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どこにでもいるアラサー人事が漫画家を目指す事にした話

なんだこの無謀なタイトルは。私は今無謀なことに挑もうとしている。

せっかくなので記録をつけようと思ってnoteを使ってみる。(人事時代、noteは情報収集でかなりお世話になりました)

キャリア人生の話

「趣味は仕事にするもんじゃないな」という考えの元一般的な事務としてキャリアをスタート。

一社目は日々のお使い、事務所の掃除、来客対応、簡単な経理の入力作業、採用時の連絡、スケジュール管理、社用携帯の管理、HPの更新作業、要するに雑務全般をやりました。給料もかなり安かったのに土曜も出社。今思うと無理。

二社目は受ける時に採用担当募集だったので、「一社目でいろいろやるうち、採用に興味が出てきた」などともっともらしい事を言っていたら受かったのでそこから人事人生スタート。

時はソシャゲ戦国時代。ちょっと当たったソシャゲ会社で採用を担当した。

そこでグラフィッカーの責任者に「こいつは絵がわかる」と気付かれ、グラフィッカー選考を任される。色々な専門学校に出張して、未来の戦力を探す。これが一番楽しかった。いろんな絵が見れる。

今でも絵は下手なくせに妙に目が肥えてるのはこの経験が大きい気がする。

この会社が一番長く続いたが採用数も絞り始め、なんとなく飽きてやる気がなくなり転職。

その後はIT業界で転々と。

社畜人生定番の鬱発症

何社目かで労務担当を始め、経験ないのに突然150人程度の給与計算を丸投げされる。引継ぎ期間はたったの一か月。つまり一回ですべて覚える。

労務系の本を読みつつ入ったばかりの会社独自のルールと照らし合わせ、代々継ぎ足しのExcelのマクロと戦いながら給与計算を毎月期日までに終わらせていく。

もちろんミスが出る。突然知らん社内ルールの話をされる。

内心キレながらも謝っているうちにだんだん内心でも「自分が悪い」と思うようになり、泣きながら12時超えるまで残業して処理をするようになる。

よくある社畜の完成である。

徐々に様子がおかしくなり、奥様が鬱だという上司に勧められて受診、以下略。(ていうか鬱に理解があるならなる前になんとかしてくれよ上司)

鬱を隠しながら会社を転々

まあ人事だからね。正直、選考時点で「鬱で~す」なんて言ったら心象がよくないのは痛いほどわかっている。

なんやかんや言って同じ能力の人間が二人いて片方が鬱やってたら健康な方採用するんですよ。

加えて、after鬱は一社の在籍期間が短い。

履歴書に傷があるなあという認識。(これはあくまで私個人の私自身への認識である。転職が多くても立派な人はたくさんいます。)

後がないという強迫観念で変におどおどするようになり、一つ小さなミスをすると永遠に引きずりドツボにハマる状態に。最初は良くても何かやらかした時点でリカバリーができなくなり詰む。逃げるように退職。

最後の会社

時はコロナ禍2020年10月。

後に最後となる会社に入社。10人くらいのWebサービスの会社。

かなりレガシーなサービスを提供している会社である。ここの採用担当として入社したが、とにかく人が取れなかったし、私自身本気になれなかった。

それに加え社長がなんというか、ワンマン。

入社して一か月もすると、面談時はそれらしいこと言ってたけど本音は違うだろうなという事がわかってきた。他、明らかに特定個人に対して当たりが強かったりなど。

人事やっててこういう会社を見抜けないって終わってんな…

いや、面談時から嫌な予感はしていた。でも早く次の会社に行きたくて焦っていた。それが目を曇らせたんだと思う。

五か月目くらいから社長からの当たりが強い特定個人の下についていた私への当たりも強くなってくる。

不本意な詰められ方をされて言い返す、もっと詰められるの繰り返しで入社から半年後、2021年の4月28日。

今月いっぱいで辞めてもらう(もちろん有給なんて使わないよな?)、と。

…労務もやってる私にそれ言えるのすげえな?

と思ったもののもう何もかも嫌になっていた私はハイハイそうですかと自己都合退職とし、有給はなんとか使って退職となりました。

早く潰れちまえバーカ

人事辞めよう

2021年5月、半月の有給をもぎ取った私は転職活動をしながら「そもそも人事やりたいんだっけ?」と思うようになった。

別にやりたかったわけじゃねえわ。向いてる仕事ってなんだっけ。

向いてる仕事とは多分、

6割くらいの出力で褒められるクオリティが出せるか、

10割の出力をしても楽しいとかやりがいを感じられる仕事だ。

正社員にこだわって次が見つからない

私は得意な仕事があった。コールセンターである。

口から産まれてきたのでテンプレ通りにしゃべることは全く苦痛ではない。加えてオッチャンの怒鳴り声も電話なら華麗にスルーすることができる。

というわけでコルセンの正社員の仕事を探したがまあ落ちる落ちる。

それはそうだ。アラサーが転職を繰り返した後の突然の職種変更。私が人事だったら「なんで突然人事からCS志望なのかわからない」と普通に落とす。

仕方なくCSと並行して人事も応募していたが、コロナ禍の影響もあってかまったく見つからない。

さらには転職期間が半月もなく、すぐに臨時でのアルバイトを余儀なくされた。

ババアと言われ続けさすがに病む

豊島区で一人暮らしをするにはそれなりの金が要る。

突然収入源を断たれ、昼間は転職活動が必要な私は割のいいバイトとして人生初の夜の接客業をすることにした。

これが最悪の相性であった

そもそもコロナ禍で客が減ってるこの状態で未経験で客を捕まえることがめちゃくちゃ難しい。

その上笑顔が下手、オチのない話が下手、アラサーと地獄の三拍子が揃っていたため業務は困難を極めた。

もちろん話題が合って(経営の話を聞いたり、音楽の話だったり)、気に入ってくださるお客さんもおりました。シャンパン飲ませてくれた。(おいしかった)

