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短歌連作 刺青(映画1966-ネタバレ)

入れ墨の滲みる痛みか女郎蜘蛛生まれし朝に文子は喘ぐ

彫られたる蜘蛛の細脚一本は若尾文子の尻の割れ目へ

太腿を光る刃で切りつけて後日ごめんで済ませる男

人殺め生家へ逃げた新助の掻き込むメシの不味そうなこと

若尾文子の声を聞くたび若尾文子の声だと思ってしまう

直角に吸い込まれゆく清吉の短刀蜘蛛の土手っ腹へと




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