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”愛せるモノを、持たないか? ” が心に響いた日。

気づきや学びが多いときほど、文章にするのって難しいなぁと思う。

感動が100あっても言葉にすると70になってしまったり、逆に書くことで新たな展開が広がって思いもよらないところに着地することがある。でも、やっぱり書いておくことで後で読み返すことができるし、自分に沁み込ませることができるような気がするので、言葉まとまらずのままパソコンに向かっています。

それは、12/2-12/5に原宿で開催された「スナワチPOP-UPストア原宿2022」のこと。期間中は、たくさんの人が来てくれて、もうなんだか..なんというか..すっごくすっごくうれしかったです。(早速言葉がまとまっていない)

草々として県外へ出張したのは初めてで、まずは準備段階でうつわが割れずにちゃんと届くかドッキドキだった。一つひとつのうつわを新聞紙でたくさんぐるぐる巻きにして、ハァハァ言いながら段ボール箱にぎっちり詰めた。当日ちゃんと届いたときは心から安堵したし、ここまでよくがんばったなぁと褒めながらディスプレイをした。

さぞかしうつわたちもびっくりしたことだろうと思う。

奈良でゆったりとした時間を過ごしていたのに、急に知らない土地へ連れていかれて、たくさんの人にちやほやされて。新鮮すぎる空気に、彼らも最初は戸惑っているようだった。

でもね、私たちはほんっっとうにうれしかったんです。

陶芸家さんと話しながら仕入れてきた一つひとつの思い入れあるうつわたちが、色々な人のもとへ旅立った。「ずっと奈良のお店にいきたいと思っていたけどなかなかいけなくて..」と声をかけてくれた人もたくさんいて、関東にこんなにも見守ってくれる人がいることに、ただただひたすらに感激しました。

実は私は、POP-UPストアの前日に行われたyoutube配信の番組「僕たちは ヒリヒリしながら生きている」で、空気も読めずにこんな質問をしたんです。


「売上について、悩んでいます」

これは、今回のPOP-UPストアを主催したスナワチ代表の前田将多さん含む、田中泰延さん上田豪さんの御三方がお酒を飲みながら視聴者の相談に答えるシリーズ。今回で11回目の配信でした。

私はというと、自分のお店のやり方について悩んでいます..という相談。今年の春にオープンしてから楽しくやりながらも、これでいいんだろうかと思うことがほんとうに多くて。ずっとずっと悩んできたことで、今年の配信もこれで最後だろうし、どうしても聞いてみたいという衝動がおさえきれずにド・本音の質問を、POP-UPストア前日にしてしまった。当日、2番目に読まれたときは自分で質問しておきながら恥ずかしさでたまらなくて、顔が赤くなった。でも御三方はご自身の経験を語りながら、それぞれの立場から丁寧にアドバイスをしてくれて、最後には「まだ始まったばかりなんだから、大丈夫」と言ってくれて、とっても救われた気持ちになった。

POP-UPストア当日も、「配信見ました」という人がたくさん声をかけてくれて。その度に恥ずかしくなったし、あんな質問してごめんなさいという気持ちでいっぱいだったんだけど、みんなエールを贈ってくれた。その気持ちだけで心があたたまって、これからもしっかりがんばろうとずっとずっと思っていた。

当日は、他の出店者さんにもたいへん刺激をもらった。
ひとたび話しかけると、みなさん溢れんばかりに商品のことを教えてくれる。育てることの楽しみだったり、商品とともに新しい生活がはじまるよろこびや、新しい発見などをふんだんに語ってくれた。触れたり試着したりすることでますます魅力が伝わるし、なにより「誠実に」、ものを届けている姿勢から学ぶことがほんとうに多かった。


レザーストアのスナワチさん。全部かっこいいんだけど、リュックが特に素敵だった。
この小銭入れもかわいくてお気に入り。
紳士靴のGrant Stoneさん。靴だけじゃなくて代表のフナナカさんの立ち姿、歩き方がかっこよかった。「靴は歩くためのもの」という基本のことを教えてもらった気がする。
デニムのNIMUDEさん。普段このデニムを愛用している人はみんな大絶賛していた。新作のカバーオールが素敵。
着物リメイクのkonoteさん。一つひとつ生地の表情が違っていておもしろかった。試着した人みんなキャーキャーいってた。
刺子/襤褸のTERASさん。それぞれ表情が違うのがおもしろくって、ずっとみていても飽きなかった。特にジャケットが最高に素敵だった。


そのことは、お客さん一人ひとりがSNSにアップしてくれたことからも伝わってくるなぁと思う。このPOP-UPストアが7回も続いてきたこと、そして今回6ブランドまで拡大したことの大きさを実感した。


こんなうれしいnoteも!読みながら心のなかで泣いた。


そうして奈良に帰ってきてから、これからのことについて色々考えをめぐらせているなかで、配信で上田豪さんからもらった言葉を何度も思い出している。

” はっきりしているのは、どんなにいいものをつくっていても、その存在を知らない人には売れないんだよね。”

まさしくその通りだ。そもそも「知ってもらう」「見てもらう」機会を意識して増やしていかなければ、うつわの魅力は伝わらない。これをきっかけにもっと外に出ていきたいなと思った。陶芸家さんとの対話も重ねて、インタビューもしっかりしていきながらうつわを届けていきたいと思った。陶芸のことも、もっと勉強しようと思った。

そもそも私はお店をはじめたときから、やり方に正解なんてないのに、正解をもとめてしまう自分がいたようだ。行き先もわからないままに最短距離でいくことを意識しすぎていたのかも、と思う。

最後に、あらためてスナワチさんのスローガンが心に響いている。

” 愛せるモノを、持たないか? "

私もこれから愛せるモノを届けていきたいし、持ちたいという決意をあらたに、お店を続けていきたいです。

みなさん、ほんとうにありがとうございました!


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