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写真の価値を分かってもらうため私は写真教室をやる

おはようございます、フリーランスフォトグラファーのまちゃるです。
2021年も終わろうとしていますが、みなさんいかがお過ごしでしょうか?

今年1年を振り返ると昨年からの新型コロナウイルスの影響で、仕事の上でも試行錯誤の1年でした。
仕事の主軸となっていた大都市圏からの企業案件は予想通り減ったため、地元の案件や個人の方向けのサービスの拡大、写真教室のオンライン化など新たな試みも始めてみました。

中でも写真教室については対面方式や大人数向けのセミナーが難しい状況が続き、苦労した1年でしたがオンラインも含めて新たな可能性が広がった年だった気がします。

プロカメラマンの中でも写真教室を開催している方はごく一部になると思いますが、今日はそんな私が写真教室を続けている思いと「写真と言う文化を盛り上げていく」ことについてお話させていただきます。


なぜ私が写真教室をやるのか

まず最初に私がなぜ写真教室をやっているのかについて簡単にご紹介します。

①収入を得るため

まずは当然ですが、写真教室を通じて収入を得るためです。カメラマンとしての撮影仕事はどうしても季節による依頼数の変動があるため、ベースとなる一定の収入が必要という面で写真教室を1つの方法としています。

また、写真教室の参加者から新たなつながりを増やしてそこから新たな案件につなげたいという狙いもあります。
(実際に参加者の中から企業・個人案件問わずお付き合いをさせていただいている方も多くいます。)

②自身のカメラスキル向上のため

次に自身のカメラスキルを写真教室を通じて向上させていくためです。
教室を開催するためには当然多くの事前勉強や最新の動向の調査が必要なため、必然と学ぶ機会が多くなります。

また人に教えることで自分の理解が深まることは以前からよく言われています。参加者の方からも基礎から応用まで各種の質問が出されるため、それにお答えすることで基本の知識からかなり複雑な技術まで、自分の中で再確認しながら学びなおすという経験ができます。

③プロとしてのスキルを多くの人に共有し、写真の価値を理解していただく

最後に今回のテーマにもなり、一番重要視しているのが「写真教室を通じて写真の価値をより多くの人に知っていただく」ことです。

数々の撮影の中で培ってきたカメラを扱う技術、写真に対する考え方をより多くの方に共有し、参加者の方のスキル向上はもちろん写真愛好家全体のレベルアップに少しでもお役に立てればと思っています。

また詳細は後ほど書きますが、社会の中における写真への理解が深まり、写真の価値がより認められるほどプロカメラマンへの需要が生まれ、活躍の場が多くなると思い、そういったことも目標に写真教室を企画しています。


日本における写真の価値・理解はまだまだ低い

前項の「写真の価値を高めたい」という点に関して言えば、日本における写真の価値や写真への理解はおそらく外国に比べて低いのではないかと思っています。
(欧米の市場規模や芸術分野への教育環境を見ると)

「写真への理解が低い」と書くと少し語弊があるかもしれませんが、日本はカメラ機材の普及やインターネットを通じた写真技術の共有など環境面では世界でも有数だと思います。
その一方で、写真に関する権利や法規制、撮影に関するマナーや倫理への理解はまだまだ発展途上ですし、写真作品の芸術的価値がまた十分に認められているとは言えません。

多くの人がカメラやカメラ付きスマートフォンを手にし、「誰でも一定のクオリティの写真が撮れる」一方で、プロカメラマンの必要性や技術力が一般の方に理解されているとは言えない状況です。

こういった状況をどう変えていくかと言えば、やはりその第一義的責任は写真に仕事として関わるプロカメラマンなどにあると私は思っています。
プロカメラマンが積極的に写真技術に関する情報発信、写真の価値とは何かを社会に問いかけ、自分たちの存在意義を訴えていくことが大切ではないでしょうか。


写真文化が長く続くように盛り上げていくこと

私が独立してフォトグラファー&写真講師になってから6年目に入っています。少し落ち着いてきた今だから言えることですが、写真教室を始めたばかりの頃は否定的な意見を言われることも時々ありました。

「写真を撮れる人を増やしたらプロカメラマンへの依頼が来なくなる」という意見が多かったように思います。

実際は最初の項でも書いたように、教室を通じて写真への理解を深め、プロカメラマンの写真の価値を感じていただいた参加者の方から依頼があるなどの成果に繋がっています。
(余談ですが、否定的意見を仰っていたカメラマンさんにも教室参加者の方からの依頼を繋いだこともあります)

上記の経験は短期的な成果ですが、最近では初期の教室参加者の方が写真クラブを作られたり、講師側に回ったりという広がりも出てきているとお聞きしました。少しでもそうやって写真の輪が広がり、写真文化が盛り上がっていけばと期待しています。



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