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挑戦~常識のブレーキをはずせ 藤井聡太、山中伸弥

みなさん、お疲れ様です。

本日は、単行本のご紹介。2人の天才!?の対談をまとめたものですが、面白かったですね。

全く畑違いな2人で、年齢も40歳近く離れていますが、小気味の良い掛け合いが素晴らしいです。

2人の意見が共通し、多く語られているのがAIの活用の話でした。

将棋の世界でも、AIでの研究や新たな戦法の評価が活発になっていますし、科学、医療の世界でもビッグデータの活用等でAIは欠かせない存在になっています。

このAIとの共存していく点では、両者の意見は一致してます。

今できるベストを尽くす

藤井聡太さんの快進撃は多くのメディアで目にするところですが、コロナ禍において将棋界でも対局が出来ない時期があり、そこで何をするのか?

藤井さんは、その期間に自分の将棋を見つめ直したとの事です。

将棋ソフトの検討や対戦はもちろん、空いてる時間に研究に費やしたと。

一方の山中さんは、活動が停止する中や出勤が少なくなる中で、オンライン会議や在宅を活用した。

実験はラボにて行う必要がありますが、働いている人の密度を半分にしても、8割程度の研究が出来ると想定した様です。

まさに効率化ですが、その時間をデータの整理など在宅で行ったとの事。

村上春樹氏は「雨に文句を言っても仕方ない。」と言った。コロナウイルスは消えない。だからこそ今できるベストを尽くすのだと、、、

柔軟性の問題~日本人は柔軟性が足りない。

欧米の研究者には感染症やワクチンの研究者は少なかったが、自身の研究をコロナ対策に生かせないか?一斉に動いたことで、ワクチン開発に圧倒的な差ができた。

日本の縦割りの構造は、平時には有効かもしれないが、非常時は弊害であると何とも頭が痛い課題ですね。

限界を決めず、可能性を広げる

将棋と研究の違いは、前者は直感力であり、後者は経験値が勝負を左右する。そしてプラスαの要素の必要。

山中さんのiPS細胞が生まれるきっかけは、植物の研究者との交流とも言われている。とても難しいことをやっていると考えていたが、「植物は体全部が万能細胞だ」と言われて驚いた。

植物は挿し木で増える。ソメイヨシノは全てクローンだと言われるほどだ。

それを聞いて「植物がそうなら、動物でも出来るのでは!?」と、自分でかけていたブレーキを外したようです。

違う分野の人とのコミュニケーションにて、自分の限界を決めずに、異分野の知と触れることでマインドが変わり、新たな発想やアイデアが生まれる!?

AIが常識を変える

藤井さんは、どうやれば強くなれるか分からず閉塞感を覚え、勝てなかったことがきっかけになった。

AIにて自身の弱点や課題が見つかり、実力が伸びたという。

AIによって将棋界も影響を受けて戦法が変わったようです。

既にAIが名人を負かす段階にあり、人間対AIではなく、AIを活用して人がどう強くなるかの時代の様です。

ファンもAIによって対局が分かり易くなり、より楽しめる様になった。人とAIは共存していく形になるだろうと。


一方の研究においては、mRNAワクチンの開発にはiPS細胞が関わっている。mRNA技術の活用にて、iPS細胞は樹立したが、その後の研究では失敗の連続。最後の一手がワクチン開発であったと。

もしAIに判断を任せれば、かなり早い段階でmRNAの研究は消えていたかもしれない。研究者の信念や心意気がワクチン開発に繋がった。

ここが上手く、共存しているところであり、ビッグデータの処理にはAIであり、研究の方向性やクエスチョンなどは人が決定を下す。

最後に、、、

山中さんのラボには、「人間万事塞翁が馬」の掛け軸がある。人生何が起こるかわからない、何が良くて何が悪いかわからない。「今できることは今やる」という。

また、藤井さんが大切にしている言葉、「無極」。果てや頂点がないという意味で、どこまでも成長できて、自分で限界を決めないという思いらしい。

両社に通じる言葉だと感じました。

現在社会は、2年以上に及ぶコロナ禍で一層と閉塞感が強まってきていますが、お二人の生き方、考え方は自身にも大きな刺激となりました。





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