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村の呪いは止められるのか「ガンニバル第7話(最終話) レビュー」(ネタバレ注意)

ディズニー+で独占配信されているドラマ「ガンニバル
その内容を1話ごとにレビューしていきます。ネタバレになる部分もあるので、視聴前の方はご注意下さい。

「今回登場する人物」
阿川大吾:供花村に赴任してきた駐在員
阿川有希:大吾の妻
ましろ:大吾と有希の子ども
後藤恵介:後藤家の若いリーダー的存在。今回から後藤家の当主に就任
後藤洋介:後藤家の若い男
山口加奈子:さぶの娘
神山宗近:宮司の男性
後藤銀:後藤家の前当主(第一話にて遺体で発見)
後藤藍(初):後藤銀の娘。顔の無い男を連れて村から逃げ出す
顔の無い男:幼いころに生贄に捧げられるも、藍によって救出された

■後藤家に捕縛された大吾

前回のラストで後藤家に襲われた大吾は、両手を拘束された状態で
恵介をはじめとする後藤家の面々から尋問されていた。
大吾は、この村が人を喰っているという事実を掴んでおり、奉納祭の日に
「あの人」に捧げるための子どもをどこに隠しているのか、と問い、さらに相手を怒らせる。
そこで大吾は一つの提案をした。
全てを後藤銀のせいにしてしまう。そうすれば他の後藤家は嫌疑がかけられずに済む」というものだ。
このままじゃどうせいつかはバレて、村ごと警察にしょっぴかれる事になる。それなら銀1人に押し付ければいいという提案に、また後藤の1人が反発して暴力を振るう。
実は大吾は時間稼ぎをしており、先述の会話中も、自分を縛る縄をこっそり解いていたのだ。すかさず反撃する大吾。
相手を人質に取り、首元に鎌を宛がう。後藤家の面々も大吾に猟銃を向ける。
両者の膠着状態が続く中、突然警察署長が現れ、「先に不法侵入をしたのは大吾だから、今回は部下への暴力行為に目をつぶる」と言ってその場を収めた。

■後藤家専門の対策チーム

大吾を窮地から助け出した署長。
署長も供花村の出身者であることから、実はぐるなのではないかと疑う大吾に、「信用されていないな」と笑いつつ、彼を警察署のとある部屋へ連れてゆく。
そこに集まっていたのは県警本部のメンバーで、彼らは後藤家の動きを監視するために設置された特別チームだった。
そこで大吾は、後藤銀に娘がいた新事実を知ることになる。
何よりも血筋を大事にする後藤家では、先代当主の跡継ぎはその子孫と決まっている。それなのに、娘の後藤藍は当主にならないどころか、村からも姿を消していた。

■子どもの監禁場所を見つける

協力者のおかげで、子どもたちの監禁場所を割り当てた大吾。
すぐにでも救出に向かおうとする彼を制止した署長は、
祭りの日の朝を狙って動き出すよう指示。
その理由は、監禁場所から祭りの舞台まで子どもを運んでいる瞬間が
最も奇襲をかけやすいからだ。
そのためには特殊部隊のSITを動かす必要がある。しかし明確な犯罪の証拠がない限り、SITに出動要請をすることは困難。
そこで後藤家による食人行為の被害者で、唯一の生き残りである
顔を喰われた男に証言を依頼することに。
大吾が彼に連絡した際に、後藤藍の存在を伝えた。顔を喰われた男は
自分が生贄に捧げられ、襲われている時に助け出してくれた女性こそが
後藤藍」だと知る。
現在はその女性と同じ家に住んでおり、血こそ繋がっていないものの
本当の親子のような関係になっていた。
男は自分の育ての親である女性に、「あの時村で何があったのか話して欲しい」と頼む。

■後藤藍の過去(回想シーン)

