベンチマークとして機能します。感想に対してコーチからフィードバックを受けます。

英語学習の人間ドック

実際の会話には、英語やコミュニケーションに関する受講生の能力、経験、強み、問題点など、さまざまな情報が含まれています。英語学習の観点でいうと「これまでにどんな学習をしてきて、何ができていて、どこでつまずいていて、どうすると改善できそうか」が浮かんできます。私はこれを英語学習の人間ドックと呼んでいます。

シミュレーションやロールプレイなどの人工的な会話ではなく、台本のない本物の会話。これを教材として使うから、効率よく学習が進むわけです。こうして世界にひとつだけの、受講生専用のテイラーメイドにして最高の効果をもたらす教材ができあがります。


Photo by Priscilla Du Preez on Unsplash


#KECプログラム  

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