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【2/5公開】映画『ダニエル』のオンライン試写会にホラー映画苦手な筆者が招待された話

こんにちは。きたかぜコンロです。
突然ですが、2020年12月にこんな記事を書きました。

(寄稿先:クレイジースタディ様

記事内容は『ホラー映画苦手な人がホラー映画を楽しむ方法を考えた』というもの。私が殺人鬼になってポップコーンを食べる様子や、ホラー映画を克服する方法をぜんぶで4つ紹介しています。興味ある方や同士さんは、ぜひ読んでみてください。

記事公開から1ヶ月後。

「記事を拝見しました。ぜひ弊社配給作品の『新作映画』のご紹介をいただきたくお声がけいたしました。」とのご連絡が。

ホラー映画苦手でよかった~!?!?

素敵なご縁に感謝です!聞くところによると、その映画はホラーが苦手な人でも楽しめる、あの独特な”ゾクゾク感”が味わえるとのこと。私のような『怖いものが苦手』な人にも安心安全ですね。俄然楽しみです。

克服方法の効果はうっすら持続している状態なので、とんでもないシーンがきたら普通にビビり散らかすかもしれません。予めご了承ください。

というわけで今回は、2/5に公開される『ダニエル』の映画レビューです。オンライン試写会にご招待くださった映画公式様、ありがとうございます!

作品紹介

【※11月26日(木)18時解禁】映画『ダニエル』ポスター

※画像は映画公式様に許可を取ってお借りしています。

【STORY】
両親の離婚により孤独な幼少期を過ごしていたルーク(マイルズ・ロビンス)。心に大きな傷を負った彼の拠り所は、ダニエル(パトリック・シュワルツェネッガー)という名の、自分以外には見えない親友の存在だった。
ある事件をきっかけにそんな“空想上の親友”を封印したルークだったが、時が経ち不安と孤独に苛まれたことで長年の封印からダニエルを呼び起こす。カリスマ性に溢れ妖しくも美しい魅惑的なダニエルは、孤独なルークにとって再び“唯一の理解者”となっていく。やがてルークの生活は一変。すべてが順調に進み、いつしかダニエルを必要としなくなるが、ダニエルはそれを許さず、次第にルークを支配しようと動き出す―。

【出典:映画公式サイト/予告編映像:YouTube

大ヒットシリーズ『ロード・オブ・ザ・リング』の主演であるイライジャ・ウッドが製作を手がけた、イマジナリー×スリラー作品。2019年にアメリカのSXSW映画祭で初公開されました。

公開後は韓国の映画祭にも出品されており、海外の辛口映画批評サイトRotten Tomatoesでは91%の満足度を獲得しています。評論家のレビューが60%を超えるとその映画は「Fresh(新鮮)」と認識されるのですが、91%の大台が出るのって相当すごいのでは……?と期待値がぐんと高まります。ポスタービジュアルも最高ですね。距離的な意味で。

監督・脚本を担当したのは、次世代のホラー・スリラー界を担うと期待されているアダム・エジプト・モーティマー。彼自身も幼少期に“空想上の親友”に出会った経験があると明かし、『現実と区別がつかないような想像力』に触れたことで、本作の世界観を生み出すきっかけになったとコメントしています。

キャスト
・ルーク/マイルズ・ロビンス
『ショーシャンクの空に』のティム・ロビンスの息子

・ダニエル/パリトック・シュワルツェネッガー
『ターミネーター』のアーノルド・シュワルツェネッガーの息子

大物ハリウッド二世俳優が夢の共演……!
主演のマイルズ・ロビンは、本作で第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭男優賞を受賞しています。映画に詳しくないので、「この俳優さんの、この映画もおすすめです!」と強くいえなくてすみません。これを機に観賞したいと思います。

以下、あらすじと視聴後の感想です。

主人公ルークが抱く2つのトラウマ

「ダニエル」サブ④

主人公のルークは、幼少期に2つのトラウマを経験しています。

・両親の離婚
・とある惨殺事件の死体を発見

このトラウマがきっかけで、本作の代名詞である“空想上の親友”ダニエルが登場します。ふたりはチャンバラごっこをしたり、部屋でスカイダイブをしたりして、まるで長年連れ添った友のように仲睦まじく遊んでいる様子が描かれています。母クレアを元気づけようと、ふたりが折り紙で作ったティーセットを渡すシーンにも心がほっこり。優しい世界です。

そんな日常もつかの間、とある事件が引き金となり、ルークはダニエルをドールハウスに閉じ込めます。ふたりが再会したのは、大学生になったルークが人付き合いなどの悩みを抱え、不安や孤独を感じている時でした。