後藤藍の本当の息子は顔を喰われた男ではなく、恵介と洋介の2人だった。
母親として供花村で生きてきた藍。
ある日、親の銀から「これからは自分が2人の面倒を見る。お前はもう関わるな」と突然宣言されてしまう。
いきなり子どもを奪われた藍は、これからどうやって生きていけばよいのか?と銀に問う。銀の答えはそっけなく、「なら死ねばいい」と一言。
時は奉納祭の季節。
その年も同じように、1人の罪なき子どもが「あの人」のために捧げられようとしていた。後藤家の人間が生贄を囲み、呪文めいた歌を歌っていると
闇から現れた「あの人」。全身を縛り付けられた子どもの顔にかぶりつき、
顔の肉を噛み千切ってしまった。
藍はその光景に耐えられず、松明の日をあの人に向けて投げつけ、燃え上がらせる。突然の攻撃に狼狽えるあの人。しかしもっと焦っていたのは銀だった。急いで水をかけて消化をする後藤家。愛はその隙を付き、顔を半分喰われた子どもを抱えて逃げ出した。
ついに銀に一矢報いたことでテンションが上がり、走りながら高笑いする藍。しかしすぐに追いつかれてしまい、銀に銃口を向けられる。
銀の指が引き金にかかったその瞬間、少年時代の恵介が現れて、母を逃がすように言う。村の秘密が漏洩する事を恐れる銀に、恵介はこう告げた。
「母を殺せば自分も死ぬ。だが、逃げた母が秘密を漏らしたら、その時も自分は死んでやる」
つまり、銀は藍を殺せず、藍も秘密を外に漏らせずに一生生きていくことになるのだ。
そうして命を助けられた藍は、顔を喰われた子どもと共に外に逃げ出し、
彼が大人になるまで育て上げたのだ。(回想シーン終わり)

■神山と恵介の対立

供花村の宮司である神山は恵介と幼馴染。
神山に呼ばれた恵介が川のほとりへ行くと、神山から
「もう祭りをやめにしないか」と言われる。
村に伝わる食人行為はもはや伝統ではなく、呪いだと主張する神山。
それを止められるのは自分たち2人しかいない、と恵介を説得する。
しかし恵介の心は動かなかった。神山を投げ飛ばし、自分はあくまでも
祭りを続けていくと宣言する。

■警察にも後藤家のスパイ

前回、有希とましろは村の外に避難していた。2人を保護するために県警の警察が派遣される。1人は前述の後藤家対策チームの1人で、もう1人は
山下と名乗る男だ。
有希たちの滞在先に到着した2人。もう安心だというムードが流れたのもつかの間、山下が拳銃を取り出しながら言う。
「自分、山下じゃありません。後藤です
そしてもう一人の警官に向けて発砲した。

■あの人と遭遇する大吾

明日の朝に作戦を決行するという署長命令を無視して、単独で村に乗り込む大吾。子どもたちの監禁場所を調べている彼の背後から、ついに「あの人」が現れる。抵抗の間もなく襲われる大吾。本編はここで終了している。

■エンドロール後の映像

大吾があの人に襲われて終了かと思いきや、エンドロール後に数十秒ほどの短い映像が流れた。
燃え上がる焚火を背景に、恵介の声が聞こえてくる。
「目開けろ駐在」そして恵介が赤く新鮮な肉を差し出してくる。
「お前も喰え。これがお前の探しとったもんなんじゃろ」
「そうじゃ、狩野やお前のいう通りじゃ。わしらは人を…」
その恵介の言葉が途絶えた瞬間、うめき声を上げながら迫ってくる
「あの人」の姿があった。


「コメント」
ついに最終話を迎えたガンニバル。
でもこれで終わりなはずありませんよね?原作は読んでいませんが、
ストーリー的にはまだまだ先があるようですし。
まだシーズン2の製作は発表されていませんが、特別な事情が無い限り
続編は作られるはずです。でないとこんな終わり方はしないだろうと。

全7話を通しての感想ですが、本当に引き込まれるドラマでした。
一話ごとに段々と明るみに出てゆく供花村の秘密。初めは良い人だと思っていた後藤家以外の村民も、実は相当にやばいやつらだと分かったあの瞬間。
どっちが加害者が分からなくなるほど暴力を振るう主人公大吾。
口が悪くすぐにキレる妻の有希。過去のトラウマと声が出ない病気を抱えるましろ。
色んな要素がドラマ内に詰まっていますが、その全てが視聴者の不安を最大限まで掻き立ててくれます。
月9のドラマとかだと、お笑い担当のキャラクターだったりが1人はいる事が多いですが、そういうシリアスと笑いの緩急みたいなのは無いです。
ずっと張り詰めていて、一瞬たりとも気が抜けない空気が漂うドラマでした。

供花村の公式HPも開設されています。
中々凝った造りなので、ぜひアクセスしてみて下さい。
(ホラー注意)




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