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日常が恋しい

ご存知の方もいるだろうが、今、私は入院中だ。右足の負傷部位を治すために入院しているというわけだ。

私が今いる病室は四人部屋で、それ自体は自分が希望したので何も問題はない。同室の患者たちと話すわけでもない。

私の現状は何とも説明しにくい。右足を負傷している、というのは変わらず、一時は手術すら必要ではないか、とさえ言われたが、それは回避されている。

足の傷そのものは良い傾向にある、と主治医の先生は仰るのだが、自分にその実感が薄いので、頼りなげに「はあ、そうですか」と返事せざるを得ない。

何しろ傷が時折ジンジン痛む。この痛みをどのように説明すべきか、悩ましい。
とりあえず夜間は毎度、日中は時々、痛み止めの薬をもらって飲んでいるのだが、対症療法なので根本的な解決に至っていない。

正直、長期戦になりそうなことは、通院の頃の主治医の先生から言われていたけど、こう見通しが立たないと、焦りも感じる。

私はいつ、退院できるのか?
そもそも、この傷は本当に治るのか?
本当は退院できないんじゃないか?

こんなはずではなかったのに、という焦燥感みたいなものを最近感じつつある。良くない傾向だと思う。
故に何とかしてポジティブにならんと努めているけれども、なかなかうまくいかない。

出口の見えない長大トンネルに入ってしまった気がしている。

COVID-19による制限が今も続いているとは言え、日常がこんなに恋しく思うとは。
今の状況は、精神的にキツい。日常もどちらかと言えば独りでいる時間が長い方だが、入院の環境は違う。

これまで、今の病院にたくさん入院してきた。

最初の脳梗塞
睡眠時無呼吸症候群の検査
白内障の手術
二度目の脳梗塞
家の階段で転んで肋骨を折った軽い怪我
憩室出血初回
憩室出血二回目


そして、今回だ。これらのうち、脳梗塞以外は短期の入院で、退院の目処も早くついたけれども、今回は久しぶりの長期戦になるようだ。
それだけに、目鼻がつかないのは大変にしんどく思ってしまう。
先生は私の傷を逐一見て治療方針を決めてくださっているので、その点には何も不満はないが、やはり先の見通しはうっすらとでもつかみたい、とは思う。

それがつかめるのはいつだろうか?私は毎日不安を感じながら、今日も狭い病室のスペースで生きている。

基本的に他人様にどうこう、と偉そうに提示するような文章ではなく、「こいつ、馬鹿でぇ」と軽くお読みいただけるような文章を書き発表することを目指しております。それでもよろしければお願い致します。