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松江を適当に歩いてみる

島根県の県庁所在地であるところの松江市。その松江市の一端を観光がてらに歩いたので、辺りのことを書いてみる。
ただ、1つ断っておくけれど、1日で回ってはいない。堀川遊覧船には二度乗っている。そこだけお気をつけ願えれば。

なお、以下にもチラッと載っけているけど、併せてお読みいただければ。

<1>堀川遊覧船

松江城の掘割をぐるっと回る遊覧船があるのは、以前から知っていた。こんな感じの船である。

12人程度が乗れる。低い橋に差し掛かると屋根を畳む。なので、身体の柔らかい人にはいいかもしれない。その時に視界が確保できないので、結構キツい。

こんな感じで屋根を畳む。結構低いぞ。自分ですら身体を折りたたむのがキツく思えたぐらいなので、正規のコースを1周回りたい、という人は多少覚悟が必要かもしれない。橋をくぐる時間はさほどでもないし、12程度が乗船できるとは言っても、そこまでの圧迫感はないけれど、やはり気兼ねとかしてしまう可能性もあるので・・・。

本来は正規の料金だと1日フリーで乗船できて1500円。

たまたま増水したりして正規のコースが回れなかったりすると、幾分のディスカウントがあるようだ。

乗船できる場所は3箇所ある。堀川ふれあい広場・松江城大手前・カラコロ広場。いずれも乗船券を販売している。

初めて乗った時は堀川が増水していたので、正規のコースを回れず、例の屋根を低くしないとくぐれない橋をくぐらなかった。いわゆる「ぶらっとコース」しか回らなかったのだ。

乗る際の注意としては1周50分程度(正規コースの場合)の間、トイレには行けない。そもそもトイレもない。だから、事前にトイレを済ませておくのがベスト。

あと、前述の通り、部分的に低い橋を通る関係上、屋根を畳む。乗船した最初に屋根を畳んでもらえてその時の体勢を体験できるけど、これが意外とキツいので注意が必要。慣れるとどうってことはないのだが、うべや橋(大手前やふれあい広場から乗船すると一番最初にくぐる低い橋)では結構面食らうと思う。

途中に何体か、しまねっこが存在しているので、探してみてもいいかもしれない。

船の上からはしまねっこ以外にもいろいろなものが見える。

松江城だったり

武家屋敷の通りだったり

もちろんこういう橋だったり

このような鳥だったりも見えることがある。

また、最初の方にも書いたが、同じ1日の間であれば、運航中は区間を問わず何度でも乗船が可能なので、例えば最初、ふれあい広場から乗船して大手前で降りて城見物のあと、大手前から乗船してカラコロ広場で降りて、広場やカラコロ工房を散策しても良し、その後、カラコロ広場前から乗船してふれあい広場で降りてもいい。無論、全区間通しで乗船してもOK。
自分は、正規のコースにしろいわゆる「ぶらっとコース」にしろ、途中下船はしていないが、無論、途中下船しても一向に構わない。
ゆっくりした船の進みなので、よほど船が苦手という人でなければ、恐らくそんなに心配することはないだろうと思う。

時間にある程度余裕のある人は、ぜひ一度体験されては如何だろうか。松江が俗に「水の都」とされる理由の一端ぐらいはつかめるかもしれない。JFLの松江シティの試合や、Bリーグの島根スサノオマジックの試合などで、松江を訪れる機会がある場合は、時間の余裕があるなら、お勧めしておきたいものだ。

<2>ぐるっと松江レイクライン

ぐるっと松江レイクラインというのは松江市交通局が運行する観光型のレトロタイプの外装の路線バス。

車両にもよるが、内外装ともレトロ風味の味わいが洒落ている。松江駅を起終点とする限られたコースの一方通行である。

通常の場合、運賃は1回どの区間を利用しようが200円という定額運賃である。
この他、1日の間なら何回でも乗車可能な1日乗車券が500円で販売している。
更に2日間レイクラインとそれを除く市営バスも利用可能な2日間共通乗車券が1000円で販売している。
目的に応じて購入を考えてみてもいいかもしれない。

こちらがレイクラインバスのルートである。

女性の運転士が乗務していることもあり、彼女らは安全に運行してくれていた。中には車内アナウンス音声とは別個に独自のアナウンスをする人もいるみたいだ。

基本、春・夏・秋は20分に1本ペース、冬は30分に1本ペースで運転している。
詳しくは以下の時刻表を参考に。通常のコース(上)と、夕日鑑賞できるコース(下)とがある。

もちろん、調べて市営バスや一畑バスの通常便を目的に応じて使い分けることもできるだろう。
その辺りは、旅に行かれる人の目的やプランによると思うので、全くお任せしたいのだが。

ちなみに、レイクラインバスにはフリーWi-Fiがあるらしい。コンセントはないが、フリーWi-Fiがあるとかなり違うだろう。

レトロタイプの観光型路線バスでゆったりした市内一周を楽しんでみても良いだろう。

自分はこれをわりとたくさん利用した。

<3>松江城

自分は全部に上っていない。だって、階段がわりと急で、ゆっくりでないと上り下りが難しいから。脳梗塞などという病気にさえなっていなければ、そんなものへっちゃらだったはずなのに。ともあれ、そういう前提でご覧いただきたい。