でもそれ以上に毎日ババアババア言われてうまくもない酒飲んでコロナに怯えて朝方帰ってくる生活は半月という短期間でてきめんに鬱を悪化させた。

強制送還

仕事に出ている17時以降以外、ベッドから起き上がれなくなった。

当然その状態で転職活動ができるわけもなく、せっかく決まった面接をキャンセルするようになった。ツイ廃だったのにTwitterを開く気にもなれず、生存報告程度になった。

私にはライブや同人を通じてできた友人しかいないが、何人かは実家を知っている、何でも相談できる友人がいる。その友人からついに「実家に連絡しなさい」とレッドカードが出た。

私は「実家に頼ったら負け」という思考があったので鬱で通院中である事も失職した事も言わず、基本「なにもないよ」という姿勢を貫いていた。

が、ある日いつもの「ババアじゃん」の言葉に突然心が折れた。

2021年5月中旬、ついに実家に連絡をしてしまった。

なんでもいいからマンションを引き上げてすぐに帰ってくるように、との返事だった。

生活の心配がなくなって

私の実家は太くない。共働きだし、父は飲食店を営んでいるので今はヤバいはずだ。

とはいえ実家に帰ればひとまず衣食住の心配はない。

帰ってしばらくは食事以外はベッドから起きられない状態だったが、各種行政手続きをしながら、少しずつ動けるようになってきた。

すぐに正社員の仕事を探すのは止められ、ひとまずアルバイトをすることに。幸いすぐに見つかった。地元で唯一(と言っていいと思う)のコールセンターだ。

向いてる仕事ってめちゃくちゃ楽

得意分野でかつ重責がないアルバイト。気持ち的に物凄く楽に仕事ができている。びくびくする必要がないし、わからなかったら何度でも聞いていい。時間が来たらすぐに帰ってもいい。しかも週三日。なんだコレ舐めプか?

気持ちに余裕ができて、仕事に対して考え直すようになった。私が頑張れる事ってなんだっけ。

採用の仕事は、最初は良かった。いわゆる採用アシスタント。採用要綱をまとめて、応募者からの連絡を返して、作品を見て。少し頭を使いながらも、基本は単純作業。

年齢を重ねるにつれ、それ以上のことが要求されるようになり、私はそこで躓いた。

新しい採用戦略。他社との交流と情報交換。社内の人材の把握と管理。クライアントとの折衝。私には全部荷が重いものだったし、なんとなくやってるふりをしてしのぐことはできても、積極的にやろうと思えるものではなかった。

じゃあ何ならできるか。今やってるコールセンター。ただしこれも同じ事で、一番下っ端の電話を受けるだけの仕事が一番得意で、職位が上になっていくにつれて無理になっていく。頑張れない。

人生で一番頑張ってる事って漫画だな

同人関係の友達と話をしていて、たまに「いつ頃から描いてた?」なんて話題になる。私は小学校5年くらいからノートに漫画(ネーム)を描いては周りの友人に見せていた。同人誌即売会の初参加は中学1年で、当時の初心者の主流はラミカなどだったが、迷いなくいきなり漫画本を出した。

高校からはコスプレにハマり、大学時代はバンギャで頭を振ることに忙しかったため筆を置いていたが、社会人になって再度筆を執った。当然年齢のわりに絵が下手で死にたくなった。でも、描き続けた。

描き続けるうち、画業で生計を立てる友達も複数できた。最初は、自分にはできない事だと決めつけて見ているだけだったが、自分が「仕事」とした事を辞めて、一旦立ち止まってみると、あれ?と思った。

就職したとき「趣味は仕事にしない」と当然のように決めていた。「なぜなら趣味は仕事にするべきではないからだ」。今思うと理由になってない。

私が今まで一番頑張れた事って、原稿(漫画)なのでは?

もしかして、それでご飯が食べられるのならその方がいいのでは?

気付いてからは早かった。夜間専門学校に入る計画を立てた。自己流だった漫画の技術を一から見直すためだ。ただ、アラサーで会社員をやめて今更永遠の夢追い人になるつもりはない。痛すぎる。

二年以内に画業で新卒時代の収入が得られるようにする。

できなければ会社員に戻る。両親にはそう伝えたものの、二年もキャリアに穴が開いた履歴書でマトモな収入の会社勤めに戻れる気がしない。(両親はずっと自営業で、こういった事情には疎いのだ)

あっはっは。背水の陣。

最後に

本気を見せるために本名よりも呼ばれているPNで洗いざらいnoteを書く事にしました。私もわからないがやるしかねえ。アラサーの二年って短いよ。

二年後、本当にご飯を食べられているか是非見届けてくれよな!このnoteは活動報告として更新していく予定なので、応援してくれると嬉しいです。

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