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受験する上での教育観

中学受験って、やっぱりかなり過酷で、子どもに膨大な量の課題とストレスを与えるものだと思います。それは、大人なら最初から想像できるハンパない量ですが、子どもには想像がついていないもの。しかも子どもにとっても親にとっても長い長い道のりです。

人それぞれ教育観は違うものですが、受験するにあたっては、自分の感覚的によいと思ったことや、周りの話をうのみにしたり、誰かの1つだけの例を参考にしてもダメだなぁ...と考えました。

子どもが大事!という気持ちをしっかり真ん中に置いて、よいと思う事や、人を見て、これは違うなと思って行動を変えたことなどをまとめてみました。

入塾スタートをなるべく遅めたい

子どもだって、大人だって、やりたい事はそれぞれあるし、のんびりダラダラ何も考えずに過ごしたい日も週に1日くらいはあって当然。その時間も大事なはず。でも、そんな暇を全くなくしてしまうのが、一般的な子の中学受験なんじゃないかな?と思います。

3年生の2月に入塾スタートで3年間なんて、なんていう過酷な長さなんだろ?私だったら耐えられないわ...が最初に思ったこと。じゃ、どぉしよう?5年生からスタートして、2年間だけ頑張ればいいんじゃないかな?と考えていました。とにかく時間が拘束される期間を短くしたいと思いました。

スポーツや読書も好きで、合唱団にも入っていた長男は、塾をスタートするのに、4年生になっても、どれかを辞めることができなそうでした。どれも全部続ける!と言い張って諦めません。そして、受験もしたいから塾に入りたい!と4年生の4月に自分から言ってきました。

受験悪からは、子どもを守りたい

私は中学受験賛成派での中学受験を選択した立場ですが、子どもにとって悪い部分も多々あると考えました。偏差値主義になる。純粋に学ぶ楽しさを味わう余裕があるのか?変な自尊心がつきすぎて人を見下す。小学校の授業や課題、先生をバカにする。もしくは、自信を失い、自分はダメだと思ってしまう。勉強が嫌いになる。不合格で自己否定してしまう。心身を病む。

4年生の入塾時、とにかく学びたかった長男。授業は、どれも面白くて優秀な友人の刺激もあり、6年生の冬までモチベーション高く勉強に励みました。算数のいろんな部分がつながっていくのが楽しい!先生が、そんな解き方でこの問題を解いたんだ!すごいね!って言ってくれた!理科で知ったことを計算で出せるかもしれない?と考えてるんだ。今日国語の問題で読んだ話が、すごく不思議で、その小説を読んでみたい。なんて話を最後までしてくれていたのは、とても嬉しかったです。

想定していた受験悪にハマることなく終えられましたが、コロナ自粛初年度の2020年だったせいもあり、休校が開けた6月、長男は小学校に行く意味はあるのかな?塾だけ行ってればいいんじゃないかと思う。行きたくない。と言い出しました。学校は勉強だけを学ぶ場ではないことをよくよく説明し、友達関係も副教科も、最上級生としての学校運営も大事なことじゃない?と話し合いました。

入塾タイミングをよく考える

私としては、費用面もあるし、塾は5年からでいいんじゃ...と思ってました。と、いうのも。本人に受験したい気持ちがあることを知っていたので、3年生の11月、四谷大塚の全国統一小学生テストを受けさせてみた結果をみて、5年からでいいかなと思ってました。

模試前に過去問をチラ見すると、国語の文章量が半端ない!と2週間前に気づき、はなまるリトルを1週間ほどやってみての人生初の模試です。テストの解き方は、分からないものは飛ばして次をやればいいよー。くらい。しつこく説明せずに力量を計ろうと。

それでも、国語偏差値51で、算数48でした。終わってない問題が後半たっぷりあったので、これなら大丈夫だ!と。入塾は、できるだけ遅めよう...と決意。公文しかやってなくて、解き方のテクもコツも分からない初の模試でこれまで通塾している子たちとほぼ同じ平均偏差値を取れたことに驚いたし、ホッとしました。

二月の勝者で言うところの、受験を視野に入れた上位層の中の偏差値50は、わりとできる方なんだ!という考えと同じでした。その時は二月の勝者なんて全然知らなかったけれど、塾の学習は遅めスタートでヨシ!本人は入塾したいの知ってはいるけれど...。枯渇状態にしとく方が、入ってからビューンと頑張ってくれるかな?と安易に考えて、もう少し好きなことに時間を使ってもらう選択をしました。