俗に千鳥城と称される松江城。1935年に国宝(以前に存在した国宝保存法が根拠となったもの)には指定されていたが、2015年に、正式に現行の文化財保護法に基づく国宝と指定されるに至っているようだ。

大手前から、行ってみた。国宝であることを堂々と謳ってるっていいなあ。また、松江開府の祖として知られる堀尾吉晴公の像も建っている。

少し近づいてみる。デカいな。

普通、城の中に上る際は、城の外にある売り場にある券売機でこのような670円(大人1名分がこの値段。小児の料金は異なるので念のため)の切符を買う。で、城の中にある受付で渡す。
また、今回は城だけの券しか買っていないが、松江城にプラスして、小泉八雲記念館+武家屋敷または小泉八雲旧居の3箇所のセットによる券があったりもするようだ。

なお、城の中は写真撮影が可能なので、良識の範囲内でどうぞ。但し、業として撮影を行う場合(写真・動画共に)は許可が必要のようなので、その場合は以下を御一読のこと。

また、城は土足では入れない。入り口で靴を脱ぐように促され、脱いだ靴は入り口で渡されるビニール袋に入れて持ち歩きながら城の中を見学する。使い終えたビニール袋は回収する箱がある。

あと、城の本丸の建物(天守閣もだが、その周辺の建物も含む)にはトイレというものが存在しない。その辺、注意が必要だ。

しかしデケえな。自分、あまり松江城に行った記憶がないんだけど、改めて見てみると本当にデカい。

このように忍者だの侍だのの扮装をした人がいて、もてなしのようなことをしている。行ったのが土曜日だからいたのかもしれないが、平日こういう人がいるかどうかは訊いていない。

城山の麓ぐらいにあるヒトツバタゴの木。別名なんじゃもんじゃの木。

城の脇にはこういう神社も存在する。今回は参拝しなかったが、これもこれで風情がありそうだ。

こうして見てみると時代劇のセットみたいだ。そういう意味ではリアリティは薄いが、松江市はこういうのがちゃんと残っている土地なのが誠に羨ましく思うのであった。
普通、この時代の城跡があっても、多くは良くて石垣が残っている程度で、天守閣や周辺のどんな建物にしろ建造物が残っていたら万々歳、というような考え方になるんだろう。

さて、中に突入だ。さっきの入場券(登閣券)を受付で渡してまず軽く上ってみる。

昔飾られていたらしいしゃちほこが出迎えてくれた。今の屋根のしゃちほこが何代目なのかはしらないが、昔のヤツの一例がこれらしい。
ところで城の中は暗い。そこかしこに電球などの人工的な灯りはついていない。ついていても少ない。写真の撮影にはなかなか気を遣いそうだ。

井戸らしい。結構深いな。

こんな感じの階段がある。結構高いぞ。自分にはわりとハードルだ。上るのはまだどうにか大丈夫だが、下るのがわりと怖いんだ。家みたいに慣れてるところは大丈夫。でも、ここは滅多に来ない場所だから、段差の感覚がつかみづらい。
だけどまあ、1つぐらいはフロアを上がってみる。

デカい柱だ。家で言うところの大黒柱みたいなものだろう。暗いとは言ってもここら辺に来ると多少人工的な照明がついている。まあ、真っ暗だと身動き取れないものね。

こういうものが使われていたそうだ。

で、天守閣なのでこういうものもある。攻防のための装備・・・というほどでもないけど、そういう思想のもの。

矢を射かけるための「矢狭間」と

鉄砲を撃つ人のための「鉄砲狭間」だ。「矢狭間」にしろ「鉄砲狭間」にしろ、必要最低限の空間しか取られていない。撃ち手が目標を定めるための視野が確保できていれば良い、程度の視野だ。「鉄砲狭間」が低い位置にあるのは、匍匐して撃つという前提があったからではないかな。よく知らないが恐らく位置的にはそうだろう。

城にも窓というものはあって、下層階だとこんな感じ。上層階は上ってないので知らない。身体に自信のある皆さんが上って、ご自分で確かめて。

これ以上階層を上がるのは、下りる時に自分も怖くなるので(脳梗塞で生じた麻痺症状の影響で、階段を下りる時の方が怖いのだ。これはどんな階段でも同じ)、今回はここまでで遠慮させてもらった。本当は最上階まで上がると良いんだろうけどね。いろいろ迷惑になっちゃう可能性があるので適度に自粛した。
倉吉の円形劇場の時は、エレベーターついてたからいいけど、松江城にはそんなものはついていないし。

受付の傍にはこんな感じのものが。印籠買ってみたかったなあ。で、「控えおろう!」みたいな感じで格さんよろしくバッと人の目前にかざすの。だけど、今、水戸黄門は地上波ではやってねえし。BSではやってるみたいだけどね。

