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監査法人の経験はコンサルで役にたつか

現コンサル会社で、面接も担当しており、その中で、タイトルの質問をもらうことが多く、考えをまとめてみた。

私は約4年くらい監査法人に勤め、コンサル会社に転職した。監査法人3年目で、転職相談をしたエージェントには、コンサルと監査は全く求められる能力が違うので出来る限り早めに転職した方がよいといわれた。

求められる能力が違うのは確かだが、私の感覚としては、監査法人での4年間の経験は全く無駄出なかった。

当然転職後すぐにコンサルワークができるわけではないが、以下仕事の基礎として役立った。
①クライアントワーク、コミュニケーション
②会社の資料・意思決定フローの理解
③会計知識

①クライアントワーク・コミュニケーション

これは特に有利にはならないが、ルーティン業務ではなく、プロジェクトベースの進め方に慣れているので、クライアントコミュニケーションは比較的スムーズにできる。ただ、経理以外の人とも接するのでそこは注意。
謙虚な姿勢でありながらも、クライアントに言うべきことはいう、欲しい資料はもらうというコミュニケーションの仕方はコンサルプロジェクトでも役に立っている

②会社の資料・意思決定フローの理解

会計監査及び内部統制監査にて、会社の資料や、意思決定フローを理解できる。このおかげで、コンサルプロジェクトで、クライアントとやり取りする際に欲しい資料がないと言われても、本来こういう資料があるはずだ、代わりにこういう資料概念あるからくれということごでき、情報収集力が高い(以外に新卒コンサルとかは、資料がないと言われるとあ、そうですかとなりやすい)。

③会計知識

資金調達等のファイナンスが絡む案件(事業再生、M&A、投資)では、利害関係者に金融機関、投資ファンドが絡む。この場合、売上高と営業利益だけで戦略を語ってもしょうがなく(利害関係者は納得せず)、いくらキャッシュが生み出せるのか、そのためにいくらキャッシュが必要というのが論点になる。
キャッシュインパクトは、非現金支出費用(減価償却、減損とか)、運転資本の概念、税金の概念等の理解が必要になってくる。
会計士であれば、話を聞きながらPL-BS-CF連動で整理することができる。戦コン出身の人でもこれを体得してる人は少なく、ここはアドバンテージになる。

また私の場合、4年間という監査法人での勤務期間も重要だったと思う。監査法人に関係ないが、一流になるには1万時間必要という、1万時間の法則があり、4年間勤務では優に1万時間を超える。
コンサルとしてはダメダメな私が、入社当初会計士としてはしっかり看板を掲げられたため、この点は心の支えになった。

監査法人勤務の会計士の方で、コンサルを萎縮してしまっている人がいるので有れば、上記の通り基礎があるので、是非チャレンジして欲しい。

以上

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