見出し画像

結論から話せてますか?

 皆さんこんにちは。長野県の回復期病院で理学療法士をしている竹中かずしです。
 今回から数回に渡って回復期で3年目になる私が学んだ対人関係や考え方のコツをまとめていこうと思います。



よく結論から話せと言われるが、出来てますか?


 結論から話しなさい。これは、様々なところで耳にしたことがあるのではないでしょうか。しかし、職場で実際に結論から話せている人はかなり少ない印象です。

 

 例えば、こんな会話していませんか?


A:この人の大きな問題点はなんですか?

B:この人は〜という経緯がありまして、徐々に回復してきて、前は病棟内を歩行器で歩いていたんですけど、今は杖になってます。でも、今はまだふらつくので最近はバランス練習の課題をしていることが多いです。


 この会話どう思いますか?
 私が考える問題点は以下の2つです。

①今までの経過から話しており、結論から述べていない。
②質問に対して答えていない。

問題点を一つずつ見ていきましょう。



結論から述べないと相手のメンタルモデルを壊す


 一つ目は、結論から述べていないことです。これは、皆さんもわかりますよね。

 BさんはAさんの質問に対して、経過から話し始めています。そのため、聞いているAさんからすると、いつ結論が来るのかと思いながら聞くことになるので、その他の情報が入ってきにくくなります。


 その他の情報が入ってきにくくなるのは、人は話を聞くときはメンタルモデルを作って話を聞くからです。

 メンタルモデルとは、相手は次に何の話題について話すであろうという心持ちのことです。つまり、人はある程度相手が話す内容を予測して聞いているのです。

 予測をして聞くことで、情報を素早く処理出来ますし、話は理解しやすくなります。


 しかし、今回の場合はAさんは「この人の問題点を話すであろう」というメンタルモデルを作っているのに、Bさんは経過から話しているため、話が聞きにくくなっているのです。




質問に対して返答しているか


 2つ目の問題点は、質問に対して答えていないということです。
 先ほどの会話をもう一度見て見ましょう。


A:この人の大きな問題点はなんですか?

B:この人は〜という経緯がありまして、徐々に回復してきて、前は病棟内を歩行器で歩いていたんですけど、今は杖になってます。でも、今はまだふらつくので最近はバランス練習の課題をしていることが多いです。


 Aさんは、「問題点は何か?」と聞いているのに対して、Bさんは最終的に「バランス課題をしている」と答えています。

 これは、明らかに会話が成り立っていません。


「好きな食べ物何?」と聞かれて
「最近は動物園に行くのが好きかな」と答えているようなものです。笑



 自分はそんなことしないよ。と思っている方もいると思います。しかし、これは現場で結構見かけるんですよね。

 特に質問に対して長々と話していると起こりやすいです。長く話していると、相手の質問を忘れてしまって、結局質問に対して答えていないことがあります。



では、このような問題に対してどう対処したら良いのでしょうか?




質問に対する結論をシンプルに答える

 相手の質問に対して、シンプルに結論を答える事が結局大事です。

なぜかというと、
①相手の欲しい情報が伝えられる
②必要であれば追加で質問して補ってくれる

という2つの理由があるからです。

これが出来ると単純に無駄な会話が減るので、時間が節約出来ます。


先ほどの会話で答えるならこんな感じです。

A:この人の大きな問題点はなんですか?

B:バランス能力がまだ低いため、転倒リスクが残存している事です。

 このように質問に対して答えていること、そして、結論から伝えることが良いと思います。


 また、結論から伝えると、相手は欲しい情報が足りなければ、追加で質問してくれます。

 例えば、今回の場合は追加で以下のような質問が起こると想定されます。
「バランス能力が低下している原因は何?」
「転倒リスクを減らすために今は何をしてるの?」

このような質問に対して、再度返答していけば良いのです。


ぜひ、皆さんも
・質問に対して答えているか
・シンプルに結論を答えているか

の2つを意識してみてください。

 余計な会話は減り、必要な情報が伝わることで仕事の効率は断然上がると思います。




 ここまで読んでくださり、ありがとうございました。少しでも皆さんの仕事や生活に役に立てば幸いです。

フォローやコメントもしていただけると更新する励みになります。

ではまた!



#竹中かずし #学んだことシリーズ #日記 #理学療法士

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?