見出し画像

北海道でフィールドワークをやってみた。第2弾【上川町層雲峡】

前回の続きです。今回の取材地域は上川町層雲峡。上川町は北海道上川地方中部、上川郡に属する町。人口は3500人ほど。大雪山(北海道中央部に位置する火山群)のうちの一つ黒岳への登山口には、北海道有数の温泉街である層雲峡温泉がある。今回のフィールドワークはこの温泉街にあるゲストハウスに泊まり、層雲峡そのものをメインとして、研究した。

・交通アクセス
2019/06/23(日)札幌から上川町へ足を運んだ。まず札幌駅から高速バスで旭川(バス代は2000円ほど)まで。旭川駅からワンマン電車を利用して上川駅に到着。そこからバスで層雲峡へ。この日は㏠移動に費やし、ゲストハウス「層雲峡ホステル」に泊まった。

上川町地域おこし協力隊
ゲストハウスで偶然、地域おこし協力隊の方と会ったので、話を伺った。上川町では今年から地域おこし協力隊制度が取り入れられた。
「北海道上川町で新しい働き方を考える」がテーマのカミカワークプロジェクトは2018年度から始まった上川町町作りプロジェクトであり、カミカワークプロデューサーとは上川町に埋もれた可能性を掘り起こし、新たな働き方や可能性を想像する地域おこし協力隊のこと。「フードプロデューサー」「アウトドアプロデューサー」「ランプワークプロデューサー」「コミュニティプロデューサー」の4職種で上川町をプロデュースしながら起業や就業を目指す。土地の話や、仕事の話、お勧めの観光スポットまで教えてもらったので、次の日に行ってみた。話を聞いて一番よく分かったことは毎日仕事がとても楽しいということ。

次の日 2019/06/24(月)

層雲峡ビジターセンター
朝から層雲峡ビジターセンターへ向かった。層雲峡ビジターセンターでは、層雲峡の自然(森や川、動物)環境について勉強できた。
・動物
キタキツネ、ヒグマ、エゾモモンガ、エゾリス、エゾナキウサギ、エゾシカなど
・植物
希少な植物が多い。エゾツツジ、イワウメ、カラマツソウなど

博物館に近い雰囲気で、押すと動物の鳴き声が聞こえるスイッチがあったり、大雪山のジオラマがあったりと、たいへん興味深かった。特に原寸大サイズのヒグマの模型は一番迫力があった。2mを超えるヒグマが森のどこかに生きているという自然環境。恐いながらも、好奇心をくすぐられる。ヒグマのレクチャーの活動もあるとのこと。

画像3

              ※著者撮影

黒岳
大雪山系のうちの一つ、黒岳 標高1984m
まずは黒岳ロープウェイ乗り場である山麓駅から5合目の黒岳駅まで行く。そこからさらにリフトに乗って7合目まで移動。たくさんの木々と植物、花を見ることが出来た。

画像2

↑ロープウェイから大雪山を一望。大雪山は日本一早く紅葉が見れる場所であり、8月から山の頂上から麓の方へ、緑が赤く染まっていく。

流星の滝、銀河の滝
層雲峡温泉から歩いて40分ほどにあった流星の滝、銀河の滝を見に行った。日本の滝100選にも選らばれている二つの滝。切り立った迫力ある崖の間から滝が流れている。冬は滝の水が凍り、アウトドアとして、アイスクライミングをする人もいる。

画像3

↑写真は銀河の滝。すぐ隣に流星の滝がある。※著者撮影

層雲峡をあとにして、上川駅までもどり、上川役場へ訪問。そこで役場職員の方に聞いたお話をまとめました

大雪山国立公園
大雪山国立公園は北海道にある国立公園で、なんと日本一大きい国立公園だ。層雲峡はこの国立公園の中の一部。正直、この公園のスケールの大きさには驚かされた。さすが北海道である。

農業
小規模ながらも涼しい気候のおかげもあり、農業が栄えている。大根が有名であり、日本トップクラスの高品質、高値段である。町全体が、さらさらの火山灰地なので、大根がとても育ちやすい。もち米もとっても、おいしい。

ラーメン日本一の町
上川町がラーメン日本一の町と呼ばれているのは、町にはラーメン屋が多く、町おこしの一環として町が自称して定着したらしい。飲食店の後継者不足問題から、地域おこし協力隊のラーメン部門から、ラーメン店員として働いてくれる人材を募集している。

観光
層雲峡は観光地として十分栄えていると思っていた。しかし、町の人々はさらなる発展を目指している。いわば温泉に泊まって、景色や食事をたのしむというだけのワンパターンな状態に苦戦中の様。現在、通年型山岳リゾートタウン実現に向けて町はプロジェクトを進めている。

町のポテンシャル
層雲峡温泉年間観光客 200万人
国内外からひっきりなしに観光客が訪れる。㏠5500人
・待機児童数0人
・オリンピック選手輩出3人
・過去最低気温-31度 湿気を含まない空気に包まれている大雪山の冬は日本で最も綺麗な雪が降ると言われている。

外にはない上川の環境からか、町には個性的な人が多い。お世話になったゲストハウスのオーナーも公務員から一転、層雲峡にゲストハウスを作ったり、自然ガイドになったりと、挑戦から成功している。町全体がしっかり支援してくれるので、やりたいことが出来る、何かに挑戦することに打って付けの場所だ。
 挑戦者が多く集うのは、上川の美しい自然が人々を引き込むからだ。地域おこし協力隊の方も、「一度この場所を知ってしまえば、ここから出ていくことは出来ない」と仰っていた。かく言う僕も、この町に惚れた一人だ。













この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?