学童がわりや席の確保のための早め入塾はおかしい気がする

学童が3年生にもなるといづらくなる..。3年2月ではSAPIXの入塾テストに受からないかもしれないから...。と、早めに入塾する子たちもたくさんいて、3人くらいに誘われました。けど、それは塾の使い方が違うし、親の都合だったりでは、受験のための入塾と言えるのな?と。迷いもあり、結局だれの誘いの言葉もピンとこなく、誘いにのれず...ワセアカは長男の気質に合っているかも?と思いましたが、課題量が膨大という噂から入塾タイミングで習い事を何も辞められてないから、無理だな。。。と

塾に行くなら、がしっとしっかり勉強モードになっているべきだと思う。入塾テストに受からなそうなら、そこの塾は合っていないはず。入塾のベストタイミングまでは、公文やそろばん、漢検、読書で基礎力を高めつつ、勉強習慣を固めるべきでは?とも思い、4年生の3月まで塾と併用で公文の算国を続けました。

基本的な生活力を高めてから受験勉強へ向かって欲しい

そして、3年生で学童が卒業になるということは、1人でお留守番したり、家で安全に過ごせる練習をしていこうね。ということだと思うので、鍵の取り扱いや、戸締り、明るいうちに家に帰ることや、親不在の時に友達を家に入れないなど、基本的な生活ができるようにサポートの仕上げをしていきました。塾は夜遅くまでかかるのも危険があるし、3年生までに本人が危機管理力を高めておいてほしい!

学校の宿題は、私が仕事から帰宅するまでに終えておくこと、公文もなるべく終わっておけると理想的で、ほぼ終えて好きな読書をして過ごしていました。ただ、片付けは何度いってもできるようにならず...。階段の途中に開きっぱなしのランドセルが落ちていたり、玄関マットの上で開きっぱなしで置いてあったり。なぜここに??なところにいつも...涙 教材はシンプルでテキストになっていたので、そこには感謝プリントが膨大だというSAPIXでは無理だった気がします。。

早め入塾組は...  2年生から学童がわりに入塾した真面目な女の子は、塾の勉強は嫌じゃないけど、受験勉強まではしたくないと5年生で辞め、3年生からSAPIXに入ってた男子2人は、1人は王道のSAPIXと家庭教師と個別塾の3本柱の超高額ルートへ。。でも結局偏差値50の学校へ進学。もう1人は塾前に逃亡すること度々で、ママはいつも探すのが大変と言ってました。合格取れずだったとも。。

塾に入りたい気持ちMAX

みんなの発言力が上がって、長男はジリジリ..「みんな、塾で勉強してるから、色々知ってて、すごいんだよ!」と、だいぶ焦ってる様子。彼の知識の源は、ほぼサバイバルシリーズのマンガと公文の文章題、その他読書から得たものくらい。それほど学習に直結するでもなく、焦ってきたようでした。

今まで勉強ができた方だったのに、みんなに抜かされそう!?と、思ったようで、また、4年6月ごろに自分も塾に入りたい!と。5年までもう待てなそう...。そうだねー。仲良しの子の行ってるSAPIXでも見に行こうか?と、話すとホッとしてるし嬉しそうです。それに、自分もみんなみたいに色んなことを知りたい!的な意欲の方向はいいなぁ。と思い、本人からの希望もあって入塾を少し前倒して7月の体験授業から始めることにしました。

目的と子どものタイプに合うか?を重視した塾選び

でも、塾選びのポイントをどこにする?と考えた時、最高峰のSAPIXが、長男にはあんまり向いてないんじゃないか?と...なぜならプライドが高いから。アクティブラーニング型の刺激ある授業は向いてるけれど、後発で、生き物オタクでも地理オタクでも歴史オタクでもない、ただの読書好きの長男は、入塾後しばらくはどの教科も恐らくパッとしないんじゃないか?と考えました。

プライドが高く、学級委員に立候補して立派な演説の上、ちゃんと選ばれる、先生ウケがいい理想的??なタイプですが、実はかなり内向的。やりたいことに積極性はあるから分かりにくいのですが、人に聞いたりするのがすごく苦手でほぼ質問できないです。。。

