正しく見る事の難しさ
今日の利用者との会話から。
この方はお寺の元住職でとても博識。仏教だけでなくあらゆる分野の事に詳しく、この前はシュメール文明とインドの神々という中々聞くことのできない会話をする事ができました笑
その方と今日話ししていたのは人の認識について。
価値観や自分のエゴに執着せずに、ありのままの世界を見る事ができるか。
仏教の考えで悟りを開くために必要な八正道という概念。
その中でも1番初めに来るのが、物事を正しく見るという正見という概念。
それほど「正しく見る」という事は大事だけど難しい事なんだと。
元住職の方はインドの昔話を教えてくれた。
昔動物の国に、ひどく心配症なウサギがいました。
そのウサギは空を見てはこの空が割れてしまうのではないかと、起きてもいない事に日々恐怖してビクビクしながら暮らしていました。
ある日ウサギがヤシの木の下で寝ていると大きなヤシの実が自分のすぐ隣に、ドシン!と落ちてきました。
その衝撃で起きたウサギは、とうとう自分が恐れていた世界の終わりが来たと思い大パニックに。
そのウサギのパニックはほかの動物にも伝わり、とうとう国中が大パニックに陥ってしまいました、というお話。
実際はヤシの実が落ちてきただけなのに、ウサギはそのヤシの実を見ずに自分の世界観で解釈してしまい、そのパニックに当てられた人々も、実際に世界が崩壊しているところを見た訳ではなかった。
自分のエゴや固定概念、そして恐怖という感情は実際に起こっている事を見えなくしてしまうというお話。
自分が「正しく」見れていると思っているのは錯覚だという事を、まずは知る事からしてみましょう。
八正道でわかりやすかった本。
オススメです。
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