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今週は冬に戻って雪を楽しもう

先週末は下界で春を存分に楽しみました。
それでは今週末は冬に戻って雪を楽しもうと、建国記念日を挟んだ三連休の初日、山形県は蔵王を訪れました。
こちらは初めての訪問。

蔵王温泉からロープウェイを使うと、いきなり樹氷帯に入れるので、海外からの観光客も大勢訪れていたようです。ただ、LIZAという少し離れたスキー場から山頂を目指すと、登山装備の人かスキーヤーしかいらっしゃりません。それなりに人が多くても、広大な斜面を登って行くので混雑と言う印象は感じない。

雪不足の今シーズン。蔵王とて例外ではなく、例年よりは雪が少なめ。
スノーモンスター達も今年はややスリムなようです。

とは言え、自身の背丈の何倍もの身長があるモンスター達に囲まれて、間をぬって歩けば、自然と笑みもこぼれてきます。

強風地帯で身を寄せ合うように進むモンスター達

ただ、ことさら強風の影響を受ける稜線は、モンスター達も上がって来ることができません。

風が強くて登っていけずに稜線手前に留まるモンスターの群れ

訪れた日は、ご覧の通りの天気晴朗。風もそれほど強くありませんでした。
しかし、歩くルートが限られる地形ではなく、望洋としたなだらかな稜線。

蔵王山の最高峰 熊野岳への広大な稜線

御釜と称される火口へ迷い込まないようにする為か、火口に沿うように標柱の列が建てられていますが、ホワイトアウトの状態になれば、方向をすぐに見失ってしまうでしょう。

御釜
標柱についたエビの尻尾が強風を物語る
熊野岳から下山口方向と隣のピークである刈田岳

ロープウェイで簡単に上がれるからと樹氷帯から稜線に上がって良い場所では無いのかもしれません。

モンスター達が立ち入れない強風と言う名の結界の中にある熊野神社
蔵王でなぜ熊野なのかは不明

臆病な私は、ホワイトアウトの強風下に地図とコンパスだけで下山路を見つける自信は無いので、いつもスマホの登山地図アプリ(ヤマレコmap)とGARMINのGPS専用端末と言う文明の利器を常備しています。

この日は事前の予報でも、リフト乗り場のおじさんの話でも午後は荒れる予報。
山の天気は変わりやすいとはよく言いいますが、実際に下山を始める頃には急速に雲が西の空から天を覆い始めました。麓に着いて早めの温泉でまったりした後に見上げた山は雲の中、雪も降って来ました。
あの晴天の数時間後には、まさにホワイトアウトの風雪だったわけです。

御釜の左、西の方から黒い雲が近づく
数分前までの青空は一気に雲で掻き消されました

自然は美しく楽しいけれど、やはり厳しさと恐ろしさも併せ持つので、ちっぽけな人間は注意を怠ってはなりません。

話があちらこちらへ飛んでしまいました。
元々は、この季節の春と冬を行き来できる素晴らしさを書きたかったのでした。

そうそう、脱線ついでにもう一つの話題。
蔵王山の山頂のお社はなぜ熊野神社なのでしょうね。
熊野と言えば、言わずとしれた神武帝が進軍ルートとした和歌山三重の熊野三山たる熊野権現。そう言えば、蔵王とは吉野の蔵王権現でしょうか。熊野と吉野は大峯奥駈で縁浅からぬ関係。
建国記念日の三連休に少し神話の時代に思いを馳せて、取り止めの無い話を終えたいと思います。お付き合い頂き有難うございます。


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