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誰も声を上げないLED照明の本当と予測される弊害

私たちはカラーコンサルサルタントなので、色が正確に見える環境が必須。ところが、同じカラーを生業にしている方でも、この部分は結構スルーされるケースが多いのは逆に不思議で違和感を持ちます。

そんな中で、今は政府主導でLEDへの照明の切り替えが補助金てんこ盛りで日本中で。一般の室内照明はともかく、WEBデザインやグラフィックデザイン、プロダクトデザインなどなどクリエイティブに関わる方々にあっては各所で混乱も起きているようです。

カラーコンサルとは業種ではありますが、築地から豊洲に東京の市場が移転した時、真っ先に起きたトラブルは実はLED照明の色のトラブル。事実、私は改善策を豊洲のメイン管理オフイスに送りつけましたが全くの無反応。

それ時はどういったトラブルだったかといいますと、マグロの目利きたちの目が効かなくなったというオチ。つまり、既存の環境とLED環境では色再現が全くと言っていいほど異なったため、マグロの競りに立ち会う人たちや目利きたちが判断ができなくなって泣きが入ったという深刻な「事件」だったのです。

しかし、もっと高度の色を扱うグラフィックデザイン=印刷関係の知識団体JAGATが、なんと「色校正はLEDで大丈夫」と言い出した日には、本当に日本の印刷業界は大丈夫なの?と一抹の不安を覚えました。

実は、私たちが普通に思う以上に、汎用のLED照明は、正確に色を見せてくれません。それは、例えば、太陽光の分光分布のグラフと、LEDの分光分布のグラフをGoogle等で画像検索していただくと一目瞭然でしょう。いかにLEDが良くなったとはいえ、人類がDNAレベルで影響を受けてきた色の判断基準/太陽光には足元にも及ばないのです。それがもし、1個100万円の高精度をうたうものであっても大きくは期待できません。

当然色光ですから、色光の三原色を使ってLEDは白色を作っていると、私たちカラーコンサルタントもそう騙されてきました。例えば、2019年の現在走っている車のヘッドライトがそうでしょう。あの強烈な白色光、物理的に考えれば、色彩学的に考えれば、赤青緑の色光の三原色をバランスよく含んで照らしていると誰しも疑わないはずです。

実は、そこに大きな落とし穴があるようなのです。

ちょっと長くなりそうですの、毒編、いや続編は近日中に。


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