孤独な生活から一転!芽生える『自立心』

「ダニエル」サブ⑥

ダニエルの助言のおかげで、大学生活を謳歌するルーク。そしてナイトクラブに出入りする頃には、複数の女の子と関係を持つまで成長します。(言い方)街で出会ったキャシーと親密な間柄になれたのも、ダニエルの手厚いサポートがあったからです。

愉快な仲間たちとホームパーティー(暗喩)する描写や、おセクシーな絡みもふんだんに採用されていました。さすがR15、期待値を超えてくれます。思わず目を覆いたくなるような過激な表現もありますが、視覚的に美しい世界観を惜しみなく魅せてくれるのは圧巻の一言です。

人との繋がりは、ルークにさまざまな価値観を与えてくれました。遂にはダニエルの助言を借りず、自分の言葉でコミュニケーションを図るようにその様子を見かねたダニエルはかつてない焦燥感を覚え、ルークを身体ごと支配しようと目論みます。

母親は『統合失調症』だった?遺伝の可能性も

「ダニエル」サブ①

後日、クレアが『統合失調症』で入院していることが明らかになります。症状はルークが産まれる前から患っていたと話し、ルークは「不安や孤独に苛まれるのは、母親と同じ症状を持っているから?」と遺伝の可能性を案じました。クレアは「それは私たちの離婚が原因」と諭し、不安がっているルークを救おうと立ち上がります。

しかし医師はクレアが暴れていると勘違いし、慌ててふたりを引き離します。切なすぎるでしょ。ルークは自身の症状と向き合うために、心理カウンセラーであるブラウンの元を訪れました。話の内容は、ルークを支配しようとする十年来の親友・ダニエルについてです。

イマジナリーフレンド、ダニエルの正体とは

「ダニエル」サブ②

いつダニエルに支配されるかわからない恐ろしさで、ルークは不眠状態に陥っていました。現状を変えようと試みたルークは、再びダニエルとの別れを決意し、戦いを挑むことに。

ダニエルはルークの心の弱さを表す『影』であり、一種の『象徴』だと私はイメージしました。詳述すると、ダニエルはルークの『影』そのものであり、『抑うつや統合失調症患者に起こる幻覚』が原因で生まれた、心の病気を視覚化させた存在です。

ルーク自身の蓄積された不安と孤独を断ち切るのは容易ではありません。それは自分との戦いであり、実体のない敵との戦いでもあるからです。

本作は「統合失調症による幻覚症状によって“空想上の親友”が視えるようになったルークが、自身の弱さと向き合い、自分の存在価値をどう形成していくか」という物語です。

ダニエルとルーク、ふたりは本物の親友にはなれませんでしたが、『影』の存在は、まごうことなきルークの一部でした。ルークは自分の『個』を取り戻すため、今度は本物の剣を携えてダニエルに立ちはだかります。

感想まとめ

終盤にかけて、伏線が一気に回収されていくのがめちゃめちゃ気持ちよかったです。ルークはキャシーに会えてほんとうによかったなあ。

よく映画の宣伝で「衝撃のラストが待っています!」みたいなフレーズをCMやテレビで見かけますが、その名の通り衝撃のラストでビビり散らかしました。(ここで?)物語の行く末を確かめたい方は、ぜひ劇場で!

以下、全体を通して視聴した感想です。

・ヒロインのキャシーがかっこいい
・サイケデリックな演出がかっこいい
・ゆれる人魚が好きな人は好きそう
・シーン切り替えでヴァッ……(驚)となる
・自分の『影』と向き合える勇気をくれる
・ルークと女性陣のセクシーシーンが長くて多い

他にも、美少年たちのブロマンスが好きな人、イマジナリーフレンドという関係性やワードが好きな人におすすめの映画でした。上映は1時間40分程で展開のテンポもよく、飽きずに視聴できたのも◎!

ホラー映画独特の”ゾクゾク感”はありつつも、『ここから逃げ出したい……』という感情は湧いてこなかったので、ホラーが苦手な人も楽しめると思います。どちらかというと、『どうなっちゃうんだ……』とドキドキするような、視聴者を引き込むストーリー展開が多かった印象でした。微ホラーいける人は観れる、はず。

映画『ダニエル』は本日2/5(金)公開です!
現在、映画館では『新型コロナウイルス感染予防対策』が実施されています。来場前には検温と体調のチェック、館内でのマスク着用が必須です。ルールを守って、楽しく健康的に鑑賞しましょう。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!


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