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冬桜〜冬の桜は慎ましやかに

師走となって空気が凛として透き通る朝、山に行く予定が布団の森で遭難していました(寝坊とも言う)。
十二月最初の土曜日。起きたらすでに太陽が上り6時半過ぎ。山は諦めて西に向かってサイクリング。
最初は身体を縮こませる冷たい風も、10分もすれば心地よさを感じるようになります。もう少し寒くなると痛くて感覚が無くなるようになるのですけれどね。

西の方に走った帰路によくお邪魔するバイクラックが用意されたカフェ。
まったりと読書を楽しんだ後、こちらもよく訪れる近くの武蔵野公園と野川公園へ。

いつ訪れてもそんなに混雑をすることもなく、静かな時間を過ごせるのでお気に入りです。
そんな馴染みの公園なのですが、すっかり忘れていたのです。今が桜の盛りであることに。

野川公園の北地区には、冬桜である十月桜が何本か可憐な花を咲かせています。

十二月だけど十月桜

十月桜は、春と秋の二度花を咲かせ、春の方が花付きが良いとのこと。
しかし、他の華やかな桜たちが咲き誇っている時には、あまり目に止まることも無いのでしょう。私も春の桜は一重の枝垂れ桜と山桜が好きで、十月桜を意識したことがありません。
しかし紅と黄が舞い散る季節に、薄桃の白い可憐な花のついた木々には、決して遠目に華やかさがあるわけではないのに目が吸い寄せられます。そして、近づいてみると、なんとも清楚で愛らしい紛うことなき桜の花が迎えてくれるのです。
穏やかな笑みを浮かべてしまう、優しい気持ちにさせてくれる冬の桜。その名の通り十月頃から咲き始め、今頃まで目を楽しませてくれます。
素敵な時間をありがとう。

周囲では銀杏の黄葉はすっかり落ちて、イロハモミジの足元を彩っています。

秋は間違いなく過ぎ行こうとしています。

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