目減りする年金 物価と賃金の上昇率推移
・前回、年金額の改定が、まずは物価上昇率と賃金上昇率の比較により
ベースが決まり、そこにマクロ経済スライドの調整が加わる旨を説明し、
年金額水準の切り下げ状況を年度ごとにまとめました。
該当記事→ https://note.com/kazusana/n/n6b3302e6f0ba
・今回は、このうち物価上昇率と賃金上昇率がどう推移してきたかまと
めてみました。
(消費者)物価上昇率と(名目手取り)賃金上昇率の推移
・・・年金額改定に適用される指標(賃金上昇率は3年間平均をベースに算定)
・90年代半ば迄は多少の時間的差はあれ、大まかには両方が影響し合いなが
ら上昇し、かつ物価上昇率に比し賃金上昇率が高めに推移してきた。
・2001年(平成13年)以降は殆ど物価上昇率>賃金上昇率の状況
→この結果、賃金上昇率により年金が決まれば物価上昇に比し低くな
り、年金は目減りとなる
・そもそも、賃金上昇率が低い(物価上昇率>賃金上昇率)のは、なぜか?
・しかしながら財政検証では
賃金上昇率=物価上昇率+1.0%程度(0.4〜1.6%)で想定している。
上記推移から見ても、なぜ???
この辺りを次回以降のどこかで解説してみたいと思っています。
このコロナ禍で景気の回復はまだ見通せず生活者にとって厳しい状況が懸念されます。実態をよく把握し、国民生活に有効な政策の実行を願いたいものです。
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