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ダウンヒルで写真を撮りたい(ロードバイク)

ロードバイクでダウンヒル中に停車することなく写真を撮影する方法を考え実践しました。その方法と感想を書きます。

背景

筆者はロードバイクが好きで旅先で撮った写真を振り返るのが好きです。そんな私の悩みというか願望がダウンヒルの疾走感を損なうことなく絶景を写真に収めたい、というものです。
平地や緩い登りであれば片手運転で写真の撮影が可能(周囲に車が居ないことを確認して)なのですがダウンヒル中にそれを行うと転倒の危険があるためできません。かといって停車してから写真を撮るのはダウンヒルの楽しみを損なうのでできれば停車したくないです。
こういった我儘から以下のことをしたいと考えました。

  • カメラをマウスマウントでホールドして両手をフリーにする

  • ハンドルに取り付けたリモートシャッターボタンでシャッターを切る

  • 上記によりダウンヒルを停車することなく安全に写真撮影する

結果概要

  • やりたいことは一応できた

  • 試行回数は少ないがあまり人にはお勧めできない

    • コストが結構かかる

    • マウスマウントでカメラ(スマホ)を持つのが大変

    • 画面を見ながら撮影できないので慣れが必要

方法

カメラのマウスマウントとリモートシャッターボタンのやり方を説明します。

カメラのマウスマウント

以下の製品を使いました。

カメラ(スマホ)

スマホケース

スマホとマウスマウントをつなぐやつ

マウスマウント

カメラについては荷物を増やしたくないことと起動の速さからスマホを使いました。
スマホをマウスマウント(GoProマウント)で固定できるようにするためPeakDesign のスマホケースとGoProマウントを生やすやつを使用。
そしてマウスマウントは某自転車系YouTuberがお薦めしていたという理由でinsta360のものを選びました。

上記の製品を組み合わせると以下のようになります。

マウスマウント+カメラ装着状態

上記を口で加えると以下の状態になります。

カメラを口で支えている時

これで両手をフリーにしてカメラを構えられるようになりました。ですがこのままではシャッターを切れないのでリモートシャッターボタンを用意します。

リモートシャッターボタン

以下の製品を使いました。

リモートシャッターボタン

ハンドル固定用のバンド

リモートシャッターボタンとラバーバンドを固定するためのパーツ

3Dデータ公開準備中
ボタンとバンドを固定するためのパーツを自作しました。

組み合わせると以下のようになります。

リモートシャッターボタン完成図

ハンドルに取り付けると以下のようになります。

リモートシャッターボタンのハンドル取り付図

黄色い紐は落下防止用の安全対策です。
下ハンドルの根本あたりに取り付け、親指で押せるようにしています。

撮影手順

以下の順序で撮影ができます。

  1. スマホのカメラを起動

  2. カメラをマウスマウントに取り付けて口に咥える

  3. リモートシャッターボタンの電源を入れておく

  4. ダウンヒル開始

  5. 直感でカメラを向けてシャッターボタンを押す

撮影テスト

小さい山でテストを行いました。標高約100m程度の山です。

撮影テストコース

初回

全体的に上向きの写真が多かったです。やはりというか画面を見ながら撮影することができないので慣れが必要です。

2回目

先ほどより良い画角で撮れたかなと思います。撮影前に少しだけマウントの角度を調整しました。

使用感

撮影前のセットアップが面倒

スマホのカメラの起動、マウスマウントを取り出し角度調整、マウスマウントとスマホを取り付け、リモートシャッターボタンの起動。
手順が多く、マウント角度調整やリモートシャッターボタンの起動はミスをしやすいです。撮影だけでなくこのセットアップも慣れが必要です。

思ったより重たい

スマホ+マウスマウントの合計重量は350gです。缶ジュース一本を口で支えるのは思ったより大変で疲労感がありました。マウスマウントで想定されている使い方はアクションカムでの撮影です。そのアクションカムはスマホケースや接合パーツ無しで組み立てるため重量差が恐らく100gほどあります。使用にあたりこの疲労感は大きな不安要素になるなと感じました。

またマウスマウントの噛み合わせ位置を恐らくミスしたことも重量感の大きな要因だと思います。今回使ったマウスマウントは歯型を記憶しホールドしやすくする機構になっています。歯型の記憶は一回きりです。少し浅めの位置に噛み合わせをしてしまったので奥歯までしっかり加えこめていないことに後から気づきました。
もしまた同じマウスマウントを買うならマウスマウントとスマホを装着した状態で噛み合わせ位置を確認したいと思います。

シャッターボタンの操作感やハンドルの握り心地

ダウンヒル中のシャッターボタンの操作ですがブレーキから若干手の位置をずらす必要があるのである程度安全を確認してからでないと怖いなという印象です。ですがコースにかなり依存すると思いますが、今回のテスト撮影の感触としては写真は十分に撮れると思います。

ボタンを取り付けていることでブラケットの握りに影響があります。ブラケットを握る際、ブレーキとしたハンドルの間に指を入れるのですがそこで違和感が生じます。薬指や小指がバンドと接触するのでここも慣れが必要です。この違和感が安全に大きく影響はしないかなとは思います。

ブラケットを握ると薬指と小指が接触する

見た目

スマホとマウスマウントを使っている状態は使用者自信が見ることは無いためそこまで見た目については気にしていません。

一方リモートシャッターボタンについては良く見える位置にあり、そしてボタンが大きいのでかなり気になります。
Bontragerのトランスミッターマイクロリモコンとの比較画像を以下に載せます。

真上から
横から
ハンドル装着時(左がシャッターボタン、右がマイクロリモコン)

Bontragerのマイクロリモコンを初めて利用した時は存在感があるなと思ったのですがそれよりもリモートシャッターボタンは大きいので素晴らしい製品なんだなと認識を改めました。3Dプリンターで作成したパーツについて若干は改善要素はあるかなと思いますがリモートシャッターボタン自体が大きいのでこれはもうどうしようもないかなという感じです。

トータルの費用

今回掛かった費用は以下です。予め持っていたスマホとスマホケースは除きます。

  • Mobile Creator Kit:3,600円(←メルカリで安く買いました。)

  • POVマウスマウント:5,386円

  • リモートシャッターボタン:461円

  • ラバーバンド:506円

  • 3Dプリンター印刷代:3,413円

合計:13,816円

全体を通しての感想と今後

既製品だけでなくリモートシャッターボタン固定のためのパーツの設計も行った今回の取り組み、一旦ひと段落して良かったです。

今後ですが一度どこかダウンヒルで本番をしてみたいなと思っています。が、今の感触だと改善なしにこれを使い続けることはできなさそうなだと感じています。というのも顎、口への負担が想定以上だったため長いダウンヒルで行った場合疲労感がすごそうという観点からです。

改善としてはカメラをスマホではなく軽量のものに変えたいと考えています。重量感をまず減らして快適に使えるようにしたい。ですが中々良い製品がなさそうというのが辛いところです。
真っ先に思い当たった商品がカメラ重量39.1gのinsta360 GO 3sですが、

今回使用したリモートシャッターボタンはスマホ用の製品のため使うことができません(恐らく)。軽く調べましたが中々良い製品はなさそう。どうしようかな状態です。

読んでいただきありがとうございました。

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