400年企業の強さの秘密

わたしのお客さんで、創業400年を迎える会社があります。
400年前ってすごいですよね。江戸時代の前期です。ある伝統食品を作っています。ちょっとお邪魔して色々と話を聞いて来ました。

深い使命を語ることのできる社長さん

やはり400年続く会社の社長さんです。自分たちの商品が社会や人間にとってどのような意味を持つのか、明確に語ってくださいました。社長さんが語る「食」への思いはとても深いものです。世の中が便利になる中で失ってしまったものが、この会社の商品にはあります。それを届けることが自分たちの使命である、というのです。そのためには、安易な効率化に走らない。食べていただくために、この良さを届けるために手間ひまをかけるという志があります。

イノベーションを重ねた400年

商品も本当に素晴らしい。お話を伺うまでは、経験・勘・度胸で粛々と同じ品質にこだわり続けて400年…、という世界だとばかり思い込んでいました。ところが、良い意味で裏切られました。地元の大学と連携して科学的な研究も行っており、その得られた知見に基づいて新商品の開発を進めています。400年続く商品を粛々と作り続ける一方で、その事業から得られた新たな発見を商品化して届けることを繰り返してきたのです。こうしたイノベーションは、商品の開発にとどまりません。売り方や業態、例えば、小売りや卸だけでなく、飲食店を展開したりなど、常に進化してきています。

あり方にこだわることによる差異化

社長さんが素敵なのは、やり方にこだわらず、素直になんでもやってみるというところです。そして、やり方にこだわらないが、「あり方」にはこだわっている、そのように思いました。やり方は真似出来ても、あり方は真似のしようがない。400年続く、強さの秘密はここにあるようです。

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