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実は日本のパーソナルカラー診断の場の光環境がかなり曖昧で心配な件

私が所属するカラーコンサルタントでは、企業団体様のカラーの問題解決やコンサルテーションだけでなく、個人様対象のカラーコンサル、具体的にはパーソナルカラー診断やメイクカラーアドバイス、トータルファッション提案まで広く柔軟に対応させていただいています。

ここ2年は連続して、関東/東京都内で「標準光パーソナルカラー診断会」と銘打って、計8日ほどカラー診断を行いました。

その理由は、パーソナルカラー診断を行う環境の光が、把握できないほどまちまちで問題となっているからです。当然環境や光もまちまちですから、カラー診断結果も場当たり的でまちまちです。

そもそも、色を判定したり測る作業の場は一律の決まりがあります。つまり、色が正確に見える環境であること、具体的には自然光がベストですが自然光はうつろうので、人工の一番太陽光に近似した最高クオリティの光源を対象の左右から約45度の角度で左右から照らし、それを正面から評価すると言うものです(簡単い言うと)。当然、評価する人は専門の訓練と知識がなければ役に立ちません、体調も整えていることが必須ですし、ワインのソムリエや香料のオルガニストが女性がほぼ存在しないのと同様に、バイオリズムの一定な男性がベストです。

そういう色彩業界、デザイン業界、ものつくり、アート、クラフト、プロダクト業界の常識を、実はパーソナルカラーの現場が多くで踏襲していないのは大きな問題です。

カラーコンサルタント/イルドクルールでは、この点に大いに疑問を持ち、他の色に関わる専門業界と同様に、色評価に値する、耐えうる、色評価用照明を10年以上導入し、全国のカラーリストに「標準光カラー診断」として提唱してきました。

そして、旧態依然大きく変わらない日本のパーソナルカラー診断の現場に、啓蒙の意味も込めて、またすでにカラー診断をお受けになって腑に落ちない方々のフォローも含めて、2年連続で東京都内で標準光カラー診断を実施したのです。

実はもう一つ、パーソナルカラー診断の現場的に心配なことがあります。それはLEDの台頭です。少し以前は廊下や通路くらいならLEDは活路があるかもしれない、程度の、下に見られていた光源が、政府主導の旗振りで白熱ランプや蛍光灯を追いやり、生活の真ん中に出張っているのです。

確かにLEDは省電力(意外と蛍光灯と大差ありません)、熱を持たない、紫外線を含まない、等のメリットはありますが、当然拙速な普及、デメリットもいっぱいです。

その致命的なデメリットは、色を正しく見せてくれないことです。またコストの関係で3色の原色となる赤、青、緑のダイオードを使わず、青色ダイオードだけで白を偽装してみせるLEDが主流です。事実3つの原色をバランスよくミックスして白に見せることは2019年現在をしてもかなり高度の技術とコストがかかり、汎用のエンドユーザーが使うLEDにしては絶望的とも言えます。

問題は、一部のカラーリストがそのクオリティ的に足りないLEDを、明るいから、コンパクトだから、とメーカーのアナウンスを鵜呑みにしてカラー診断の場で平気で使用していることです。

光のクオリティもさることながら、実はLEDは解決すべき大きな問題点があります。光の刺激が人の視覚に対して強すぎること、またその光自体の直進性です。

廉価な白色に見えるLEDがメインの光源が青色LEDであるならば、巷で忌み嫌われゴミのように言われているブルーライトの強力な光を、私たちはだましだまし、白色光として直視していると言う恐ろしい現実です。

このことが具体的に腑に落ちない方は、夜間に走る最近の車のヘッドライトがどうしてあのように眩しくなったのか御考えください。あれが、白色に見えるブルーライトの強力な塊の光なのです。現行の車検法も追いついていないので野放しの車のLEDですが、遅かれ早かれ人体、特に人の視覚への影響は出るでしょう。

そのような問題意識を持って、イルドクルールではあえてLED台頭の時代に、旧来の蛍光ランプではあれ、国内外最高品質の日本の色評価専用照明/Ra99/演色評価指数99の照明を使うパーソナルカラー診断を提唱しているのが現状です。

今では北海道から九州、海外では台湾、香港、インドネシアで導入が相次ぐイルドクルールの色が正しく見える標準光カラー診断専用セッティング/アシストライトは、決して販売目的ではなく、日本のパーソナルカラー診断のクオリティの底上げのために、完全受注制で提供しています。



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