塾に求めるのは、長男が質問しやすいこと

受験勉強、私は学歴ない3流大学卒なので教えられる気がしません。しかも転職したばかりで深夜残業もあり。。小1の下の子にも手がかかるタイミング。自分で先生に質問できないくらいなら、受験は成功すると思えないし...。そして、どうせ受験勉強に膨大な労力と時間を使うなら、ある程度本人の満足するところの合格をもらって欲しい!とも思い、先生たちが優しそうで、先生の方からどんどん「分からないところない?」と話しかけてくれる雰囲気の塾を選びました。

また、自習室があるのも重視したポイントです。自習室ではいつでも空いてる先生に質問してよい!というのも理想的で、自分から質問できないので、質問がある時は先生に電話しておき「質問あるんだよね?」と話しかけてもらうようにしていました。

中学受験、やめ時を決めておく

長男は勉強が好きです。知らなかったことを知るのが面白い!数字が好き!国語の問題文がいろんな話で面白くて好き!というタイプ。ですが、長く過酷な勉強が続くことに耐えられるのか?は分かりません。また、膨大な時間と労力とお金を要して、どんどん志望校を下へ下へ見ていくのも、どうなのかな?と。。そうなったら勉強に集中するのは今じゃない!ということ。

疲弊したり、自発的に勉強できなくなったら、塾と受験はやめようと、最初から決めておきました。恐らく公立中へ行っても、先生受けがよくて真面目な長男は大丈夫な気がするので。プライドが傷つくことばかりだったり好きな勉強が嫌いになるような受験勉強になってしまうようなら、やめようという考えでした。

トップオブトップの筑駒、開成を目指さない

それはそれは素晴らしい学校だと思います。ですが、どんな校風であれ、トップオブトップという時点で、長男には合わないと感じていました。プライドはあるものの、そこまで高くない。自信満々でもない。努力は好きだけど、目の色変えて勉強するとか、勉強が趣味のようにはなっていない。なので、トップ校を目指す弊害の方が多い気がして、そこには参戦しないことをはじめから私の方で決めてしまいました。

学生時代は勉強以外も楽しんでほしい。自分で考えてやりたいことや人生を決めてほしい。闇雲に東大を目指す雰囲気は違うと思う。(私の勝手な偏見でしかありません。この二校が必ずしもそうではないと思います。)「勉強が好き」という気持ちを、健全な形で持ち続けてほしい。そんな思いから決めたことでした。

志望校をはじめから難関校にしない

この学校に行きたいな。という学校が入塾時点で2校あり、一校は都立一貫なのでバクチ的...もう一校は長男の気質にも合うし、通いやすく、進学実績もそこそこです。そこの特進クラス、偏差値は四ツ谷で53に入ることを最初の目標にしました。

この学校よりも、偏差値的に下の学校ばかりが志望校になる場合は、公立中への進学でよいかな。というラインを決めての中学受験です。成績が伸びれば、さらに上の志望校を見て、また上を見てと、モチベーションを上げていきました。結果的に進学した学校より、この最初の志望校は、偏差値が10下でしたが、最後まで好きな学校だったので、本人の希望により受験し合格もいただきました。

本人のプライド、モチベーションが維持できることを最重視!

1番大切なのは、長男の勉強が好き!という気持ちです。ここを守り続けることがうちにとっての中学受験の成功!!と、強く肝に銘じました。

個人的には変な見栄もあるワタクシ...打算的に、渋渋に子どもが通って、渋渋ママ友なんてできたら、最高にシアワセ⭐︎なんて思うこともしばしば...まだ、どうもなってないのにこんな打算的な母のせいで落ちちゃうんだろうなぁ..と謎の反省をしたり、私が精神的にだいぶワケわかんないことになったのが小6の一年間でした。

直前の1月に反省したのが、私立第一志望から偏差値が7も低い第二志望しか見つけてあげられなかったことです。共学校ばかり調べて、少ない共学校の中でも教育方針が合わないところは偏差値が高くても受けさせたくない...という事情から、こんなことに...

第一志望と第二志望の間くらいの学校が適正校なのに、うまく見つけられず...1月頭になって焦りました。都立受験をやめて急に見に行ったこともない男子校の受験を提案しても、当然拒否られます。。

第二志望校へ進学することになってもステキな学校で親子で満足だけど、、、まわりの反応は?「あいつ、そこそこだったな」的な友人たちの反応をややプライド高い長男が受けることになるかもしれない...大丈夫かな...と心配になりました。

中学受験って、なかなかどうして、体験してみても不思議すぎる世界でした。子どもよりも、親の精神状態の方が問われること多し。。。というのが私個人としても周りに聞いてみても同じ意見でした。



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