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妊活に温活は本当に必要?

「妊活を考えたらまずは温活」と言わんばかりに、妊活系の雑誌やSNS等では温活情報が溢れかえっています。ただこの温活も定義は様々。ちょっとした寒さや冷え対策から、何十万とかかるものまで、様々な情報が出てきます。しかしその温活、本当に必要なのでしょうか?


子宮は簡単に冷えることはない

妊娠を考えたら、なぜ温活を始めるのでしょうか?
子宮や卵巣が冷えるから?

そもそも子宮などの内臓はそう簡単には冷えることはありません。深部体温はホメオスタシスによって常に一定の体温に保たれているのです。そもそも深部体温が下がり始めたら、私達は生命を維持することすら難しくなります。

それに子宮の冷えが本当に問題になるのであれば、他の臓器はどうなのでしょうか?他の臓器も同じように冷え、なんらかの不調が起こるはずです。

確かに冷たいものを食べ過ぎてお腹の調子が悪くなるという経験をした人もいるでしょう。しかしこれらは一時的なものであり、長期間影響が出るものではありません(下痢が長期間続く場合は他の原因の可能性もあるので、早めに病院を受診しましょう)

なのに、なぜか子宮だけは冷えのダメージを長期的に受けるように言われ、冷え対策やらよもぎ蒸しやら冷やさない食生活などを当たり前のように勧められます。

また妊活中に冷たいもの(アイスや氷入りのドリンク等)を口にすることさえも否定的な意見を多く見かけますが、食べ過ぎなければ気にする必要はありません。


冷えと妊娠の関係はわかっていない

冷えていると、ホルモンの分泌が悪くなる、卵子の質がさがる、子宮内膜が育たない、子宮内膜症になる、子宮筋腫や月経不順の原因になる・・・・調べれば、調べるほど様々な説があがってきます。

しかしどれも根拠はありません。

どちらかというとネット上には温活に肯定的な意見が多く、否定的な意見はあまり見かけません。そのため、とりあえず妊活するなら温活を始めた方がいいよね、冷え対策はしたほうがいいよねとなる人が多いのも頷けます。

しかし、実際のところ冷えと妊娠の関係を証明する根拠となるものは何もないのが現状です。それどこから、妊活中にお腹を暖めすぎるとあまりよくないとすら海外の報告では言われています。

また人によっては身体を温めすぎることで気分が悪くなる人もいます。効果がわかっていないばかりか、マイナス面も示唆されている温活。あくまでもほどほどにしておくのがベストなようです。


義務になっているならやる必要はない

温活と一言でいっても内容は様々です。
冷房対策での羽織ものや腹巻などから、生野菜や冷たい飲み物は一切取らない人や、よもぎ蒸しなど温活関連のエステに通う人まで、内容は多種多様です。

冷房での冷えが辛いと感じるのであれば、腹巻をしたり、少し厚めのレッグウォーマーをしたりひざ掛けをしたりするのはありでしょう。冷たい食べ物より、温かい食べ物のほうが好きというのであれば、温かい食べ物を選べばOK。

ただ妊活のために暑いのに我慢してひざ掛けをしたり、靴下を重ね履きしたり、腹巻をしたりしているのであればすぐにやめましょう。設定温度が高ければエアコンの効いている室内でも、熱中症になることもあります。

また、本当は冷たいものを食べたいのにもかかわらず、我慢して温かいものばかり選んでいるのであれば、たまには冷たいものを食べてもOK。アイスクリームだって、冷たいドリンクだって我慢する必要はありません。

温活が義務になっているのであれば無理して頑張る必要はありません。自分の体感にあわせて選べばOKなのですから。

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