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20.08.13_第1夜:「いつか」 ゆず

ゆずのデビューは、ちょっとすごかった。

デビュー曲であれほど鮮烈な旋風を巻き起こしたのは、今パッと思いつく限りではI WiSHの「明日への扉」ぐらいだ。

Kiroroの「長い間」もすごかったが、あれはジワジワ来た。

ゆずの「夏色」は、鮮烈な一撃だった。

当時の俺はFMヨコハマのランキングをカセットテープに録音して、繰り返し聞いていた。

畳の上に寝っ転がって聞いていたaiwaのラジオから、ゆずの「夏色」が流れた時、完全に「来た」と思った。

なんだろう、「夏」っていう、言葉にならないもののイメージがあって、そのイメージを歌にしたら、こうなるだろう。

そういう、音と、声と、歌詞。

J-POPが、日本人の心に共通する何かをすくいとって音にするために存在するのだとしたら、この「夏色」っていう音が、それだ、と。


「いつか」は、なんていうかこう、もっと心の琴線ってやつに触れてくる曲だ。

ピアノのイントロで始まる曲ってのは、どうしてこう、エモーショナルなんだろう、と考えたことがある。(↑に貼ったライブバージョンのイントロはギターだけど)

結論としては、「学校で流れる音楽はいつもピアノのイントロと伴走で奏でられるからだ」という理由に落ち着いた。

ピアノで簡単にコードをおさえられると、俺たち日本人は子供のころに学校で聞いた音を思い出して、ついついエモーショナルになってしまうというわけだ。

しかも「いつか」では、その次にハーモニカが流れる。

なんてことだ、ハーモニカと言えば、流れ者が孤独を飼いならす時に使うやつじゃないか。

おまけにちょっと、学校でいつも吹いていた「鍵盤ハーモニカ」の音に似てなくもないしな。

そんなわけで、俺たちはエモーショナルになってしまうというわけだ。(適当)


「いつか」がラジオから流れたのは、「夏色」が流れた夏の、次の冬のことだった。

あの頃の俺は、何も知らなかった。

誰かと付き合う(=恋人になる)というのがどんなことなのかも知らなかったし、ましてやその恋人と別れてしまうということもわからなかった。

自分の初めての恋人がどんな人なのかも知らなかったし、どんな恋を重ねていくのかも知らなかったし、北川悠仁と高島彩が結婚することも知らなかった。

自分の人生に一体何が起こるのか。

みんな、世の中の他の人たちは何をしているのか。

それを知りたくて、いつもJ-POPを聞いていた。


「いつか」は切なくて、さびしくて、悲しい。

それを、当時の俺は、なんとなくわかるような気がして、でも本当にはよくわからなくて。

わかりたくて、必死だった。

だって、面白そうじゃん。

かっこいいじゃん。


今日の生活:

今日も順調にサラリーマンとして仕事をしております。

33歳。

自分のキャリア(どういう仕事をしていく人生がいいですか?)を考えて、どのポストを担っていくのか、考えないといけないらしい。

そんなこと、「面白そうじゃん」「かっこいいじゃん」と思ったことはあまりなかったけれど、ともかくそういうことらしい。

まぁ、「家族を持って、日々仕事をして家計を回す」っていう、その図式は、テレビドラマとかで「なんか、そういうのもどういう感じなんだろ」みたいな感じには思っていたけれど。


今日は、お盆の調整を完全にミスった案件があったので、全社から協力者を募ってスクランブル対応をするというのがあった。

俺は「協力者」のほう。

ただし、AMだけの参加。

今週はもともと4営業日のうち2営業日は有休を取得しているから、スクランブル対応にあんまり突っ込んでしまうと、自分の業務が死にかねないので。

明日も、あさっても、スクランブル体制はひきつづき継続する。

とはいえ、今日のAM参加した感じだと、おそらくあさってまであれば、十分に収束するだろう。

今週の4営業日のうち、今日のAMだけという0.5日でバリューを発揮してくる俺、かっこよかったな。

「KC_KCさん、すみません、来てくれてありがとうございました。すごい助かりました」なんて言ってもらったりして。

ギャハハハ!これがジツリキ!!!

途中から参加して、状況を一瞬で把握して、0.5日で体制整えて、あと2.0日で終わりそうという見込みを作るところまでやる俺、カッコよす!!!


まぁ、というのは完全にオチョーシ状態で、実際には俺の貢献なんてたかが知れている。

「すごい助かりました」だって、そりゃ助けてくれた人には全員に言うに決まっている。


今日のPMは、なんだろ。

3連休と昨日の有給で溜まってしまった社内外からの連絡系を消化しつつ。

あとは、今後に向けてデカい取引が継続するかどうかの分水嶺にいま差し掛かっている。

なので、取引先のキーマンに「感情のところで言えば当社を使いたいですよね。あとはロジカルなところは頑張るんで、正直厳しかったら遠慮なく言ってください。使えるところまで持っていくんで」というインプットをした。

うーん、先手先手でポイントをおさえて流れを離さないようにする俺、カッコよす。


しかし、それとはまた別の仕事で、全然できていないことがある。

自分以外の人の仕事がしやすくなるように、ちゃんと整理して「ここはこうしてください。このフローでやれば迷わないです。フロー外が発生したら、一緒に考えましょう」ということを、やってあげないといけない。

そういうのが、実は2個もある。

やらなくても、自分がやればなんとかなるから、ついつい後回しにしてしまう。

しかし、これをやらないと、さっぱり仕事が自分から外に抜けていかない。(メンバーレベルに落とし込んでいけない)

いやー、今週、俺にとってはもう明日1日しかないけど、どうかな。

できるかな。

「やりきる!」っていう強い意志が無いとたぶんできない。

だけど、その意志が、こういう形の、なんていうか「他人に落とし込む系」だと、希薄になっちゃうんだよな。

それで、「KC_KCさん忙しいから」みたいなのを社内外にイメージ作って。

実際、自分も、物事を根本からちゃんと考える時間を全然作ってなくて。

良くないよな。


よし、そういう今日だ!

おやすみ。


書く力になります、ありがとうございますmm