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大学の講義をやってみて

この秋から某大学でC言語の講義をすることになった話は、

C言語教室 最終回 お付き合いありがとうございました

でチラッと書いたのですが、早いもので後期の講義も折り返し地点を過ぎました。

いわゆる先生をやるなんて、どうすれば良いのだろうとは思いました。幸いにして親族やお知り合い、友人にも大学教授はたくさんいた、もしくは、いるので、まあだいたいは何をヤればいいのかはわかっているつもりですし、大学時代に一度は、その道に進むことを考えたことはあったので、やはりその時が来たのだなとも思ったのは確かです。

とはいえ、さすがに最初の授業は緊張しました。大学院時代に計算機実習というFORTRANを教える授業のTAをやったことはあるので、C言語であってもイメージは変わりません。ただ時代を考えるといずれもちょっとレトロな言語を教えているなとは思っていますが。

教える内容は、以前の担当教授から資料を頂いていますし、既にシラバスにおおよそのことは決められているので、それに沿って進めていけば良いわけです。TAの時は計算機室という部屋で端末に向かってやっていたわけですが、今は普通の教室で各自のPCで実習できるのですから、時代は進んだものです。一番変わったのは自分の年齢で、TAの時には兄弟のような年代の学部生を相手にしていたのですが、今度は自分の子供達の年頃の学生さんたちに教えるわけです。

情報系の学部ではあるのですが1年生ということで、プログラミング経験の無い学生さんたちばかりで、本当に基礎の基礎からやらなければならないことになりました。「君たちより若いコは学校の授業でプログラミングをやるようになったので、心して勉強しないと時代に取り残されるよ」と、ちょっとだけ手綱を締めて授業を始めました。

今の大学はオンライン対応の取り組みも手伝って、リアルな講義であっても、資料の配布、出席管理、レポート管理などがシステムで行えるようになっていて、すべてデジタルで済むのが実に助かります。成績までテンプレートが用意されています。先生初心者には実にやさしい仕組みです。

授業では毎週頑張って作っているパワポの資料を自分のPCから教室に設置されている大きなディスプレイへミラーしてススメます。同じものは配布してあります。いわゆる板書は殆どしませんし、書かれたものをひたすらノートに写すなんていうこと、もうやらなくて大丈夫です。これがキライなことだったので、ちょっとだけ満足です。

プログラミング経験が無いと言っても、パソコンの操作には長けていて、決まった内容を打ち込んだり、出来上がったファイルをブラウザでアップロードしたりは誰でも出来ています。ただ本当にできる子であれば、資料に書かれているコードをコピペして素知らぬ顔も出来るはずなのですが、そこは真面目に打ち込んでいるようです。

まあ、手で打ち込めば当然typoも出るわけで、謎の英語のエラーメッセージが表示されて、思うようにならないことになるのですが、最近のgccは丁寧なメッセージになったようなと思うのは年寄だけです。そこは「エラーをたくさん出した人ほど上達する」と言って頑張ってもらっているのですが、なかなか想定外の誤りを入れてくれるので、こちらも本当に勉強になります。本当の意味での言語の理解はまだまだですが、プログラミングに必要な概念であったり、他の言語であっても共通するような間違いやすいポイントだけは理解してもらいたいと、あれこれ説明をしています。

シラバスを見ると後半はどんどん駆け足になるので、どこまで理解してもらえるかは少し心配ですが、頑張って追いつこうとしている学生も多いので、わかってもらえるようにいろいろな挑戦もしてみようと考えているところです。

いやいや人に教えるという経験ほど、知識を得るものは無いものだと再確認。

ヘッダ画像は、noteの新機能であるAdobe Expressで作成しました。えーと著作権は誰にあるんだ?

#C言語教室 #教える #大学非常勤講師 #プログラミング教室

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