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事業再生という仕事について

ここ最近はベンチャー関連の仕事が多いが、監査法人後のコア経験は事業再生であった。本日以降キャリアの振り返りも兼ねて事業再生という仕事についていくつか書いていこうと思います。

事業再生という仕事

そもそも普通の人にはあまりなじみのない事業再生の仕事について説明したいと思います。

事業再生と聞くとJALとかシャープとかのイメージがあるかと思いますが、その企業の重症度に応じて、ざっくりいくつかの程度があります。
(再生なので基本は赤字事業があるのが前提)

Lv1:PL上の金のかからない改善施策のみで回復(金融機関の支援要請なし)
Lv2:リストラや事業撤退等お金をかけて改善施策を実施(金融機関から再生計画の実行資金(構造改革資金)の融資交渉が必要)
※再生するにも金がかかります。。。。
Lv3:Lv2の事業状態かつ既存の借入金額の一部処理が必要(金融機関へリスケジュール等の交渉が必要)
Lv4:既存の借入金の一部・全部を放棄してもらうことが必要(いわゆる私的整理・法的整理(民事再生とか))

上記に加えて会社の資金繰りがいつまでもつか(倒産予定日はいつか)によってその緊急度も異なります。

銀行のガバナンスが効いている会社だと大体Lv2くらいで、コンサルへ持ち込まれることが多く、PJ開始後のDD実施で含み損等が発見されるとLv3になるというケースが私の経験上では大半でした。
銀行のガバナンスが効きずらい大企業や、急速な外部環境の変化があるとLv4
の案件があったかなという感じ。

案件の開始・プロジェクト報酬

以下二つは周りの人によく聞かれる項目であり、その時の回答を記載したいと思います。

①「事業再生ってクライアントから助けてくれってお願いされるの?」
→多くは銀行からの紹介。クライアントも銀行から「コンサルを雇って事業(再生)計画を作ってくれ」と押し込まれ、銀行からコンサルを紹介される。
→だから、クライアントからは最初は警戒されるし、銀行の裁きが悪いと再生ではなくバリバリの成長戦略を期待されていることもあり、結構大変。。
→ちなみに、最初警戒されているうちは監査法人時代との初クライアントとの関係に近いが、その後ガッツリ深い関係になれるのはやはり楽しい

②「事業再生って報酬どうやってもらうの?」
→成功報酬もなくはないが、基本は人工分の固定報酬をもらう。場合によっては、リストラを計画する中でもしっかり報酬をもらう。
→慈善事業ではないし、プロとして報酬分のバリューを出し正当化する覚悟を持たなければいけないと個人的には考えている。

以上


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