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今なら無理だと思う買い物

8年前に高齢者が一人暮らしのご自宅で倒れて入院し病院でお亡くなりになりました。亡くなった方には配偶者や子がなく、ご自宅は妹さんが法定相続されました。しかし妹さんもご高齢。複雑な手続きやエネルギーのいる家じまい等できるわけもなく。結果すべてがその息子さんの肩に託された模様でした。

息子さんは会社員なので、仕事の傍らそれらを粛々と遂行するわけです。どんなにか大変だったことでしょう。どうにか残置物を片付け終えても、住むには難しいコンディションだったため、家は売りに出されました。

東京23区の複数路線立地なので投資系の購入希望者が多数来たそうです。
しかし売主さんの「普通の人に買ってもらいたい」という意向から、なんと素人の自分が購入することになりました。

自分は賃貸住まいだったので、住居費節約のためDIYして住んだらどうかという発想でした。まだ40代で、元気があれば何でもできる年頃でした。

まずはクッションフロアを剥がしてみるとこから始めました。

塞がれた点検口が出てきたのでどうにか開いてみると、一見大丈夫な乾いた床下でした。しかし撤去した台所のシンク下収納がやたらカビっぽいのが不気味です。ちょっと床板も古いタイプで薄くてブカブカ感があるし、厚いのに張り替えたほうがいいよねと思い、一人で床を解体してみました。

すると塩ビの給水管と金属の給湯管が現れました。おや?給湯管の下らへんの砂利が一部黒っぽい。胸騒ぎがします。よくよく見ると給湯管が劣化しており1か所じわっとウエットです。

触ってみました。ボロっと錆が取れて水が噴き出しました。なるほど、お湯を使うたび台所床下でじわじわお湯がにじんでたからシンク下がカビてたんですね…

金属は腐るので給湯はさや管ヘッダー方式に変えたいです。もともと北国育ちのため断熱材のない家には住める気もしません。ということでDIYは断念。スケルトンからの業者さん案件となりました。

本格的に解体されると、木部もかなりいっちゃってました。

自力で発見してたら絶望必至

挿げ替えとか防虫とか補強とかあれこれ手当していただきバッチリ頑丈に。

筋交いなどが適宜足されゆく

センスがよく面白がりな施工管理会社さんを物件の近所で見つけて、心意気でリーズナブルにやっていただき大変幸運でした。ただ、その業者さんに出会うまでは「内容も金額もうちでは無理ですね~」な展開ばかりで長い長いトンネルでしたよ。

石膏ボード張りまで仕上げた状態で引き渡していただき、そこから内装仕上げは自分がDIY。発注搬入の段取り、失敗や手戻りも多々あり、作業中は孤独との闘いでした。背が低いので天井が特にしんどかったです。仕事もあって週末しかやれず半年かかりました。

諸事情から賃貸に出したため、いま現在住んではいません。でも、あのとき思い切って家を買ってよかったなあと、気力体力が落ちてる現在つくづく感じます。関係各位に感謝です!

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