最近、時代劇専門チャンネルでやってるみたいだが。武田鉄矢が水戸老公だぜ。金八先生が。ウソみてえ。

ま、そりゃいいとして。城を出たら、やっぱ暑い。つか、まだ昼飯食ってないから、食いたい。

というので、食える場所を探して歩いた。

本丸から下りて下から城を見た。やっぱデケえな。語彙力ないけど、ホントにそうとしか言いようがない。

さて、自分、大手前でなく別の方に出ようと思って、武家屋敷方面を目指したよ。なので、本丸から来た道を下りるのではなく、北の方に向かって歩いた。

このレリーフにもあるように、昭和天皇と香淳皇后は、今から約50年ほど前に、松江城にお越しになっているようである。そのことをここには記してあるのだろう。記録することは大切だ。

いわゆる城の裏手に出てきた。

読んで字の如く「馬を洗う池」なんだろう。看板にもあるように環境修復作戦が行われて、その結果、現状のようになったみたいだ。

北側の小道を歩いていると

松江護国神社がある。今回は参拝していないが、厳かな雰囲気のある神社でもあり、たぶん生半可な気構えでは参拝できそうにないので、今回は止めておいた。また、機を見て参拝しよう。

その近くには

城山稲荷神社というものもあった。ここにも今回は参拝していない。神社がこのように近接しているのだが、果たして大丈夫なのか。

この稲荷神社から少し歩くと

サラリーマンで賑わっているわけではない新橋に辿り着いた。堀川遊覧船でもくぐる橋の1つだ。

実際、この辺も船から見てるのだけど、橋から見ると様子がまた少し異なるようだ。

橋の近所にはなんか得体の知れない店があった。今も営業してるっぽいのだが、何を営んでいるのかは謎だった。

こうして、ようやく松江城から外側に出た。

<4>メシる

と言っても、自分はいつもの通りなので。

従って本項については蕎麦アレルギーのない方にのみお勧めする。ある人はダメだ。アレルギーをお持ちの人は、蕎麦ではなく違うものを食べることを強く勧めたい。

さて、松江城の北側に塩見縄手という通りがある。その手前ぐらいのところに「神代そば」というところがある。

ここのはいわゆる十割蕎麦でうまい。

出雲地方の蕎麦は、このように三段程度の小さな器に蕎麦が入っており、この上に薬味(主に海苔や鰹節・刻みネギ・紅葉おろしなど)と汁を好みでかけて食う。
中には三色蕎麦というような名称で、玉子やとろろなどが最初から薬味とは別に乗っている場合もあるが、そうでない場合もある。基本的には割子蕎麦が出るが、普通のざるそばなどもある。その辺は好みで食べたら良い。

普通の店だと650~750円程度だが、十割蕎麦などのある程度特殊な蕎麦だと値段が900円台になったりする。注意は必要だ。

一方、こういう店にも行ったことがある。松江城に行った際のこと。歩き疲れたので、近場の店で済ませようと思ったわけだ。

割子蕎麦があったので食べた。割合は知らない。

塩見茶屋のこれはこれで美味かった。ただ、塩見茶屋は本格的な蕎麦屋ではたぶんない。一畑薬師にあった食事処とかと近い位置づけなのだろう。土産物屋と共存している店なので、いわゆる食べ物屋専業ではない。そこら辺に気をつけたいが、蕎麦は相応に美味かった。
たぶんこの店はむしろ休憩がてらにお菓子を食べたりする方が良いのかもしれない。そんな気がする。

松江にもいくつかの蕎麦屋が点在するし、島根県の俗に言う「出雲地方」には蕎麦屋が多数存在する。都市圏の駅には駅の中や傍に蕎麦屋があることもあるが、街中にある蕎麦屋も美味いだろう。
出雲地方の大抵の蕎麦屋には割子蕎麦があるので、食べたいなら行ってみるといいかもしれない。
ただ、しつこいようだが蕎麦アレルギーのある人にはお勧めできかねる。そこだけご注意を。

<5>その他

ざっとご紹介に留める。

小泉八雲記念館

小泉八雲旧居

松江ではたぶん一番有名な外国人だろう小泉八雲ことラフカディオ・ハーンさんの関係。松江城で、ここらのセット入場券を安く手に入れることは可能だ。
中で撮影して良いかは知らない。建物の中には入場券を買ってないので入っていないため、外からしか撮ってない。たぶん中の展示物はダメそうな気がするが、よく知らないので確認しておこう。

カラコロ工房

かつての日銀松江支店だったと思う。今度時間があったら入ってみよう。さっきも少し触れたが、対岸にカラコロ広場があり、そこには堀川遊覧船の乗降場がある。レイクラインバスでも行ける場所ではある。

<了>

まあ、松江の近場に住んでいるような人間が、日帰りノープランで松江に行くとこういう程度しか回れないが、じっくりと腰を据えて観光しようって人には、いろんな方法があると思う。

普通の市街地の観光名所ばかり紹介したが、これ以外にも面白い場所はあるだろう。
もちろん、サッカーやバスケに紐付けて来られても、全く構わないが、できるなら、そういうもの抜きで、ある程度時間を取って来訪されることを推奨してみたい。
皆さんなりの松江を堪能できたら良いと思う。

基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。