見出し画像

水道管の電磁弁を制御する自動潅水機(制御盤)の作り方

目的

 水やりは、市販の自動潅水機(↓の画像)と潅水パーツを使うのが一般的です。
 ですが、果樹園など広い面積を水やりする場合は何箇所も分岐させるため、水量が多く水圧が高い必要があります。
 そのため家庭用の潅水機では水漏れが起きたり、複数箇所を時間別に潅水するなどが困難です。

なので、水圧が高くても水漏れしない水道管に『電磁弁(通電することで開閉する弁)』を取り付けて水やりを自動化させます。

電磁弁に水道管パーツを仮付けした状態

この方法であれば、分岐させて複数箇所を一気に潅水したり、電磁弁を塩ビ管ごとに取り付ければ、時間別に潅水も可能です。

電磁弁を水道管に取り付けるのは簡単なのですが、この電磁弁を操作する『タイマー(自動潅水機)』は業者さんに作ってもらうか、自分で組み立てるしかありません。

今回はその『タイマー(自動潅水機)』の『組み立て方(配線方法)』を解説します。

完成品の動画

 完成後に作動させた様子を撮影しました。完成品はオンディレイタイマーを3つと、ACアダプターを3つ設置しています。
 これは指定した潅水時刻(タイムスイッチ①がOn)になると、

1:オンディレイタイマー(②-1)が起動→リレー(②-2)のスイッチがOn→ACアダプター(②-3)に繋がる電磁弁が開いて10分間潅水を開始→終了

2:オンディレイタイマー(③-1)が起動→リレー(③-2)のスイッチがOn→ACアダプター(③-3)に繋がる電磁弁が開いて10分間潅水を開始→終了

3:オンディレイタイマー(④-1)が起動→リレー(④-2)のスイッチがOn→ACアダプター(④-3)に繋がる電磁弁が開いて10分間潅水を開始→終了

という設計にしてあります。
 3箇所を一気に潅水をするとなると、水圧と水量が足りなくなるので、1つ目の潅水が終えたら2つ目、その次に3つ目の潅水が始まるように設計しました。

環境

  • 電源 AC100V(一般的な電圧、家庭用コンセントなど)
    ※消費電力が少ないのでポータブルバッテリー(出力AC100V)でも使用可能なので、ソーラーパネルと防水ケースを組み合わせれば、どこにでも設置が可能。

  • 水源 井戸水や上水道(水がすでに引いてあり、水道管を自分で分岐できるのが前提)
    ※配線を一部改良すれば水を溜めたタンクからポンプでくみ上げも可能。この記事には記載しません。

  • 水圧 0.6MPaまで(これより水圧が高い場合は減圧弁を使う)

参考書

使った部品

電磁弁

ケース

部品

配線

ソケット&端子台

コンセント&電源タップ

端子類

ネジ類

使った工具

ここから先は

4,296字 / 31画像

¥ 3,000

期間限定 PayPay支払いすると抽選でお得に!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?