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メタ認知 その3 抽象と具体のコントロール

抽象とは

多くの物や事柄や具体的な概念から、それらの範囲の全部に共通な属性を抜き出し、これを一般的な概念としてとらえることとある。

りんごと信号機とすいかなら、丸いという共通点、果物という共通点、赤いという共通点で抜き出せるということですね。
転じて応用としては、ヒット商品の共通点を抜き出しで、バレないように概念や要素を自分のしていることに転用したりする。
要は品よく、エレガントにバレないようにパクって良いものにしていくためのテクニック。

前田裕二さんのメモの魔力にあるメモ法はまさにこのやり方や訓練法だと思って、私もずっと実践させていただいている。

具体を広く見る

具体を広く見れば見るほど、多くのサンプルが集まり、抽出できる要素がたくさんになる。
さっきの例えに加えると、りんご、信号機、すいか、かもめ、アンパンマンというサンプルに増やす。
無理に捻り出す全てに共通するとは丸い部分があるくらい。あとは、子どもにも伝わり安いイメージ。カ行多い。食べられるもの多いとかかな。
てな具合に共通点を見つけていく。
で、転用までいくなら、子ども向けのキャラとして、信号機マンというのを作ってみるとか、そんな感じ。
私の場合には先に
『◯◯が欲しいなぁ。何と何をサンプルにしたらいいかな』
とか
『この会議ではどんな予算の使い道を決めるかが目的だから、コレとコレとコレをサンプルにして新しいアイデアを考えよう』
とアウトプットファースト、先に出口を準備してから、サンプルを用意することが多い。
ちなみに逆パターンはインプットファースト。自分が出せるリソース、出したいサンプルを用意してから、何が作れるかを決めるタイプ。

どっちがいいというわけではなく、適宜使い分けられたら、素晴らしいと思う。仕事の打ち合わせなどでは、クライアントのリソースをマーケットにマッチさせていくわけだから、抽象と具体を行ったり来たりの往復の作業を頭の中で繰り返すことになる。
アメリカの言語学者サミュエル・I・ハヤカワさんが『抽象のハシゴ』という言葉をつかっている。ハシゴを登っていくのが抽象度を上げていく作業で、具体的に落とし込むのはハシゴを降りる作業。
同じ場所に降りたり、わざと遠くの地面に降りるようにするのがテクニックだと思う。

メタ認知との関係


メタ認知が自分を幽体離脱したように高い視点から見る作業だとすると、抽象度のハシゴは似ている。
それこそイメージ的なものだけど、高いところから広角レンズで広く見る作業とズームして望遠レンズで見る作業を繰り返す感覚。
メタ認知が差す対象はだいたいにして、自分だけど、その一人称を複数にして、グループやコミニティを見ることは出来るし、他人を見るときもメタレベルの高さによって、評価が変わったりすると思う。それは別の話になるのでここでは割愛。

付け足し


メタ認知や抽象化は視点の高さが大事なんだけど、高ければ良いってものではなく、あくまでも状況や相手に応じて、その高さをコントロールでにることが大切。そこら辺は思いやりとか言語化力とかでカバーするものなのかなというのが今、研究の途中部分です。



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