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【シーズン4-12:エグゼクティブの成功マインドを磨くCEOコーチング】「社会」とうまくつきあう③~文化の違いはチャンス

(1)「コンフォートゾーン」と「文化」の共通点

こんにちは。
エグゼクティブ専門コーチの久野和禎です。
 
シーズン4では「つきあい上手になる考え方」について解説してきましたが、最後のテーマは「文化」です。
 
まずは、「文化」と「多様性」の関係性について考えていきましょう。
「多様性」という言葉にはいろいろな意味合いが押し込まれているため、理解するのは意外と簡単ではありません。
日本は均質的な社会でもあるので、多様性という側面をより強調してしまったり、苦手意識をもっているようにも思うのですが、もともと世の中は「多様」です。
ですので、あえて多様性を強調するまでもなく、本来は世の中は多様なのだと意識すると、少し気が楽になります。
 
さて、「文化」を「積み重ね」として捉えてみると、日本国内、あるいはどこか別の国で積み重なってきた文化もあれば、組織やグループの中で積み重なってきた文化、家族のような小さな共同体で積み重なってきた文化もあります。
「文化」の捉え方にも幅があるわけです。 

そうやって考えると、この連載で何度もお話ししている「コンフォートゾーン」との共通点が見えてきます。具体的にいえば、「自分にとっての当たり前」とか「慣れ親しんだ空間や情報」もまた「文化」といえるのではないでしょうか。
 
個人の「積み重ね」を「私の文化」とはあまり言わないかもしれませんが、自分と相手との違いを「文化が違うから」「言葉が違うから」と捉えるだけでなく、もう少し抽象度、視点を上げて、「コンフォートゾーンが違うから」と捉えることは可能です。
 

(2)自分と相手は違うことを知る

 
一方で、日本語、スペイン語、中国語等々、話している言語は違うけれど、心では通じ合えるみたないことが生じることもあります。
通じ合えているということは、文化は同じとも考えられるわけで、何が一緒で何が違うのか、よくよく考える必要があります。
 
また、北海道、東北、関東、中部、近畿、中国・四国、九州……日本国内でも文化の違いはありますが、時にはわかり合えないものの、わかる範囲の中ではうまくつきあえるものです。
それでも、海を隔てた隣国、あるいは東南アジア、アメリカやオーストラリアと範囲を広げていくと、人類共通の要素がある一方、「共有していないもの」も増えていきます。
 
ここまでの話をまとめると、「文化」を理解する最初の一歩としては、狭いところに閉じこもるのではなく、視野を広げることが有効だといえそうです。
そして、国という枠組みでなくても、世代でも、男女でも、「自分と相手はお互いに違う」ことを知れば知るほど、スムーズにつきあえるようになります。
 
私は年に何回か海外に行く生活に慣れているのもあって、意図的に、ストレスがかかりすぎない範囲で、いろいろな国に出かけて自分と違うものと触れるようにしています。
つまり短い滞在の中でも、工夫して一か所でも多く立ち寄り、様々なコンフォートゾーンを体験するのです。

ただ、これも無理をする必要はなくて、海外に行くのにストレスを感じる方は、外国人と触れ合わなければいけないとか、英語を習得しなければいけないとか、そういうように考えないといけないということはありません。
違ったアプローチで、自分とは異質なものと触れ合っていけばいいと思います。
そのようなチャンスはいくらでも作れるはずです。

(3)チャンスは内側にはない


また、 「多様性」という言葉に振り回されて、「have to」すなわち「多様でなければいけない」「他の人を理解しなければいけない」と思い込む必要はありません。
 
ただ、違いに対して「おもしろい」と思ったり、「そうなんだ」と思うと、受け入れやすくなります。
そのことはぜひ知っていただきたいです。
自分とは違うな、というの「おもしろい」と感じてみたいのです。

このあたりを理解した上で、恐怖や不安を感じすぎない範囲で少しずつ外に出ていってみるのはおすすめです。
 
なぜなら、チャンスは「いまのコンフォートゾーン」である慣れ親しんだ文化の中にはないからです。
異質のものと触れ合うことでひらめくように、チャンスは外の世界からやってくるものであり、外に出ていって、つかむものなのです。
 
文化とのつきあい方がわかってくると、喜び、成長、成功、幸せにつながっていきます。
その入り口は、まずは違いを「知ること」で、「理解すること」ではありません。
理解するのは簡単ではないからです。男女でも世代間でも国同士でも国内の差でもなんでも、「あっ、違うんだ」と思って、それをすっと受け入れて、「これはチャンスだ。このチャンスを活かそう」というマインドセットをもつことからはじめてみてください。
理解するのはその後で、十分です。
まずは「違いを知る」ので良いと思います。

 
今シーズンも最後までお読みいただきありがとうございます。
またお会いできるのを楽しみにしています。
 

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